くりもなか さま

くりもなかさまの口コミ

5 / 5素晴らしい!

私は福岡から夫と用事で上京して初めて国立科学博物館を訪れました。いつもは美術館を見学するのですが、友人から科学博物館のことを聞いていたので今回訪れました。子どものための博物館だと思ってましたが、常設展だけでも、大人にとっても充分魅力的で、本当に素晴らしい展示物ばかりで正直驚きました。到底一日では見尽くせません。午後2時からの入館でしたので、夫とも相談しなかまら、今回は日本館をメインに見せていただくことにしました。北翼の『日本人と自然』の展示物、特に『江戸時代のミイラ』は、衝撃的でした。私と同年齢くらいかもしれません。死体を曝されるなんて考えもしなかっただろうし、何を伝えたくて世に出て来たのだろう。小さく膝を曲げて座ったミイラの身長、内臓の状態、爪や髪の毛から海藻を好んで食していたであろうとか、上の歯は殆ど無い状態に歯槽膿漏であったと思われるとか、科学の進歩で解明されることを拝見しました。しかし、私はこの女性から苦しみなど感じませんでした。『歯がなくなり、食べれなくなったから、私はこれにて娑婆とはオサラバ。みなさま、今まで、どうもありがとう。ご機嫌よう。左様なら』と、死を受け入れ生き切る日本人の覚悟を垣間見た気が致しました。もっと深いメッセージを受け取った気がします。2階南翼の『生き物たちの日本列島』からも、日本人の自然をそして山に生きる動物をも神として畏れ敬う関わりには感動しました。次回は、子供と孫たちと一緒に訪れたいと夫と話しました。そして、現代人のコーナーで仲良く家族写真を撮りたいと望んでいます。この日は、社会科見学でしょうか、体操帽を被った小学生の団体があり、また外国人の旅行客と見受けられる方も多かったです。また、来館したいと思います。