異国の芸術にふれながら、芸術のアクティビティを楽しみませんか?東京国立博物館の「博物館でアジアの旅」は、今年で7回目を迎える秋の恒例企画。開催期間は2020年は9月8日(火)~10月11日(日)で、東洋の美術・工芸・考古遺物が集う「東洋館」を舞台に、毎年異なるテーマとし、それにちなんだ名品を館内随所で楽しむことができます。
今年のテーマは「レジェンド」
もとは「伝説」を意味したレジェンド。そこから「偉人」などの意味が派生し、近年ではスポーツ界や芸能界などで「殿堂入り」を果たした人物もレジェンドと呼ばれるようになりました。今回はそうしたレジェンドの意味の広がりを踏まえつつ、「レジェンドを表わしたもの」、「レジェンドが作ったもの」、「レジェンドが集めたもの」という3つの視点から、レジェンドにまつわるアジア各地の作品を鑑賞できます。
入場制限を設けて安心・安全に芸術体験を
第7回目となる「博物館でアジアの旅」は、新型コロナウイルス感染予防のため、入場制限等の取り組みを実施しながらの開催となります。例年好評のスペシャルツアー等の関連イベントは、今年度は見合わせとなりました。この秋は東京国立博物館東洋館で、ガイドブックに見立てた図録(*1)と「博物館でアジアの旅2020パスポート」(*2)を手に、「レジェンドを探す旅」を楽しみます。
まるでアジア諸国を巡るように東洋の多彩な文化に触れ、都内にいながら旅行気分を味わうことができますよ♪
*1 図録:ミュージアムショップにて販売予定。
*2 「博物館でアジアの旅2020パスポート」:会期中、東洋館インフォメーションで無料配布予定(数に限りがあります)。
注目の展示作品
※すべて東京国立博物館蔵 ※展示期間の記載がない作品は、通期で鑑賞できます。
※東洋館の各展示室では、レジェンドにまつわる作品のそばに「博物館でアジアの旅 アジアのレジェンド」の札を添えています。観覧の目印として役立てることができます。
【レジェンドを表わしたもの】本作のレジェンド:クリシュナ(インド神話の英雄)
【東洋館13室】 ゴーヴァルダナ山を持ち上げるクリシュナ ビーカーネール派 インド
18世紀後半 ヒンドゥー教の神クリシュナはゴーヴァルダナ山を持ち上げると、指1本で軽々と山を支え、牛飼いたちを雨から守りました。
【レジェンドを表わしたもの】本作のレジェンド:ヘーラクレース(ギリシャ神話の英雄)
【東洋館3室】 ヘーラクレース像 中国、ヨートカン 2~4世紀 大谷探検隊将来品
ギリシャ神話の英雄ヘーラクレースのイメージがシルクロードを経て、西域南道のホータンまで到達したことを示す貴重な作品です。
【レジェンドを表わしたもの】本作のレジェンド:グデア王(古代メソポタミアの都市国家ラガシュの領主)
【東洋館3室】 楔形文字銘日干煉瓦(くさびがたもじめいひぼしれんが) イラク、テッロー出土 新シュメル時代・前2125~前2110年頃 イラク考古総局寄贈 グデア王の建築事業を伝える印影が残る煉瓦。
同王はシュメル人の都市国家ラガシュを繁栄させ、歴史に名を刻んだ人物です。
【レジェンドを表わしたもの】本作のレジェンド:クレスノ(『マハーバーラタ』の登場人物)
【東洋館13室】ワヤン・クリ クレスノインドネシア、中部ジャワ 21世紀 松本亮氏寄贈
インドネシアの影絵人形劇『マハーバーラタ』に登場するクレスノは主人公アルジュノを支える知将です。
他にもたくさんある注目のレジェンド作品を眺めて、まるでアジアを旅しているような気分を楽しんでみてください。
開催概要
イベント名称:博物館でアジアの旅 アジアのレジェンド
開催期間: 2020年9月8日(火)~10月11日(日)
開催場所: 東京国立博物館 東洋館
開館時間: 9時30分~17時 ※金・土曜日は21時まで ※入館は閉館の30分前まで
休館日: 月曜日、9月23日(水) ※ただし、9月21日(月・祝)は開館
観覧料: 総合文化展観覧料で鑑賞可能。 一般 1,000円/大学生 500円
※入館は【事前予約制】となります。入館無料の方や会員の方を含め、入館にあたって、すべてのお客様はオンラインでの日時指定券の予約が必要です。詳細は東京国立博物館ウェブサイトを確認。
※高校生以下、および満18歳未満と満70歳以上の方は無料。 入館の際に年齢のわかるものを提示。
※障がい者とその介護者1名は無料。入館の際に障がい者手帳などを提示。
※敬老の日(9月21日(月・祝))は総合文化展が観覧無料。 ただし、オンラインでの事前予約(日時指定券)が必要となります。
ウェブサイト: https://www.tnm.jp/
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