【体験ハンターどこへ行く!#08 にぎり寿司編】
体験ハンター現る!
どうも、体験ハンターのリックェです!
カメラマン:今日はにぎり寿司を握ってもらいますが、やったことあります?
はい、もちろんです!
カメラマン:きっと実際には握ったことなくて、寿司マンガを読んだことあるとかですよね?
は、はい、そのとおりです・・・
カメラマン:だとすると『将太の寿司』あたりですかね?
い、いや、
カメラマン:『将太の寿司』でないとすると、『江戸前の旬』『北の寿司姫』『北の寿司姫』『寿司魂』『きららの仕事』『音やん』『味なおふたり』『喧嘩寿司~元祖すし職人 華屋與兵衛~』『すしいち!』『江戸前の旬 ~旬と大吾~』『花寿司の幸』『鉄火の巻平』?
く、詳しいですね、
カメラマン:でないとすると何を読んだかんじですかね?
『おしゅしだよ』を・・・
カメラマン:寿司マンガ?
握ったことがなければ、握ってみればいい・・・
それが体験ハンターだ!
お前なんか、握ってやる!
食事処あかざわさんにお邪魔しました
装着!!
作務衣と和帽子を身にまとい、スシ王子が爆誕したところで、今回の取材先と取材概要について説明させていただきます。
本日取材でお伺いしたのは伊豆の伊東にある『食事処あかざわ』さんです。
プロの寿司職人さんに、握り方をレクチャーいただいて、自分で握ったお寿司を自分で食べるところまで体験します。
また、写真の中に3つも「観音」の文字が入っているので補足をしますと、お店の裏手に大きな観音様があります。観音様の撮影をしておけばよかったですね。お寿司のことで頭がいっぱいでした。
わさびをすり下ろす
酢飯とネタのカットは、お店の方が用意してくれます。
体験者はわさびをすり下ろすところから始めます。
おろし金とわさびをしっかりホールドして円を描くように、ぐるぐるとわさびをすり下ろしていきます。
わさびは、伊豆天城産。とても良いものだそうです。ひと昔前には東京・銀座のお寿司屋さんにわさびを1本持ち込んで、「このわさびと交換で寿司を食べさせてくれ!」なんてことが成立したとかしないとか、そんなエピソードがあったりなかったりしたそうです。
ちなみに、こちらの『食事処あかざわ』さんでは、そば打ち体験もあり、そこでもこのわさびは大活躍するそうです。
できました。少し食べてみます。
ファ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
カメラマン:ちょっと、ちょっと、ちゃんと言葉にしてくださいよ!
そうですね、どうお伝えしようかな。しっかりと辛いです。ツンとした香りも強い。でも、よく集中して味わうとりんごのような爽やかさがあって、それは甘いと伝えていい気がします。いや、辛いんですが、それだけじゃなくて爽快で意外と複雑な味なので、言語化したときに本質が失われてしまうのが惜しくて・・・、
なので、やっぱり、こっちの表現の方が伝わる気がする。
ファ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
MY FIRST TIME SUSHI
本日の寿司ネタはこちらを握っていきます。伊豆の海で獲れたキンメダイがオススメだそうです。
ネタは日によって変わります。
手順をひとつずつ教えてもらいながら、進めていきます。
本日、直々にレクチャーをしてくださる大将のお手本くらいのサイズのシャリ玉を手に取ります。シャリが手につかないように、手水を使います。手水は水とお酢が半々だそうで、これは水や酢だけだとシャリの味が変わってしまうからだそうです。なるほどね。
シャリ玉のサイズ、こんなもんでしょうか。
お米ってこんなに手にくっつくもんだっけ。
食べると美味しいのに、握るとこんなにもやっかいなのか。
ネタは左手でとって、指の腹にのせます。
わさびを右手でネタに塗り、
シャリ玉をネタにプットオン
シャリ玉の真ん中を、左手の親指で押して空気のエリアを作ります。
この空気があることで、口に入れたときに、ふうわりとシャリが解けていくそうですが、まだ気を回す余裕がない!
お米が手にくっ付いて、とっても難しい!
カメラの死角になるように、握る素振りなどの派手な動きを入れていきます。
マジシャンは隠したいときにこそ、大きな動きをして観衆の目を奪います。それと一緒。
見えないところで、アレコレと辻褄を合わせていきますと、
へいお待ち!絵的にどうだ!
圧倒的な REALITY いっちょう!
今の自分、触れるもの全てに米をつけるギザギザハートになってしまいました。
どうすれば、折り合いをつけて生きていけるのでしょうか。
完成!
にぎりを重ね、だんだんとコツを掴み
あまり米が手に付かなくなってきた頃
ゲタの上には「理」が握られていました。
空間認識能力に目を瞑ってもらえれば、それなりに”映え”ではないですか?最後の一貫、どこに置こうかな。
せっかくなので、寸評を大将にお願いしました。
「なかなかうまくできてると思います」と優しい言葉をもらいます。
「寿司の高さをそろえると良い」とのアドバイス。
たとえばイカの高さが他のネタより低い、と。言われてみると確かにそうだ。
寿司の高さを揃えるのは職人さんのスキルで、左手で掴んだネタの厚みを知覚して、右手のシャリ玉を千切って量を調節したり、シャリの高さを変えるように握るそうなんです。
.
こちらが大将の握った、お手本です。
寿司の高さはもちろん揃っているし、ネタが弓なりで優美ですね。
また、寿司は斜めに並べて、隣り合うお寿司同士がくっつかないようにして、お箸で食べやすい工夫をしているんだそうです。
この感動を端的に表す言葉を、映画『ターミネーター2』からセリフを(一部脚色して)引用しますね。
実食!
カニのお味噌汁もいただいて、ゴージャスな一食分の完成です。
ここからは、「食べサイド」のコメントです!
うひょ~うまそう~!!
見てください、このマグロの上部のカーブ、それっぽくないですか?
すみません、もう「にぎサイド」のコメントをしてしまいました。
自分で握ると、技術と味が不可分になるんです。自分の体験が味に加わります。
うんめぇ~!!!
あっ、でも、わさびのつけすぎには注意してくださいね!
まとめ
ネタもシャリもわさびも良いので、見た目や分量が少々うまくなくてもおいしさはゆるぎません!楽しんでチャレンジしたら良いと思います。
結果は、食べたらわかります。うまく握れている寿司は、シャリとネタのシンクロが良いんです。これは本当におもしろい感覚ですよ。お店で当たり前に食べていたお寿司は、きちんとシンクロしていて、すごかったんだということがよくわかりました。
そして、大将のお話が面白くてためになりました。たとえば、斜めに並べたり、高さを揃えたりなどの話も、お客さんの食べやすさや、目を楽しませることが理由だったりと、ユーザーエクスペリエンスが背景にありました。これはすべての職業に言えそうで、自分の職業も振り返って感じ入ってしまいました。
にぎり寿司ってかっこいい
にぎり寿司体験、またリトライしたいですね。
もっというと、にぎり寿司を趣味にするのは結構いいんじゃないかなと思いました。職人を目指すのは大変だけど、お寿司をにぎれるってピアノ弾けるとかと近いカッコよさだと思ったから。基本は教えてもらえたから、週末にコツコツ練習していってもいいかも。
今回の体験ハンターこれにて了!!
<文=リックェ>
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