舞妓の着物は、普通の和装とはちょっと違います。舞妓体験をする前に、舞妓の着物についての知識を知っておきたいですよね。体験がより充実したものになること間違いなしです。ここでは、普段の着物とはちょっと違う舞妓の着物について紹介します。
舞妓さん独特の着物「お引きずり」
舞妓が着る着物は「お引きずり」と呼ばれています。普通の着物より裾が長いのが特徴で、外では左手で「褄(つま)」を持って歩きます。このことから舞妓を含む芸者さん全般のことを「左褄(ひだりづま)」を呼ぶこともあります。
また、普通の着物に比べて襟足が長い作りになっているのも特徴です。これは背中を大きく開けて着るのは首をキレイに見せるため。大きく開いた背中もキレイに見せるために、背中にも白粉をしっかりと塗りこみます。
舞妓の着物は幼さを強調するようにできている
昔、舞妓として活躍していたのは、10~13歳くらいの子ども。そのため、舞妓の着物は子どもの可愛らしさを強調するようなものがよいとされていました。
子どもらしさを強調する例としてあげられるのは、肩上げと袖上げ。これは着物の肩や袖の部分が端折って縫ってあるもので、舞妓の成長に合わせて着物を縫い直すことができるように、このような作りになっています。今は、着物を縫い直すような必要はないのですが、肩上げと袖上げは名残として形だけが残っています。
年齢によって柄や色が変わっていく
また、舞妓の着物はキャリアを重ねるごとに変化します。
デビューしたての若い舞妓は、色の鮮やかな、華やかな模様が広い範囲に入った着物を着ることが多いです。お姉さんになるほどシンプルで柄の少ないものに変わっていきます。
また、衿についても、年を経るごとに変わっていきます。
デビューしたての舞妓は真っ赤なものを付けますが、年を経るにつれてクリーム色など色みの落ち着いたもの変わっていきます。舞妓になってから一定の期間が経過すると襟替えと呼ばれる儀式が行われ、衿の色を変えます。この儀式を終えると大人の舞妓として認められると言われています。
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