とても良い展示でした。行って正解でした！
これまでデ・キリコの作品をまとまって鑑賞したことがなかったのですが、本展ではモティーフやテーマごとに章立てしてあり、デ・キリコの創作の源泉や哲学を垣間見ることができました。時系列的な展示ではなかったですが、見やすかったです。
2つの大戦が創作活動に与えた影響も垣間見ることができ、前後の色彩の変化なども感じることができました。
特に興味深かったのは彫刻のコーナーです。
彫刻されたマヌカンを見てから改めて平面絵画のコーナーに戻ると、よりリアルにモティーフが浮かび上がるような印象を受け、理解が深まるように思いました。
独自路線を貫いた孤高の画家のイメージですが、古典に回帰したり、他の画家からの影響が如実に現れたタッチの作品を残していたり、テンペラ画に取り組んでいたり…画家の研究熱心な軌跡も辿ることができます。
展示数も多く、非常に充実した興味深い展覧会でした。
おすすめです！