なんだこれ？？？って感じです。

メインとなる映像エリアですが、「これゴッホの絵じゃないな」がずっと続きます。
美術に関する教養のある方ならすぐに分かると思うのですが、こういう展覧会にいらっしゃるのはそうでは無い方も多いので、「へ〜ゴッホってこんな絵も描いてたんだ〜」という声が方方から聞こえてきます。
小さいお子様も来られる中でこれは不親切だと思いました。
ゴッホではない作品の作者名は明記するべきだと思います。

また、そもそもの映像としての構成も悪いです。
音楽を流してまあまあな長さ1作品を映し出して、じっくり見せたいのかと思いきや微妙なタイミングで他の作品に切り替わり、またしばらくしたら戻り……というループを数分繰り返します。
しかもそれがそれぞれのスクリーンでバラバラに起こるので視点を定める場所に迷います。
前述したようにそもそもゴッホの作品じゃない物も多いですし。
「短いスパンでゴッホを浴びせたい」のなら全画面一斉にそれぞれ2~3分ずつ向日葵やアイリス、星月夜などを流すだけでもまあまあ良い体験になりますし、
「じっくり見せたい」のなら7~8作品を3セット程組んでそれぞれのスクリーンで5~10分程流し続ければ良いと思います。
なんだかどっちつかずで、結局何がしたいんだ？という感じです。
「子供が楽しめるようにライトに」という事なのかもしれませんが、私が訪れた時は最後の銃声に複数のお子様たちが怖がって怯えながら会場を出て行かれてましたので、そちらの方向でも失敗していると思います。

その他のエリアも酷いです。
映像エリアの右横に星月夜エリアがあるのですが、通された先にあったのはただの大量のLEDが天井からぶら下げられただけの部屋でした。
申し訳程度に床に星月夜がプリントされていますが、LEDが邪魔で全然見えないです。
星月夜舐めてんのか？と思いました。
出口前の向日葵エリアも、全面鏡張りの狭い部屋に造花が飾られているだけで、特に向日葵の香りがするとかいうことも無く、ゴッホの作品のように周りをひたすら黄色くという工夫も無く、ケチ臭い部屋だなという印象しか無いです。
向日葵も舐めてます？

全体的にあまりにも粗末な出来でした。
これに3000円払うならそのお金で美味しいカフェに行った方がデートとして良いし、花やしきにでも行った方がお子様との休日としても良いと思います。
「ゴッホを浴びたい」のなら、2月下旬から再販されるSOMPO美術館のゴッホ展図録(送料込みで3000円程)を購入されたほうが絶対に良いです。

これに行こうとしている美術愛好家の方がいらっしゃったら絶対にやめた方がいいです。