結婚式の準備が忙しすぎてお礼のことをすっかり忘れていた、そもそもお礼をする慣習を知らなかった!という方に朗報です。ここでは事前に準備をしておくことから何が常識で何が非常識なのか、さらには本当に喜ばれるお礼の品は何かを全てまとめました。
結婚式のお礼について
そもそも結婚式のお礼ってなに?
結婚式はいろんな方の協力があってこそできるもの。お礼とは、そんな結婚式当日まで協力してくれた方々へ金一封または金品に相当するものを渡すことです。 ただし、お礼と一言で言ってもその種類は様々。まずは誰に渡すものかイメージを沸かすために簡単にお礼の種類を説明します。
<お礼の種類>
・お礼→受付やスピーチ等新郎新婦側から依頼してやっていただいた方へ
・お車代→遠方から来てくれた友人や親戚へ(乾杯の音頭をお願いした方にも)
・心付け→会場のスタッフ等結婚式に携わってくれた方々へ
・お返し→結婚式には来ていないがお祝いをくれた方へ
すべてのお礼をする必要って本当にあるの?
正直全ての人にお礼をするのはちょっと大変、、という方、ご安心ください。結婚式のお祝儀のように絶対にしなくてはいけないものではありません。一般的には祝辞を依頼した方、乾杯の音頭を依頼した方へはほとんどの方がお礼をする傾向にあります。また、会場スタッフへの心付けに関しては断られる場合もありますが、礼儀として広く知られているものですので全くの「しらんぷり」だけはないようにしましょう。
お礼の準備
お礼の準備は結婚式当日の1周間前までにしておきましょう。準備物は、こちらの流れで行えばスムーズにできる他、万が一当日お礼をお渡しする方が予定の人数より多かった場合でもしっかりと対応ができます。
①お礼するゲストのリスト化
②ご祝儀袋・ポチ袋の用意
③表書きと贈り元の名前を書く
④新札の用意 ⑤誰に渡すものかわかるようにしておく
①お礼するゲストのリスト化
お礼の準備で一番大切なのはリストを作成することです。こちらの8項目を事前にしっかりと把握しておくことで、準備の効率がぐっと上がります。
・ゲスト名
・その方の役割
・お礼の種類
・金額
・誰が渡すのか
・いつ渡すのか
・表書き
・贈り元
②ご祝儀袋・ポチ袋の用意
ご祝儀袋やポチ袋は会場スタッフが予想以上に多かった場合等のトラブルに備えてリストの数より多めに用意しておきましょう。
<ご祝儀袋とポチ袋の使い分け>
・1万円以下=ポチ袋
・1万円以上=略式のご祝儀袋(水引きやのしが印刷されたもの)
・数万円=ご祝儀袋
<ご祝儀袋の選び方>
ご祝儀袋の水引きは必ず紅白か金銀、赤金の”結び切り”又は”あわじ結び”を選びましょう。また、水引きの本数は10本、さらにのし(右上に添えられている飾り)が付いているものは縁起物の象徴ですのでのし付きのものを選ぶようにしましょう。
略式のご祝儀袋の場合は、表書き(水引き上部)が「御礼」又は「寿」となっているものを選ぶと良いです。 注意:”蝶結び”の場合、何度でも結び直せることから縁起がよくない他、白黒の水引きはお悔やみごとで使われるためNGです。
また、通常のお祝いごとでは水引きは5本のものを選びますが、結婚式の場合は両家や夫婦を表す10本を選ぶのが常識です。 <ポチ袋の選び方> ポチ袋はお祝儀袋よりかはカジュアルなもので大丈夫です。水引きやのしがないものでも問題ないので綺麗な柄が描かれているものや、落ち着いた雰囲気のものをお選びください。
注意:キャラクターやメッセージがすでに記載されているようなポチ袋は、目上の方に渡す場合もあるためオススメしません。これ大丈夫かな?と思ったらリストを見て判断しましょう。
③表書きと贈り元の名前を書く
