四万温泉には魅力的な観光スポットがいっぱい!四万ブルーの穴場鑑賞ポイントも紹介

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群馬の四大温泉のひとつに数えられる「四万温泉」は、山あいの静かな温泉地として古くから湯治客に親しまれてきました。最近ではジブリ映画『千と千尋の神隠し』の舞台を想起させる風景や、美しい四万ブルーの絶景に注目が集まり、若いお客さんや家族連れの姿が増えています。この記事では、長年四万温泉に通い続けた筆者が、レトロな温泉街の魅力を徹底解明!絶対に外せない定番スポットから最近話題の新名所まで、新旧スポットの魅力を余すところなく紹介します。

四万温泉とは

四万温泉には、四万川の流れに沿うように、上流から「日向見(ひなたみ)」「ゆずりは」「新湯(あらゆ)」「山口」「温泉口」と5つの地区があり、それぞれに温泉宿が点在しています。

温泉の泉質は主に塩化物・硫酸塩泉。草津温泉で湯治をした後に、穏やかな四万のお湯を「草津の仕上げ湯」として利用する人も多くいました。

山あいの田舎町の風情が残された静かな温泉地でしたが、2001年にアニメ映画『千と千尋の神隠し』が公開されると、老舗旅館「積善館」の建物や正面に架かる赤い橋が、さながら作品に登場する油屋のようだと一躍話題になりました。

全国にモデルになったと言われるスポットは多々ありますが、四万温泉の場合は、温泉街に通じる国道353号に『千と千尋の神隠し』の主題歌「いつも何度でも」が流れるメロディーラインが設置されています。その上を車が走ると曲を奏でるので、温泉に着く前から映画の世界観に浸れます。

また、2010年代には「四万ブルー」が美しいと評判になり、四万湖や奥四万湖で楽しめるカヌー・SUPといったアクティビティも盛んに行われるようになりました。

四万温泉の四季の風景と楽しみ方

四万温泉はいつ頃に訪れるのがベストなのでしょうか。ここからは、四万温泉の四季についてそれぞれの特徴に触れながら紹介します。どの季節に行くか、旅行プランを立てる参考にしてください。

春の四万温泉

画像提供:四万温泉協会
山あいに位置する四万温泉は春の訪れが遅めですが、最大のポイントは四万ブルーが最も美しく見える季節だということ。水が深いほど青みが増すため、雪解け水が大量にダム湖に流れ込む季節が鑑賞に最適!特にゴールデンウィーク以降がおすすめです。

また、4月下旬頃には桜も開花。「日向見薬師堂」や「町営 四万清流の湯」などは、四万温泉で有名な花見スポットです。

夏の四万温泉

画像提供:四万温泉協会
夏はアウトドアの季節。温泉街散策の合間に、四万湖や奥四万湖でカヌーなどのアクティビティに挑戦してみるのも楽しそう。夏だけの限定アクティビティプランもあります。

都市部より過ごしやすい気温になるのも、夏の四万温泉の魅力のひとつ。7月中旬~8月末の金曜日には、提灯を片手に夜の温泉街を歩く「ちょうちんウォーク」のイベントも実施。浴衣を着て家族で参加すれば、夏の素敵な思い出になること間違いなしです。

秋の四万温泉

画像提供:四万温泉協会
四万温泉の紅葉の見頃は、10月下旬から11月初旬頃まで。四万川上流の「日向見」「ゆずりは」地区の紅葉は早く、例年10月中旬には色づき始めます。一方下流の「新湯」「山口」「温泉口」では、11月に入ってからでも紅葉を見られる場所があります。

周辺を散策して、青い奥四万湖や四万湖の水に映る鮮やかな紅葉を楽しみましょう。

冬の四万温泉

画像提供:四万温泉協会
冬のお楽しみは、なんといっても雪見露天風呂!お風呂からしんしんと降り積もる雪を眺める光景は格別の美しさです。四万温泉の源泉は塩分を多く含むため、じんわりと温まり湯冷めしにくいと評判。冬こそ四万の温泉を堪能するチャンスです。

