約800年前に、墨一色だけで、あんなに生き生きとした生き物達の姿を表現するということがすごい！　無から有を生み出す、本当にクリエイティブな方々の作品を、今この時代に鑑賞できることに感謝します。

何より単純に擬人化されたウサギやカエル達がかわいい。グッズもかわいい。人も多く、閉館時間間際で購入できなかったのが悔やまれる。図録は迷ったが、ミニサイズがなかったので今回は断念。

「動く歩道」もよかった！　ゆっくりじっくり見たい人には申し訳ないが、あれぐらいのスピードなら問題ない気もする。一定のスピードで、ストレスなく見られる上、あのスタイルなら、ちょっとしたアトラクションのようで楽しさもある。今後も人気の巻物などの展示があれば、ぜひ動く歩道を導入してほしい。

あと、テーマ音楽もよかった！　動物達の躍動感と相まって、ワクワクさせてくれた。と思ったら、『あまちゃん』のテーマ音楽でお馴染みの大友良英さんと知り納得。

さらには音声ガイドが、今展覧会に相応しいキャスティングで必聴！　七色の声を持つ声優界のレジェンド山寺宏一さんと、同じくキャリアのある声優・恒松あゆみさんという安定のコンビの息の合った掛け合いが楽しい。ガイド機の画面も使った映像での案内は分かりやすく、あれなら600円というのも頷ける。主催側には今後も、ガイド機の活用をお願いしたい。

さすが「国宝」の鳥獣戯画の「すべて」と謳っているだけはある、関係各位の本気を感じた大満足の展覧会でした。通常の展覧会より少し高めの2000円というのも、内容に釣り合った金額設定かと。むしろコロナ対策のこともあり、赤字では…？と心配になるレベル。コロナ禍での開催は本当に大変でしょうが、会期の最後まで無事の開催を祈っています。

たくさんのワクワクをありがとうございました！