anabatica さま

anabaticaさまの口コミ

4 / 5とても良い

二の丸御殿のいかにも武家の館といった印象とは全く違い、皇族のために設られた独特の静謐さと穢れなさに満ちていました。畳敷の廊下の鮮烈な赤い絹の畳縁(痛みやすいので踏んではいけないとの注意あり、高貴な方が通られる時に装束が引っかからないよう滑りをよくするための配慮だそう)が、本来は高貴な方々専用の空間なのだということを物語っていて、ちょっとした緊張感を抱きながら巡りました。公開されていた障壁画の中では松鶴の間の絢爛さが際立ち、四季の間などは枯淡の趣でした。