企画展の『ラインズ—意識を流れに合わせる』とコレクション展に行ってきました。とても良かったです。
大きな作品、エル・アナツイやマーク・マンダース、入り口のエンリケ・オリヴェイラにまず目を奪われ惹きつけられますが、他の作品もゆっくり足をとめて作家の意図を想像して（理解出来るとは云えませんが）楽しめました。
中でもわたしが一番強く揺さぶられたのはティファニー・チュンの『水に記憶があるならば』。まず目に入る片側に２面、そしてその背面に1面のプロジェクター映像を中心とした展示ですが、先の２面（双方を何とか同時に視界にいれられる）では美しくも物哀しさも湛えた水辺の映像が流れ、その２面の雰囲気でも楽しめるのですが、その後に背面にあるもう1面を見てそこに流れる文字と数字を追ってみるとガツンと頭と腹を殴られた気持ちになりました。英語のテロップですが、幾つかの簡単な単語と数字を拾うだけで意味は理解出来ます。先の２面の美しい映像の印象も変わり、作品の意味や展示方法の意図も重く迫ってきました。どうか必ず、背面の文字列も追ってみてください。

なお21世紀美術館は平日でもかなりチケット購入の列が並ぶので、こちらのサイトで事前購入は大大オススメですよ。割引にもなりますしね。