静物画という切り口でゴッホとその関連作品をキュレーションした点に新しさを感じた。ゴッホの聖地であるオランダのゴッホ美術館やクレラー・ミュラー美術館からも多数作品が来ており、これらを日本で見られる機会は非常に稀有だと思った。
特に今回の目玉であるひまわりとアイリスの揃い踏みは世界的に見てもなかなかお目にかかれないだろう。欲を言ってよければこれにアーモンドの花が加わればまさに「ゴッホ繚乱」だっただろう。
去年の今頃このひまわりを巡って元所有者の子孫から提訴される事態が起きたが、こうして今も展示できているということは無事訴えを退けることができたと考えてよいのだろうか。そもそもクリスティーズのオークションという正規のルートで購入しているのだからさほど心配はしていなかったが。