数多くのアートに心躍る!宇都宮美術館の魅力をご紹介

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宇都宮市の中心部から北へ約5㎞。丘の上の公園施設「うつのみや文化の森」の一角に建つ「宇都宮美術館」は、地元産の大谷石を外壁などに使用した、モダンなたたずまいの美術館です。ルネ・マグリットやマルク・シャガールなど、20世紀に活躍した巨匠の作品を所蔵・展示し、隣接する公園にも野外彫刻が点在。森を散策するように美術に親しむ、憩いのアートスポットをご紹介します。

宇都宮美術館とは?

「宇都宮美術館」は、隣接する「うつのみや文化の森」とともに、1997年(平成9年)にオープン。宇都宮市制100周年を記念し、同市北部・豊郷地区の丘陵地に建てられました。設計は、最高裁判所庁舎などで知られる建築家・岡田新一によるもの。美術館周辺の広大な森と調和するよう工夫された、低層型の建築空間も見どころです。

展示室やレストラン、ミュージアムショップなど、来館者が利用する空間はすべて1階にレイアウトされ、できるだけ段差をなくすよう配慮されています。館内では、ベビーカーや車椅子の無料貸し出しサービスがあり、展示室でも使用可能。小さな子ども連れや高齢者、車椅子の人も、移動の負担少なくアートを鑑賞できます。

館内の大きなガラスには、白いマークが均一に施されています。一見アートにもみえるこのマーク、実は、野鳥がガラスに衝突することを避けるためのもの。日本野鳥の会の協力のもと、施されました。森の中の美術館ならではのあたたかな試みです。

マグリットの作品を収集

宇都宮美術館では、主に20世紀に活躍した作家の作品を中心に収蔵しています。中でも最も有名なのは、シュルレアリスムを代表する画家のひとり、ベルギー生まれのルネ・マグリットによる『大家族』です。

ルネ・マグリット『大家族』 1963年 

曇天に、鳥のシルエットの青空が浮かぶ『大家族』は、ルネ・マルグリット晩年の代表作のひとつ。美術の教科書などで見たことがある人も多いのでは?宇都宮美術館オープン準備中の1998年、宇都宮市が600万ドル(約6億円)で購入した際は、大きな話題になりました。

 

宇都宮美術館には、同じくルネ・マグリットの作品『夢』も所蔵されています。

ワシリー・カンディンスキー『鎮められたコントラスト』 1941年

 

ほかには、ワシリー・カンディンスキー『鎮められたコントラスト』や、マルク・シャガール『青い恋人たち』、パウル・クレー『上昇』などの作品をはじめ、国内では黒田清輝『夏図習作(横たわる女)』や松本竣介『街』などの油絵を所蔵。また、明治期にフランスから来日し、日本の風俗を描いたジョルジュ・ビゴーのコレクションも充実しています。

 

これらの所蔵品は、テーマに沿って年に3回ほどの展示替えを行う「コレクション展」で公開されます。目当ての作品があるときは、前もって展示の有無を確認のうえ、来館しましょう。また、所蔵品以外の美術やデザインを紹介する「企画展」も、年に5~6回開催。宇都宮美術館独自の着眼点が注目を集め、遠方からも多くの人々が来館します。

 

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