葛飾・江戸川・江東の神社・神宮

熊野神社

祭神は伊邪那岐大神。御神体として祭る磨製の石棒は考古学上貴重な資料(秘宝につき未公開)。徳川3代将軍家光と8代吉宗はお鷹狩りのとき必ず参拝した。安倍晴明ゆかりの社で、当時、境内の敷地は五角形だった。境内には銅製の五重塔がある。

深川神明宮

猿江神社

江東区猿江に鎮座する神社。創建は康平年間で、前九年の役の折に源義家の家臣・猿藤太がこの地で絶命し、村民が祠を建て弔ったことが起源とされる。地名の「猿江」も猿藤太が没した入江に由来。旧社殿が関東大震災にて焼失した後に再建したものは国内でも最古の部類に入る鉄筋コンクリート造の社殿といわれ、東京大空襲でも難を逃れている。社名にちなみ神猿（まさる）と呼ばれる開運御守りも人気。

古録天神社

惶根尊(かしこねみこと)が祭神の古録天神社。境内社には、学業の神様である菅原道真が祭神である北野神社、商売繁盛の矢付稲荷神社がある。例大祭には、お囃子が同乗する獅子頭の山車が出る。

香取神社（東水元）

６月下旬の「夏越の祓」には「茅の輪くぐり」神事がおこなわれている。春には「しだれ桜」が咲き誇る。

於玉稲荷神社

「江戸神社仏閣百選」にも選ばれた神田お玉が池の社を御本社として明治４年に遷宮した神社。雅楽の演奏でも有名。当時は、小児の百日ぜきのほか万病に霊験あらたかと繁盛した。現在は、商売繁昌、家内安全、交通安全など広くご利益のある神様として、多くの人々の信仰を集めている。祭神は倉稲魂命。

奥戸天祖神社

嘉永年間からおこなわれている「大しめ縄神事」が有名。約８ｍの大しめ縄を作り、アクマバライといって旧村内をかつぎ回る。巡回後、しめ縄は正面の鳥居にかけられる。かつては、氏子各戸から持ち寄った稲藁を用いたが、稲作もほとんど行われなくなった今日では、材料の稲藁も地元産はごく一部で、多くを千葉県から調達している。

亀戸天神社

１６６２年、九州の太宰府の社にならって造営したのが起源。学問の神として庶民信仰が厚い。「亀戸宰府天満宮」とも称され江戸庶民信仰の本源として関東天神信仰の中枢を占めている。春は梅花、藤の花、秋は菊花と四季折々の花が天神様を彩る。名物はくず餅。

半田稲荷神社

千年以上の歴史を持つ神社で、麻疹と安産の神様として知られる。願人坊主が赤づくめの出で立ちで「葛西金町、半田の稲荷、疱瘡も軽いな、麻疹も軽いな、運授安産守護の神よ」と歌い、江戸を練り歩いたことから評判となり、歌舞伎や狂言にも描かれた。

白髭神社（客人大権現）

祭神は猿田彦命。昔は葛西の「客人大権現」と呼ばれ、御神体の一つに男根形の陽石がある。徳川7代将軍生母月光院をはじめ大衆や花柳界の崇敬が篤かった。子授けと花柳病に霊験あらたかとあって、とくに文化文政（1804〜1829）のころ繁盛した。

柴又八幡神社

古代遺跡古墳の石室（非公開）があることで有名。発掘により６世紀後半の円墳と判明。疫病除けの獅子頭３体(神獅子)を秘蔵しており、毎年１０月の例祭には獅子舞神事が行なわれている。神輿渡御は３年に１度。平成１３年８月４日、八幡神社古墳で「寅さん」そっくりの埴輪が出土し、埴輪は郷土と天文の博物館、レプリカを寅さん記念館で公開展示している。

葛西神社

葛西ばやし発祥の神社として、毎年9月の大祭には太鼓、笛、鉦などの音が、境内にひびきわたります。曲目には、屋台・昇殿・鎌倉・仕丁舞・神田丸・亀井戸・麒麟・羯鼓などがあります。都指定無形民俗文化財。祭神は経津主命。

八剣神社

祭神は日本武尊と伊邪那美命、末社として稲荷、熊野の両社を祭る。

香取神社（亀有）

祭神は経津主命。社務所の庭内に、幕府の役人山崎玄恵が水を掘りあてて村人に感謝されたしるしの「玄恵井の碑」がある。地元亀有舞台の漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の絵馬やキャラクターが紹介する「両さん達と歩く亀有ＭＡＰ」と両さんの像が建てられている。また、ドラマではロケ地としてたびたび使用された。

富岡八幡宮

東京都江東区富岡にある八幡宮。通称「深川八幡宮」「深川の八幡さま」と呼ばれ親しまれる。「江戸最大の八幡さま」とも称され、8月15日を中心に行われる深川八幡祭りは日枝神社、神田明神の例祭と並ぶ江戸三大祭の一つに数えられている。江戸勧進相撲発祥の地としても知られ、境内には大相撲ゆかりの石碑が多数建立されている。「横綱力士碑」は平成、令和に至るまでの歴代横綱のしこ名が刻印されており、新横綱が自らノミを握りしこ名を刻んでいる。

洲崎神社

桂昌院が1700年ごろに建てた神社。幼名は「お玉」と名付けられいて八百屋の娘であったが、徳川家光の側室になったことから「玉の輿」の語源となった。洲崎神社は縁結びのパワースポットとして有名。鳥居をくぐった先には「津波警告の碑」などがある。境内では、ゆるキャラの「玉の輿たまちゃん」がデザインされた絵馬などの購入をしたり、御朱印をいただくこともできる。参道には朱色の新田橋が人道橋として大横川に架かる。