理系院生さまの口コミ
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真核生物のもつ毒が広く展示されていた。毒と人間との関わり方がテーマになっているため、毒物が人間に与える影響について、症状などが詳細に説明されていた。人におすすめしたいと思う展示だった。 個人的に物足りなさを感じたのは、以下の3点 ・どのように毒が合成されるのか(遺伝子ファミリーや生合成の過程の観点で)、全体的に知りたかった・・・一部の生物については、食餌から得た毒を蓄積する旨が説明されていたが、根本的な毒の出所は説明が少なかった。 ・進化的な戦略に基づいた「毒の役割」をもう少し詳しく知りたかった・・・本当に攻め・守りのために毒があるんですかね。紹介されていた深海生物が毒に影響を受けずに体に溜め込むように、その生物自身にとって邪魔な物質をうまく捨てられず体内に溜め込んで、結果的に毒に見えていたりすることもありそうだと思いました。 ・細菌や古細菌があまり登場しない・・・冒頭で、ウイルスについては断りがあったが、細菌などには特に説明がなかった(見逃していたら申し訳ないです、細菌は病気寄りになるから違うのかな)。細菌に限らないが、単細胞生物の展示があればすごい!!と思う。 面白いと感じたのは以下の点 ・神経毒、血液毒、細胞毒ごとに、代表的な毒の作用が示されていた。体の何を阻害するのかわかりやすかった。 ・爬虫類の毒について、「共通する毒をもつのは祖先が共通だから」と説明があった。進化の過程がわかって面白かった。 ・種子散布と毒の強さに関する部分、複数種類の毒を無毒化するシート(?)の部分は最も興味深かった。ロマンがある。 大きな動物の展示や、大量のきのこの展示は多くの人が楽しめると思う。