地元で毎日見て育った富士山をこよなく愛し、いつか見せに連れて行くと言ってくれた約束が果たされることなく別々の人生を歩むことになり、二度と会えないままちょうど6年前に逝ってしまった友人の七回忌を一人でやろうと、富士山がよく見えるところまではるばるやって来ました。
そして空を飛べばより近くにいられる気がして、元々やってみたかったこともあり、人生初のパラグライダーに挑戦しました。
行くまではどこかで逢えるように思ってとても楽しみでしたが、いざ離陸場に立って飛び立つイメージを巡らせたところ、坂を走って行って地面がなくなり、崖から落ちるような感覚になって思わず足がすくんでしまいましたが、心の準備が追い付かないまま始まった助走ではあっという間に体が浮き上がり、杞憂に終わったことを知りました。
飛んでしまえば雄大な景色に感動し、寒さも忘れ、夜行バスで着いてすぐだったので少々酔いましたが、とても楽しく、でも自然と涙がこぼれてきました。
その人に逢えたかどうかは分かりませんが、着陸するころにはとても穏やかな気分になれました。
心配していたお天気も何とかもち、富士山もきれいに見えたのでよかったです。
機会があればまた飛んでみたいと思います。どうもありがとうございました。