「いい靴は素敵な場所へ連れていってくれる」
「いい靴を履いていると素敵な場所へ連れて行ってくれる」という言葉をある人に聞いてから、大の靴好きになったわたし。素敵な靴を見つけるとワクワクして思わず手が出てしまいます。さて、3月15日の「靴の日」にちなんで、「靴作り体験」(靴って作れるの!?)というちょっと珍しいアソビューをご紹介したいと思います。(文:北川さおり/アソビュー)
自分の手で大好きな靴を作る。
レザークラフト体験といえば、コインケース作りやアクセサリー作りなど、比較的シンプルなものが多いのですが、靴作りとはいかにも難しそうで楽しそう。今回は体験の魅力を、東京・恵比寿で靴作り体験を行っている「OTO Workshop(オトワークショップ)」の乙 浩成さんに聞いてみました。
「靴作り体験では、バレエシューズやオペラシューズなど自分の好みに合わせた靴を作ることができます。100種類以上の生地から好きなものを選んだり、型に合わせて成形したり。普段体験できない靴作りの選びから工程、完成までを体験できますよ」
“あったらいいな”が叶う場所。
自分で靴を作る一番の魅力は「すべて思い通りになること」だと乙さんは言います。「市販品の靴は、一人ひとりの細かい要望に応えることよりも、多くの人に受け入れられることが重視されます」とは、靴メーカーにデザイナーとして勤務していたころに感じたこと。その後独立して自身のブランドを立ち上げますが、今も大切にしているのは「靴に対する願いを、何とか叶えてあげたい」というシンプルな思いであり願いです。そして「一人ひとりの希望を叶える」ことを実現するために、ワークショップという形で靴作り体験をはじめました。つまりここは、靴に対する"あったらいいな”を形にできる場所、というワケです。
好きがもっと好きになる。
実際に靴作りを体験すると、ゲストは一人ひとり、好みもこだわりもまったく違うそうです。例えば色に強いこだわりをもって悩んでいたり、デザインよりも質感を重視したり、とにかくヒールの絶妙な高さにこだわったり。自分の手で作ることによって、デザインや形、素材など、自分にとって何が重要で何が良いのか、自分にとっていい靴とは何かが、わかるのだと思います。
そしてそれに気づいたら、好きな靴のことをもっと知りたくなる。もっと細かい部分にこだわって、お手入れ方法も知りたい…といったようにどんどんハマっていく。好きがもっと好きになるのだと思います。
恋愛でいうと、好きな人ができてちょっといい感じになったら、もっと知りたい!!!♡ となる、あの感じでしょうか?(笑) たしかにその気持ちって、靴も恋もどんなものでも一緒で、もっともワクワクしていて楽しい時間なのかもしれません。
私の場合は、「セックス・アンド・ザ・シティ」のキャリーが「いい靴は素敵な場所へ連れていってくれる」という言葉を教えてくれたので、たまたま「好き」対象が靴だったけれど、人によってはそれがうつわだったり、お花だったりするのでしょう。好きなものにどんどんハマっていくあの感覚、皆さんも体験を通してぜひ味わってくださいネ。
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