企画展「日本のたてもの －自然素材を活かす伝統の技と知恵」を目的に1人で来館した。
チケットは常設展示と共通であった。大変安い。申し訳なくなるくらい安い。しかしこのおかげで専門家や愛好家以外に裾野が広がっているように思う。東京国立博物館や国立近現代建築資料館ではあまり見ることのない子供達が多く、模型を見て目を輝かせていたのは大変嬉しい光景であった。
本題の展示はいささか詰め込み過ぎのようにも感じたが、近代以降の建築の流れが俯瞰できるように構成され、十分楽しめた。専門知識がなくとも模型が展示されているので、イメージが掴みやすい。
また常設展示は言うまでもなく圧巻である。ブラックホームに近づいたかのように時間が吸い込まれ、気がついたら蛍の光という格好だ。とくに最近ブラタモリなどのテレビ番組で目にする地学系の展示は改めてその色や模様などの多様性に驚かされた。
展示内容は多岐に渡り、情報量が多いため、事前にある程度目星をつけて突撃すべきであったと後悔している。それぞれについてもう少し詳細を知りたいと思い、閉店間際のショップに駆け込んだが、残念ながら手ぶらで帰ってきてしまった。国立科学博物館の常設展示を解説する書籍があったら一も二もなく買ってしまうだろう。カテゴリー毎に分冊でも良いので、ぜひ出版していただきたい。