歴史に興味のある人におすすめの施設、千葉県にある国立歴史民俗博物館をご紹介。千葉県にはいろいろな美術館や博物館がありますが、歴史に触れたい人にはぴったりの博物館の紹介です。子ども連れから友達とのお出かけにも、もちろんデートにも使える施設のおすすめポイントを掲載しています。割引やクーポンが使えるかなど、料金の情報も気になるところですよね。博物館の見どころからアクセスや駐車場など基本情報についても触れていきます。
国立歴史民俗博物館とは
国立歴史民俗博物館は、「歴博」の愛称で親しまれているおり、大学共同利用機関法人人間文化研究機構を構成する6つの研究機関の1つです。千葉県佐倉市の佐倉城跡地に建てられています。1983年3月に開館しました。日本の歴史や文化について総合的に研究・展示している歴史民俗博物館です。その規模は、約13万平方メートルの敷地に延べ床面積約3万5,000平方メートルもあります。実質資料や精密な複製品に加え、学問的に裏付けられた復元模型などを積極的に取り入れていることで誰もが容易に日本の歴史と文化について理解を深めることができるでしょう。原始・古代から現代に至るまでの歴史と日本人の民族世界に触れられます。
博物館の形を最大限に活かした研究を推進し、次代を担う研究者の育成にも力を入れている博物館です。歴史に詳しくない人にもわかりやすいように展示方法が工夫されているので、いろいろな視点から歴史を楽しめるでしょう。子ども連れの方には、子どもが歴史に興味を持つきっかけとしてもおすすめのスポットです。
古代から現代まで学べる6つの総合展示
国立歴史民俗博物館の総合展示は1~6まで分かれており、先史・古代、中世、近世、民俗、近代、現代の6つのテーマに沿って学ぶことができます。それぞれの時代の生活様式や背景を、さまざまな工夫した展示方法で知ることが可能です。私たちの歴史について理解を深めることになるでしょう。実際の書物や鉄砲、当時着ていた衣装などの膨大な史料が展示しています。当時の様子を再現した精密な模型は、実際に生きていない時代にタイムスリップしたような気持ちにさせてくれるはずです。
第1展示室では先史・古代を展示しています。第2展示室は平安時代から、安土桃山時代までの日本文化と生活をさまざまな階層の立場から探ることができる展示です。こちらは貴族的で女性的でもあり、都市的な要素を強く持つ王朝文化から始まります。王朝貴族たちがどのような生活を送っていたのか垣間見えるでしょう。大航海時代のなかの日本では、御朱印船の模型や鉄砲展示がされています。第3展示室は16世紀末から19世紀半ばの人々の生活や文化の紹介です。国際社会のなかの「近世の日本」では、鎖国をしていたと思われがちですが、オランダや朝鮮・琉球、アイヌの人々との交流を持っていました。4つの入り口で、国際社会に開かれていたことを知ることができます。
第3展示室では、「寺子屋」の体験コーナーがありますし、すごろくで遊んだり、古文書を読んだりすることも良い体験になるでしょう。第4展示室では民族文化の展示がされています。産業開発や、消費文化の影響を受け変貌する民俗の展示です。2009年の年末にデパートで販売されていた、おせち料理の複製品や、白神山地においてマタギの文化を受け継ぎつつ行われていた狩猟は世界遺産へ登録されたことにより、制限されました。そうした問題は自然とのかかわり方を考えさせます。第5展示室では、近代に入り、西欧の文化が入ってきました。文明開化が起こり、庶民の間にも自由や権利を勝ち取ろうとする意識が流れます。
こちらでは当時普及したオルガンの曲を聞くことが可能です。第6展示室では、テレビスタジオを再現。1960年代から1970年代後半までのテレビCM映像を紹介しています。それぞれの展示室は、視覚・聴覚・味覚・触覚・嗅覚の五感でその時代を感じることのできる工夫された展示です。その時代を生きた人々の生活や、時代背景をただ眺めるだけで終わるのではなく、自分自身の体で体感することができるでしょう。そのほかに、企画展示・特集展示・各種イベントも定期的に開催しているので、1日中過ごしても見飽きることがありません。知っている知識はより詳しく、それに加え新しい発見もできるので、人としてもより深みを増すのではないでしょうか。
「歴博」オリジナルグッズも買えるミュージアムショップ
