宮城県の神社・仏閣

資福寺

宮城県仙台市青葉区にある臨済宗妙心寺派の寺院。鎌倉時代に長井時秀によって米沢近郊の夏刈に建立され、学問の中心として、関東十刹の一つに挙げられることもある有力寺院であった。観音堂には慈覚大師作と伝わる聖観音を祀り、仙台三十三観音第三番札所にもなっている。また、「あじさい寺」としても名高く、初夏になると境内に植えられた1200株ものあじさいが見ごろを迎える。花寺として親しまれる境内には、ほかにもサクラ、ツバキ、ショウブ、サルスベリなど季節を彩る花々が植えられている。

秋保神社

仙台の奥座敷、秋保（あきう）地区にある神社。平安期に坂上田村麻呂が熊野神社を祀ったことが由来とされる。室町時代に平盛房が居城奪回を叶えたことから「戦の神」として崇敬されるようになり、江戸期にも仙台藩主伊達家の庇護を受けるなど現在まで「勝負の神」として広く知られる。白いのぼり奉納が境内に数多く見られるほか、自身の悩みを吹き込んだ「厄割玉」を投げつけて割り、厄を祓う「勝石（まさるいし＝魔が去る石）」もユニーク。

金華山黄金山神社

宮城県石巻市にある神社。金華山に鎮座し、金華山全島を神域とすることもあって「金華山神社」とも呼ばれる。山形県の出羽三山、青森県の恐山に並ぶ「東奥三霊場」に数えられており、商売繁盛や開運招福といった現世利益を願う参拝者や観光客で賑わっている。

青麻神社

宮城県仙台市にある神社。海上安全、中風封じ、眼病治癒にご利益があると信仰されており、境内には豊かな自然が生い茂る。春にはサクラ、秋には紅葉が赤く色づき、境内へ続く朱の神橋は、荘厳な雰囲気を漂わせる。清水が湧き出すことでも知られ、水を汲みに訪れる地元の人も多い。

榴岡天満宮

宮城県仙台市にある1667年に遷座された神社。御祭神は学問の神さまともいわれる菅原道真公で、多くの受験生やその保護者が合格祈願に訪れる。道真の生まれ年「丑年」にちなんで「撫で牛」があることでも有名。ほかにも子どもの神さま・道中安全の神さまとして知られ、崇敬されている。ウメやシダレザクラの名所でもあり、時期になると境内が満開の花々に包まれる美しい景色が見られる。

輪王寺

淡嶋神社

少彦名神を祀る。婦人病・良縁の神として名高い。

大高山神社

宮城県柴田郡大河原町に鎮座する神社。571年に日本武尊を祭神として創建された歴史を有し、柴田郡の総社格として由緒を持つ。のちに橘豊日尊（用明天皇）も二祭神として合祀された。赤い鳥居が出迎える境内にはさらに南蛮鉄鳥居が立つほか、鎌倉時代に寄進された鉄九輪塔、同じく赤色の屋根をした本殿や拝殿が並ぶ。夏と秋の祭で演舞される「堤神楽」も一見の価値あり。春には境内各所に桜が咲き乱れるなど、桜の名所としても親しまれる。

龍島院

宮城県柴田郡村田町の東北自動車道村田ICそばにある、「道の駅村田」に併設の生涯学習施設。館内には蔵の町並みを有する商人の町・村田の歴史を学ぶことができる資料展示室のほか、図書館や映像室などを備える。町の祭り「布袋まつり」のシンボルである山車の小型模型や「鬼のミイラ」など見どころも多く、企画展も催されている。同町出身のオリンピック重量挙げ金メダリスト三宅義信氏の展示も。周辺には城山公園や伝統的建造物群保存地区も存在する。

日吉山王神社

宮城県宮城郡松島町、JR松島海岸駅の北300ｍに鎮座する神社。天長5年に慈覚大師円仁が延福寺（現・瑞巌寺）を創建した際に、その鎮守として近江坂本・山王社の分霊を勧請したものとされる。江戸中期の造という素木造の社殿は県の重要文化財に指定されている。住宅地の一角にひっそりと立つ石造りの鳥居をくぐり石段や木々に囲まれ苔のむした参道を上った小高い位置にある境内からは、松島湾や瑞巌寺の森などを一望できる。

早馬神社

宮城県気仙沼市唐桑町にある神社。唐桑半島の中央、唐桑の中心地である宿地区の早馬山山頂に奥宮・社殿が、舞根宿浦湾のリアス式海岸の入り江に里宮・拝殿がある。鎌倉武将梶原景時の兄、梶原景実により創建され、「早馬さん」の名で信仰されてきた。景実が源頼朝の命により、北条政子の安産祈願を行ったことから安産、子安のご利益が、また早馬の名を冠することから勝ち馬必勝のご利益があるとされている。境内には東日本大震災復興祈願碑も。

