スヌーピーミュージアムの企画展の見どころを完全レポート
スヌーピーミュージアムでは、およそ半年ごとにテーマを変えた企画展を行っています。企画展には毎回、本国から極めて貴重な原画が貸し出されるため、ファンならずとも見逃せません。2021年7月11日までは、『スヌーピーと、きょうだい。』と題した展示を行っています。
デイジーヒル子犬園で生まれたスヌーピーには、何匹かの「きょうだい」がいます。この企画展では、スヌーピーとなかよしのきょうだいたちの魅力を、貴重な原画を交えて紹介しています。
砂漠に暮らす孤高の兄など魅力的なきょうだいが集合!
帽子とヒゲがトレードマークの『スパイク』は、カリフォルニア州のニードルスという砂漠に住むちょっと変わったお兄さん。孤独を愛し、たった一人で暮らしていますが、サボテンに話しかけるなど、意外と楽しそうです。
スヌーピーに手紙を書くことも多く、遠く離れていても仲良し。展示された原画は大変貴重なものですが、画に近寄って間近で鑑賞することができます。キャラクターだけでなく、サボテンなどの背景やセリフまですべてシュルツ氏が描いています。
原画をよく見ていると、活き活きとした線で描かれたキャラクターの魅力はもちろん、ちょっとした描き直しの跡があることにも気が付きます。ペンの動きまで見えてきそうな、原画鑑賞ならではの贅沢です。
今回の企画展ではスパイクのほか、ぱっちりお目めの女きょうだい『ベル』、食いしん坊でふっくら体型の『オラフ』、マーブル状の模様がかわいい『マーブルス』、オラフと一緒にスパイクを探す放浪の旅をするふさ毛の『アンディ』など、スヌーピーと似ているようで似ていない、それぞれのキャラクターの特徴と魅力を堪能できます。
本企画最大の見どころは、きょうだい4匹が揃うひとコマです。きょうだいたちは離れて暮らしているため、頻繁には会えません。ですが、スヌーピーが肺炎で入院するエピソードでは、心配した3匹のきょうだいたちが駆けつけ、愛情溢れるシーンで締めくくられています。
展示をよく見ると、額縁がスヌーピーの家と同じ三角屋根であることに気が付きます。ピーナッツマニアをニヤリとさせてくれる仕掛けを探すことも、スヌーピーミュージアムの楽しみ方のひとつです。
超レアキャラのスヌーピーのお父さんとお母さんも登場
ピーナッツマニアでも知らない人がいるほどのレアキャラが、スヌーピーのお父さんとお母さん。実はこの二人、それぞれ一度しかコミックスに登場していないのです。本企画展ではなんと超レアなシーン両方の原画を展示しています。
お母さんの登場シーンは、1996年の母の日の回。スパイクが第一次世界大戦で負傷(もちろん空想です)した時、お見舞いのため住まいのあるフランスから船に乗ってアメリカに帰国する場面が描かれています。
お父さんが登場したのは1989年の父の日の回。仕事を引退してフロリダに住むお父さんへ、スヌーピーがきょうだい全員のメッセージカードを贈ります。きょうだいだけでなく、両親まで登場する大満足な企画展なのです。
次回の企画展は「スポーツは人生のともだち」に決定!
2021年7月17日からは、「スポーツは人生のともだち」と題した企画展がスタート。スポーツを愛するシュルツ氏は、子供の頃からゴルフや野球、テニスやアイスホッケーなど、さまざまなスポーツに親しんできました。スヌーピーはどんな競技でも華麗にこなす一方、決して勝てなくても野球を愛するチャーリー・ブラウンなど、シュルツ氏にとって「人生のともだち」だったスポーツへの想いは作品にも反映されています。
次回の企画展にはそんなスポーツを愛するスヌーピーたちを描いた約45点の原画が大集結。スポーツを楽しむピーナッツギャングたちの日常を楽しむことができそうです。
ウッドストック・ルーム
企画展示エリアを抜けると、『ウッドストック・ルーム』が待っています。ウッドストックの鮮やかな黄色をイメージした内装で、ふわふわのソファに座って動画作品『屋根の上のスヌーピー』を観賞できます。オープニング・シアター同様、映像制作プロダクション『ロボット』による作品で、おだやかに休むスヌーピーといっしょにリラックスしてはいかがでしょうか。