国立歴史民俗博物館では、歴史好きにはたまらないおみやげも購入できます。国立歴史民俗博物館にあるミュージアムショップでは、歴博刊行物や展示図録、歴史に関連した書籍や全国にある130以上の博物館で発行された約880冊の博物館図録も取り扱っています。民芸品や絵葉書なども購入できますし、おみやげを買うのも楽しみです。総合展示第6室で展示中の、ゴジラのパーツレプリカも購入できます。その時々の展示に関連したグッズも取りそろえていますし、通信販売でも書籍やストラップを購入できることはうれしいことではないでしょうか。
企画展示のゴジラのパーツレプリカは、国立歴史民俗博物館限定の商品でもあります。映画で使用した型をもとに造っており、こちらでしか買うことができませんので、気になる方は立ち寄った際注目してみてください。国立歴史民俗博物館のオリジナルグッズには、「開館30周年記念切手シート」が1,749円と「当館所蔵怪談・妖怪コレクションオリジナルストラップ8種類」は各600円で販売されています。「朝顔Tシャツ」は2,000円で販売しており、「江戸図屏風マウスパッド」は756円という料金です。
「アクリルマグネット」各432円で、「シーボルト日本図ダブルクリアファイル」も432円で販売中です。妖怪が描かれている「2種のマスキングテープ」各540円もあります。お求めやすいお値段で購入できる商品がたくさんあるのではないでしょうか。そのほかにもここでは紹介しきれないグッズがミュージアムショップに多数そろっているため、立ち寄った際はじっくりチェックしてみましょう。
碑の小径
「碑の小径」は古代日本の碑の数々を間近で観察できる国内唯一のスポットです。博物館地階中庭に面する回廊に、古代日本の碑の複製品10基を展示しており、一般来館者のみならず、研究者や学生の方たちにも研究素材として利用してもらえるよう屋外展示という形で展示しています。この10基は7世紀から9世紀にかけての複製品です。群馬県に残る山ノ上碑、金井沢碑、多胡碑の上毛三碑をはじめ、精巧な複製品を近くで見ることができます。現在日本国内には、17基の古代の碑が現存していますが、記録に見られるものを含めると、24基しか知られていません。国立歴史民俗博物館では1997年に、企画展示「古代の碑-石に刻まれたメッセージ」展を開催しました。正確な複製品・復元品を作成し、展示しています。歴博では、全国各地に所在して実物を見てまわることが難しい古代碑類について、現状を正しく後世に伝え、研究を前進させるために資料として精度の高い複製品をつくりあげました。
そして、それらを日本列島古代からの時の流れと時代に生きた人々の息吹を間近で感じることのできるギャラリー展示として中庭に開設されます。石に文字を彫り、人目に触れさせ自分の考えや意見を述べることで、後世に伝えることは東アジアでは中国殷時代に始まりました。その後、朝鮮半島などの国でも各々の歴史や文化を示す碑文化が広がります。遅れて日本でも碑が見られるようになりました。しかし、その形は多様で、所在地は東や西に広く展開しています。数が多くないのが特色です。
桜の時期には花見スポットに!夜桜鑑賞の夕べ
佐倉市はその名の通り桜の季節には花見どころとなり、多くの人でにぎわいます。佐倉城址公園には、50品種1100本の桜が植えられました。「夜桜屏風鑑賞の夕べ」は、国立歴史民俗博物館展示棟の脇にある桜の木を期間限定でライトアップしたものです。エントランスホールを時間延長開放して、夜陰に浮かび上がった桜を愛でる鑑賞会が開かれます。館内エントランスホールのガラスは、高さ3.95m、幅13.5mにもなる巨大なガラスです。7枚からなっており、屏風用に仕立てられたガラスから観る景色は、佐倉城址公園の景色を背景に季節ごとさまざまな表情を見せ、観覧者を楽しませてくれます。
ぜひ圧巻の「夜桜屏風」を実際に自分の目で確認しておきましょう。夜にライトアップされる桜は、昼間と違い幻想的です。まるで、絵画のような夜桜が見られ、良い思い出になることでしょう。期間限定のイベントになるので、気になる方は調べてから行くのがおすすめです。館内の大枠から眺める桜と、外に出て眺める桜はそれぞれに違った顔を見せます。国立歴史民俗博物館でしか見ることのできない桜の風景に、子どもから高齢者、はたまたカップルまで、幅広い層で楽しむことができるでしょう。
食事はレストランでも外でピクニックをしても良い