願勝寺

宮城県村田町にある真宗大谷派の寺院。山門は大火のために消失した旧村田城の大手門を移築したもので、町指定文化財の史跡になっている。恋仲であった商人の娘・大沼美都と武士・大沼小所化が身分が異ることで恋が実らず心中したことから、境内には二人を悼んだ供養碑「恋塚」がある。また天明、天保の大飢饉により亡くなった人を有縁、無縁を問わず悼むための供養碑「雙縁塔」も。大河原駅からバスで20分。

御崎神社

唐桑半島の最南端にある、壮麗な造りの社殿を有する神社。千年以上の歴史を持ち、縁結びや大漁祈願などにご利益があるとされている。1月第2土曜日の夜から翌日にかけて開催される祭典では、虎舞や七福神舞などが奉納され、多くの人で賑わう。出店にはこの土地ならではの縁起物である「はじき猿（災難をはじき去る）」や、神社の名前を記した旗が立った「早波（さっぱ）船」が並び、小正月行事らしさを感じさせる。

西福寺

西福寺は、真言宗智山派の寺院。宮城県柴田郡観音霊場第28番にあたる。かつては本堂には奈良時代の仏教僧の行基作と伝わっている阿弥陀仏が安置されていたが、戦災により焼失してしまったことから現在はレプリカが置かれている。山門には、美しい女神の天井吉祥天女が描かれている。周辺には八重垣神社や刈田嶺神社などといった歴史ある神社のほか、国営みちのく杜の湖畔公園があることから散策も兼ねながらの参拝ができる。

温泉神社

温泉神社は宮城県大崎市にある神社。鳴子温泉の高台に鎮座する温泉の神を祀っている。温泉神社の始まりは平安時代の初め。この地で熱湯が噴き出し、朝廷が温泉神社を創建した。神社の鳥居前には江戸時代の1799年（寛政11年）に建てられた「啼子之碑」があり、地名の由来となった伝承が刻まれている。近年、安産祈願や縁結びの祈願に訪れる参拝者が増えている。現在の社殿は昭和10年に建てられた総欅造りである。

安国寺

安国寺は宮城県大崎市にある寺院。足利尊氏が元寇やその後の南北朝の争乱などによる戦死者を供養するため全国68箇所に建立した安国寺の一つである。その後に安国寺は火災で焼失したが、本尊の阿弥陀如来像は焼失を免れ、現在に至る。現存する安国寺の本堂は、江戸時代中期の1760年（宝暦10年）に建立されたもの。書院造の建物と、江戸中期の趣を残す庭園は非常に価値があるとされる。

春日神社

春日神社は奥州藤原氏をはじめ時代ごとの支配者に崇拝された由緒ある社。利府城主留守政景（伊達政景）は祖神として厚く祀っており、そして彼の甥にあたる「独眼竜」こと伊達政宗も山火事で社殿が焼失した際に復興計画を命じている。伊達家に手厚く扱われた経緯から、歴史好きに人気が高い。県道から拝殿まで続く石段は木々に囲まれ、静かな境内は神秘的な雰囲気が漂う。縦置きで阿吽の位置が反対の、ユニークな狛犬が特徴的。

仙台大観音

宮城県仙台市にある大観音。高さ地上100mで、日本で2番目に大きいといわれる。内部に入って最上階まで上ると窓からは市内が一望でき、天気が良ければ泉ヶ岳まで見渡せる。体内には百八体仏・十二神将が安置され、「108ある」といわれる人間の煩悩を、仏像を拝みながら打ち払うことで悟りの状態に近づけるそうだ。大観音の裏手には、油掛大黒天が祀られ、縁結び祈願に訪れる人が多いという。

瑞巌寺

宮城県の松島にある伊達政宗の菩提寺。正式名称は「松島青龍山瑞巌円福禅寺」という。桃山美術を現在に伝える貴重な建築物であることから、国宝・重要文化財に指定されている。見どころは「室中孔雀の間」の襖絵だ。きらびやかな金箔で飾られた空間は見る者を圧倒する豪華絢爛さ。仙台藩最初のお抱え絵師、狩野左京（佐久間修理）が手掛けたとされる芸術作品。歴史とともに日本美術の世界も堪能できる人気スポットである。

円通院

1647年、瑞巌寺第100世洞水和尚によって建立・開山された寺院。国の重要文化財に指定され、三慧殿は東北地方では数少ない宝形造（ほうぎょうづくり）で本瓦葺の建物が特徴。山門のすぐそばには、縁結び観音が安置されており縁結びのパワースポットとして有名。ご利益にあやかろうと多くの参拝客が訪れている。紅葉狩りのスポットでも有名で、見頃を迎える11月上旬には夜のライトアップを開催。プロジェクションマッピングや演奏会なども行われている。