護国寺境内のおすすめスポットを紹介
護国寺の境内には、本堂の参拝以外にも見どころがたくさんあります。
お参りだけで帰るのはもったいないので、境内に広がる自然風景や歴史の深い建築物、パワースポットの数々を散策してみましょう。
元禄時代の格式高い建築様式の「大師堂」
不老門をくぐって右手側に見える「大師堂」は、元禄14年(1701年)からあった旧薬師堂を大修理し、現在の場所に移築した建物です。
装飾の少ないすっきりとした見た目ながら、元禄時代の格式高い建築様式が色濃く反映されており、伝統を重んじた建物であったことがわかります。
願いを一言だけ聞いてくれる「一言地蔵」
大師堂のすぐ側にある「一言地蔵」は、願いを一言だけ聞いてくれるお地蔵様。境内でも特に有名なパワースポットの1つです。
両脇に飾られた色鮮やかな千羽鶴と、古めかしいちょうちんが飾られた、なんとも愛らしいお地蔵様です。
叶う願いごとは一言だけなので、欲張りせず慎重に願いを選びましょう。
普段は扉が閉まっていますが、お参りのときは自由に開いて大丈夫です。願いを伝えたあとは静かに扉を閉めてください。
護国寺境内でも特に古い「月光殿」
「月光殿」は、護国寺境内でも特に古い歴史を持つ建物。大津市・三井寺の客殿を昭和3年(1928年)に現在の場所へと移築。国の重要文化財に指定されています。
建築されたのが桃山時代と最も古く、日本の伝統的な建築様式のひとつ「書院造り」を伝える建物として貴重な価値があります。
禅宗様建築を取り入れた「薬師堂」
本堂横に位置する「薬師堂」は、元禄4年(1691年)に建築された歴史的価値のある建物。
中国の建築様式を模した禅宗様建築を取り入れており、独特の形状を持つ花頭窓や桟唐戸など、装飾の端々に元禄建築の特徴を垣間見られます。
建築手法と伝統的な装飾が融合した「多宝塔」
月光殿のすぐ横に位置する多宝塔は、昭和13年(1938年)に完成した新しい建物です。国宝に指定される石山寺(滋賀県大津市)の多宝塔を模写したもので、近代的な建築手法と伝統的な装飾が融合した美しい建築物です。
建築設計は大正〜昭和期の建築家・仰木敬一郎氏が担当し、御本尊は團芳子氏より寄贈された大日如来像を安置しています。
境内に広がる自然風景との組み合わさった景観が見事で、満開の桜や屋根に降り積もる雪など、四季によって姿を変える美しい景色を見られます。
格式の高い造りの「鐘楼堂(しょうろうどう)」
江戸時代中期に建てられた鐘楼堂は、都内では同種のものがほとんど現存していないという貴重な文化財。建築様式は、当時では格式の高い袴腰付重層入母屋造りです。
梵鐘は天和2年(1682年)に寄贈されたもので、銘文に観音堂建築の事情が記されている貴重な歴史資料としても知られています。
重厚な雰囲気を感じられる「惣門(そうもん)」
音羽通りに面するもうひとつの表門で、徳川綱吉と桂昌院の御成のために建築された格式の高い門です。
社寺系の様式ではなく大名屋敷の表門を参考にしているため、全体的にどっしりとした作りになっています。
仁王門から少し離れた場所にあるので素通りしてしまう方が多いですが、ほかの建築物とはひと味違う重厚な雰囲気を感じられるので、ぜひ訪れてほしい場所です。
緑に包まれた神秘的な富士塚音羽富士(おとわふじ)
不老門に続く階段手前の道を右手に進むと、緑に包まれた神秘的な富士塚「音羽富士(おとわふじ)」があります。
富士塚とは、富士山を模して人工的に作られた塚のことで、古来から続く富士山信仰の象徴的な存在。登るだけで富士登山と同じパワーを得られるスポットとして有名です。
都内には大小50近くの富士塚が存在しますが、お寺の境内にある富士塚はここ護国寺のみ!
鳥居の奥に見える隠れ道を進んだ先にポツンと現れる小さな富士塚は、なんとも神秘的な雰囲気に包まれています。
標高は7m程度で、登山時間は2〜3分程度。普通の靴でも楽に登れる難易度ですが、草木が生い茂っているので足元には注意しましょう。
季節の花々や深い緑から差し込む木漏れ日など、美しい自然の景色を鑑賞しながら、ゆっくりと歩きましょう。
頂上には「富士浅間神社」の小さな祠があります。ぜひ富士山のパワーを体感してみてください。
護国寺の参拝時間
護国寺の境内はいつでも参拝できますが、年中行事やイベント時には一部施設に入れなくなる場合があります。
本堂内の拝観は、昼の休憩時間を除いた10:00〜15:00でのみ可能。休憩中は納経所の利用もできなくなるので注意しましょう。
護国寺へのアクセス方法
護国寺へのアクセス方法は、電車またはバスを利用するのが便利です。特に電車ルートを選んだ場合は、仁王門のすぐ手前に位置する出口を利用できます。
(掲載されている情報は公開日のもので、最新の情報とは限りません。最新情報は必ず公式HPでご確認ください)