何時間でも観ていられる。観ていたい!
そんな空間だった。
順路に沿い１点数秒からせいぜい１-２分程度の鑑賞で次に移動、という通常の展示は、原画を生で鑑賞出来る感動はあっても゙、行列や会場の広さによって、何度も巡回するわけにも行かず、感動が一瞬で終わってしまう傾向にあった。
ゴッホ・アライブは、映像で何が伝わるのか?という疑念もあったが、幾重にも折り重なる壁面やフロアの巨大スクリーンに映り出される映像が、流れる様に絶え間なく動き、絵画の中の花びらは散り、汽車は走り、雨が降り、映像に添って効果音が響く。
何ヶ所か良い角度の場所を見付けては、数十分立ち止まり、移動、また戻る。
映像が２巡するまで観続けた。
加工技術や編集のセンスは素晴らしく、30数年ファンであるゴッホの世界が、また広がった。