お祝儀袋の水引き上部に記載の文字を”表書き”と言いお礼の種類を書き、水引き下部には贈り元の名前を書きます。書き方はご祝儀袋の場合でもポチ袋の場合でも同様です。
<表書きの書き方>
・お礼→「御礼」又は「寿」
・お車代→「御礼」又は「寿」又は「御車代」
・心付け→「御礼」又は「寿」又は「御祝儀」
※略式のお祝儀袋の場合、御礼や寿の文字が印刷されたものが多いので表書きを分けずどちらかに統一しても問題ありません。
<贈り元の書き方>
渡す相手によって両家連名の場合と招待側の名字のみの2パターンがあるので、①で作成したリストを元に書いていきましょう。両家連盟の場合は必ず右側に新郎の名字を左側に新婦の名字を書いてください。渡す人へは結婚後となるため連名ではなく新姓の名字だけを書くのが正です。
・両家がお世話になる人→両家連名
・新郎新婦のどちらかのみお世話になる人→招待側の名字のみ
注意:必ず毛筆や筆ペンで濃く書きましょう。薄く書く場合はお悔やみごとに使われる書き方なのでNGです。
④新札の用意
ここまでの準備が整えば、新札を準備しましょう。金融機関によっては新札発行機もありますし、最近では式場でも準備をしていることがあるので聞いてみてください。新札は1,000円札を多めに用意しておくと、配分がしやすくオススメです。また予定外のお礼をしなければいけなくなった場合に備えて リストより多めの金額を用意するのがベターでしょう。
注意:金融機関は土日祝にお休みのところが多いのでいつ行くか計画をたてておきましょう。
<新札の入れ方>
新札を入れる向きにもマナーがあるので、しっかりと把握しておきましょう。
・ご祝儀袋の場合
→お札は折らずに、ご祝儀袋の表面とお札の表面の向きを合わせます。さらに、福沢諭吉や野口英世の顔が上になるように入れるのが正です。
注意:お札を入れる向き間違えるとお悔やみごとの意味になる事もあるので必ず確認しながら入れてください。
<ポチ袋に入れる場合>
ポチ袋の場合お札は折ってOKです。ただし、折り方も3つ折りというルールがあるので注意してください。
1)表面が見えるように置く(肖像画が右側にきている状態)
2)左側を折る
3)右側を折る
4)お札はそのままの状態でポチ袋の表面を自分の方に向けお札を入れる
⑤誰に渡すものかわかるようにしておく
ご祝儀袋に書く名前は渡す人の名前ではありません。なのでどれが誰宛てかわからなくなってしまわないように、付箋等を利用して誰に渡すものかわかるようにしておきましょう。これをすることで漏れも防ぐことが出来るので一石二鳥ですね。
ポイント:さらにお礼の種類によってはご両親から渡す場合もあるので、輪ゴムや袋などで渡す役割の人へすぐ渡せるように分けておきましょう。
お礼の仕方
結婚式当日にお礼する人と金額の相場について
お礼準備の流れがわかったら早速リスト作成からしていきましょう!お世話になった人別に一般的なお礼の仕方をお伝えします。
●主賓または乾杯の音頭を依頼した方へのお礼
・お礼の種類→お車代
・金額→1万円~
・誰が渡すのか→依頼した側の親
・いつ渡すのか→当日の披露宴の合間等で「本日はお忙しいところありがとうございます」と言って目立たないように渡す
注意:主賓に対して受付で渡すのは失礼に当たりますので注意してください。
・贈り元→招待した側の名字
(お礼状について)
必ず必要なわけではありませんが、お車代にお手紙やお礼状を同封する方や、後日お礼状を添えて郵送で贈り物をする方も少なくはありません。
●受付の方へのお礼
・お礼の種類→お礼 ・金額→1~2万円
・誰が渡すのか→依頼した側の親
・いつ渡すのか→披露宴までの間で
・贈り元→依頼した側の名字
