ゴッホアライブ。
この名前が意味していることを理解できたように感じる。ゴッホが残した絵の背景に迫り、生きている絵画、生きているゴッホを鑑賞することができた。
まさに、ゴッホアライブ。
素人が絵画を楽しむとき、多くの場合はその絵が好きかどうかであると思われるが、ゴッホがその絵を通して何を表現しようとしていたのか、というもう一歩深い視点で楽しむきっかけを作ってくれたように感じる。
上記の視点は私にとって新しく、とても楽しむことができた。
が、残念なことにいくつか良いとは思えなかったこともある。
1つ、人が多すぎた。普通の展示であるなら、少しずつではあるが前へと進んでいくが、ゴッホアライブは一つの大きな部屋へと移動してプロジェクションマッピングを15分くらい？(定かではないけど)その部屋で鑑賞をするスタイルであった。そのため、その部屋にどんどん人が溜まっていき、絵を見ているのか人を見ているのかわからなくなってしまった。これは本当に残念。上手に人混みを避けれたら良かった…
2つ、絵をゆっくり観れない。展示の目的は、ゴッホの生き生きとした創作を鑑賞することと思われ、一つ一つを詳らかに観ていくことを目的とはされなかった(あくまで感想ですが)。どの絵も素人の私が知っているくらいなので相当有名で、じっくりと観る価値のある絵だと思われますが、一つとしてじっくり観ることはできなかったように思う。(まあそもそも本物を観る展示ではなかったので、じっくり観るということ自体がおかしな話なのかもしれないが)自分のペースで、様々な想いを馳せながら絵を観ていくということには向いていないなと感じました。

展示としてはとてもよくできているように思うので、美術を楽しむの入門編としては良かったと思うのですが、少し物足りなさも感じた体験になりました。
ただ、いつか本物を観たいという気持ちはとても高くなりました。