青木繁の《海の幸》、クロード・モネの《睡蓮》など、錚々たるコレクションを旧・ブリヂストン美術館から引き継ぎ、2020年1月に開館したアーティゾン美術館。新たな収蔵品を迎え、進化し続ける都心のアートの殿堂を取材しました。
アーティゾン美術館とは?
東京駅から目と鼻の先、京橋にあるアーティゾン美術館。前身は、タイヤメーカー・ブリヂストンの創業者・石橋正二郎氏が1952年に創設したブリヂストン美術館です。
美術館を運営する石橋財団は、西洋美術や日本近代絵画をはじめ、古美術品や現代美術など幅広い分野の作品を約2,800点収蔵しています。
青木繁の《海の幸》や岸田劉生《麗子像》、ルノワールの《すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢》やピカソの《腕を組んですわるサルタンバンク》などなど、美術の教科書にも登場する傑作がコレクションに名を連ねています。
かつてブリヂストン美術館は、ブリヂストン本社ビル内にありましたが、ビルの建て直しのため2015年に惜しまれつつ閉館。そして2020年、ミュージアムタワー京橋の1〜6階部分に、旧美術館の約2倍の面積を持つ「アーティゾン美術館」として生まれ変わりました。
新美術館のコンセプトは「創造の体感」。名称は「アート(ART=芸術)」と「ホライゾン(HORIZON=地平)」を組み合わせた造語で、芸術が切り拓く限りない地平を、より多くの人に感じてほしいという意味を持つのだそうです