館内にはレストランがあり、緑豊かな城址公園を眺めながら食事することができます。メニューは、佐倉味噌を使用した「魚の紙包み焼セット」1,230円や「おろし豚カツセット」1,230円があります。ほかにも、「古代カレー」820円や「古代ハヤシ」820円などです。米には古代米が使用されていますが、白米にも変更できるので古代米が苦手な方にも安心できます。子ども用のカレーセットもあるので、家族で食事を楽しめますし、ほかにもデザートやおつまみ、アルコールも飲むことが可能です。運転する方は気を付けてくださいね。お手軽なお値段ですし、気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
国立歴史民俗博物館に寄った際は、必ずしも館内で食べる必要はありません。お弁当を作って、外の景色を見ながら食事をするのもおすすめです。隣接した芝生広場の近くには、250席ある休憩所もあります。天気が良ければ、芝生広場や中庭を利用することが可能です。国立歴史民俗博物館は佐倉城跡に設置されていますが、佐倉城跡には佐倉城址公園もあります。公園内には天守閣跡、空堀など城の遺構が多数残されていますので、そうした歴史に触れることができるでしょう。
佐倉城址公園は、千葉県指定天然記念物である樹齢約400年の「夫婦モッコク」やシイ、カシ、モミジなどの大木が多くある緑豊かな歴史公園です。広い佐倉城址跡は、ただふらふら歩いているだけでも十分に時間がつぶすことができます。国立歴史民俗博物館のすぐそばには、緑があふれる風景が広がっていますので、青空の日にはあてもなく向かったり、ピクニックをしたりしてもいいのではないでしょうか。
国立歴史民俗博物館の料金
一般入館料金
- 大人:420円(税込)
- 高校生・大学生:250円(税込)
- 小学・中学生:無料
※企画展示開催中は特別料金になる場合あり
※高校生・大学生は学生証を提示"
国立歴史民俗博物館の割引・クーポン
国立歴史民俗博物館では、20人以上の利用の際は、団体料金で入館できます。しかし、こちらは一部の団体を対象にしており、対象団体については電話での問い合わせが必要です。毎週土曜日は、高校生が入館無料となります。ただし、特別料金が設定される企画展示の場合は、総合展示との差額分の購入が必要な場合があるので注意してください。障がい者手帳等保持者は手帳提示により、介助者と共に入館無料です。
20人以上の団体料金
- 大人:420円→350円(税込)
- 高校生・大学生:250円→200円(税込)
※学校団体の場合、引率の先生は無料
毎週土曜日
- 高校生:250円→0円
障がい者割引
- 大人:420円→0円
※手帳提示、介助者共に無料
国立歴史民俗博物館の営業時間
営業時間
- 【3~9月】9:30~17:00
- 【10~2月】9:30~16:30
※入館・入苑は閉館の30分前まで
定休日
- 毎週月曜日(祝日にあたるときは翌日が休み)
- 年末年始(12月27日から1月4日まで)
国立歴史民俗博物館のアクセス
公共交通機関を利用する場合
【JR東日本】
- 総武本線「佐倉」駅下車からバス約15分
- 成田線「佐倉」駅下車からバス約15分
(北口1番乗り場から、ちばグリーンバス田町車庫行き乗車、「国立博物館入口」または「国立歴史民俗博物館」下車)
【京成電鉄】
- 「京成佐倉」駅下車から徒歩約15分、またはバス約5分(南口1番乗り場から、ちばグリーンバス田町車庫行き乗車、「国立博物館入口」または「国立歴史民俗博物館」下車)
車を利用する場合
- 東関東自動車道「四街道IC」または「佐倉IC」から国道296号線沿いで約15分
国立歴史民俗博物館および周辺の駐車場
国立歴史民俗博物館では、敷地内に無料の大型駐車場を完備しています。博物館入り口のそば(門の外)には市営駐車場(利用時間帯:9:00~17:00)もありますのでご利用ください。
駐車場詳細
名称:国立歴史民俗博物館
住所:〒285-8502千葉県佐倉市城内町117番地
営業時間:【3~9月】9:30~17:00【10~2月】9:30~16:30
駐車台数:第1・第2駐車場合わせて約250台収容
料金:無料
市営駐車場
名称:佐倉城址公園田町駐車場
住所:〒285-0017 千葉県佐倉市城内町
営業時間:【4~10月】9:00~18:00【11~3月】9:00~17:00
駐車場台数:200台以上(臨時駐車場含む)
料金:無料
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