四万温泉へのアクセス方法

四万温泉へのアクセス方法は、車を使うのが便利です。首都圏から向かう場合は、関越自動車道「渋川伊香保」ICで降りて約40分で到着します。

公共交通機関を使うなら、高速乗り合いバス「四万温泉号」を利用するのがおすすめ。東京駅八重洲通りからの往復ルートで5,200円! 朝8時に東京を出発し、お昼過ぎには四万温泉に到着。宿のチェックイン前にランチを食べたり、周辺散策を楽しんだりもできます。

なお、四万温泉の最寄り鉄道駅は、JR吾妻線の「中之条」駅。ここから路線バスでアクセスする場合は、1時間に1本程度の便数で、所要時間は40分程度になります。

四万の水はなぜ青い?四万ブルーを堪能できる人気スポットも紹介

さて、四万温泉は神秘的な青い水の色「四万ブルー」を見られることで知られています。いったいなぜ、四万の水は青いのでしょうか?

実はまだ、はっきりとした原因はわかっていません。「アロフェン(Allophane)」という物質が関わっている説が有力ですが、酸性の水に四万温泉のお湯が混ざって青くなるという説もあります。

四万川上流の奥四万湖には、複数の沢が流れ込んでいます。この中に酸性の沢があり、奥四万湖から流れ出る水が深くなるところで四万ブルーを見られるのです。四万川は日向見や新湯地区で支流と合流しますが、支流の沢の水だけでは特に青くは見えないのだとか。

それでは、次に四万ブルーがきれいに見えるスポットをいくつか紹介しましょう。四万川の水は浅いと透明で、深くなると青みを帯びます。そのため、ダム湖である「奥四万湖」と「四万湖」が、お気軽かつパノラマで四万ブルーを堪能できる2大スポットとなります。

四万ブルーを大パノラマで見られる「奥四万湖」

奥四万湖は四万温泉街の北に位置する湖で、四万川ダムの水源を利用して作られた人造湖です。2019年にJR東日本・大人の休日倶楽部のテレビCM「奥四万湖篇」のロケ地となったことで一躍有名になりました。吉永小百合のポスターと同じ位置で写真撮影をしたければ、ぜひ湖畔の奥四万湖展望台へ向かいましょう。

カヌーやSUPも盛んな「四万湖」

四万湖は、四万温泉街の南に位置する中之条ダムの水源を利用して作られた人造湖。最近ではカヌーなどのアクティビティも盛んに行われています。縦に細長い湖なので、鬱蒼と茂る木々の緑と四万ブルーの組み合わせを楽しめるのが魅力!途中に架かる赤い橋が絶好の撮影ポイントです。

意外に知られていない穴場の絶景!「四万取水ダムと桃太郎の滝」

あまり知られていないのですが、「町営 四万清流の湯」の近くに小ぢんまりとした「四万取水ダム」があり、ここでも深い水が作り出す神秘の四万ブルーを見られます。近くには「桃太郎の滝」があり、秘境感に溢れた穴場の絶景スポットになっています。

天然記念物に指定される小さな滝壺「甌穴」

ダムほどの深さがなくても四万ブルーは見られるので、手軽さを重視するなら小さな滝壺なども狙い目です。そこでおすすめしたいのが「甌穴(おうけつ)」。甌穴とは川底の石が水流で回転し、長い時間をかけて円形の穴を開けたもの。

四万温泉の甌穴は群馬県の天然記念物に指定され、大きいもので直径3m・深さ4mにも及び、全部で8つほど存在します。甌穴は四万ブルーが有名になる前から地元で有名な観光スポットでした。特に暑い季節には清涼感を感じられる景勝地です。ぜひ足を運んでみてください。

グラデーションブルーが美しい「大泉の滝」

日向見地区にある「大泉の滝」も、四万ブルーを見られることで有名なスポット。浅いところは透明で、深くなるにつれて青みを増していくため、グラデーションを楽しみたい方には必見です。

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