●スピーチや余興を依頼した方へのお礼
・お礼の種類→お礼
・金額→3,000~5,000円
・誰が渡すのか→依頼した側の親が「本日はどうぞよろしくお願い致します」と言って目立たないように渡す
・いつ渡すのか→受付開始前
・贈り元→依頼した側の名字
●遠方から参列した方へのお礼
・お礼の種類→お車代
・金額→1万円~(交通費の一部負担)
・誰が渡すのか→受付の人(事前に親からお車代を渡す人リストとお車代を渡しておく)
・いつ渡すのか→受付時に「◯◯さんからこちらをお預かりしていますのでどうぞ」と言って渡す
・贈り元→招待した側の名字
●プランナーへのお礼
・お礼の種類→心付け
・金額→5,000~1万円
・誰が渡すのか→新郎新婦または両親
・いつ渡すのか→式開始前に「今日はお世話になります。」と言って渡す
・贈り元→両家連名
●会場スタッフへのお礼
・お礼の種類→心付け ・金額→1万円(総額)
・誰が渡すのか→両親
・いつ渡すのか→披露宴開始前に「皆さんへ」と一言添えてキャプテンへ渡す
・贈り元→両家連名
●司会者、カメラマンへのお礼
・お礼の種類→心付け
・金額→5,000~1万円
・誰が渡すのか→新郎新婦または両親
・いつ渡すのか→式開始前に「本日はどうぞよろしくお願い致します。」と言って渡す
・贈り元→両家連名
●ヘアメイクへのお礼
・お礼の種類→心付け
・金額→5,000~1万円
・誰が渡すのか→両親
・いつ渡すのか→ヘアメイク前に
・贈り元→両家連名
結婚式後にお礼する人と金額の相場について
結婚式当日に来られなかったけれどお祝いをくれた方や、ご祝儀とは別にお祝いをくれた方へは、「内祝い」としてきちんとお返しをしましょう。
●当日来られなかったがお祝いをくれた方、ご祝儀とは別にお祝いをくれた方へのお礼
・お礼の種類→お返し
・金額→いただいたお祝い金の半額程度
・誰が渡すのか→新郎新婦
・いつ渡すのか→式後1ヶ月以内
・贈り元→新姓の名字
<内祝いのマナー>
贈り物には、表書きが「内祝い」と記載のある結び切りののしをつけて贈りましょう。店舗から直接発送しても問題ありません。 また、お返しをする前に一度メールを送っておくか、お礼状を添えるようにするとより感謝の気持ちが伝わります。
金一封以外もOK!お礼やお返しにおすすめの贈り物
お返しは、いただいたお祝い金の半額程度の贈り物を内祝いとして贈るのが一般的ですが、最近では式当日のお礼に関しても金一封ではなく同額の贈り物をする方が増えています。
2人で素敵な思い出をつくれる体験ギフト
結婚式のお返しの定番といえばカタログギフトですが、物ではなく全国各地の遊び・体験が詰まった思い出を贈れるカタログギフトがあります。大自然の中でのカヌーやサンセットを見ながらのヨット・クルーズ、ガラスのコップづくりやシルバーアクセサリーづくり等のものづくり体験も豊富です。3,000円~30,000円まで幅広い価格があるので選び安く、お返しにとってもオススメです。
体験談:司会を頼んだ方へ、夫婦で思い出が一つでも増えたらと嬉しいなと思い体験ギフトを贈りました。
結婚式のお礼についてここまで読んでくださったあなたの知識は100点満点です!マナーを知らないと本当に恥ずかしいどころか、よかれと思ってやったことが大変失礼なことだったり、、知らないとこわいことがありますね。結婚式の準備、新郎新婦さんは本当に大変ですが、協力してくださる方々も大変な時間と労力をおふたりのために割いてくれています。感謝の気持ちをしっかり持ってお礼をしましょう。
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