【体験ハンターどこへ行く!#10 和菓子編】
体験ハンター現る!
どうも、甘党ハンターのリックェです!
カメラマン:今日は和菓子作り体験ですね。和菓子を作ったことありますか?
うーん、たい焼き焼いた経験があるくらいですね!
カメラマン:あー、和菓子といえば和菓子なのかな?
あんこ入りだから和菓子だと思いますね。ただ言う通り、カスタードの入った大判焼き、クリームあんみつなど、洋菓子との境目は曖昧だと感じます。なのでオーセンティックというかトラディショナルな和菓子を本日は体験できるといいな、と。
カメラマン:今、なんと?
トラディショナルな和菓子を体験したいなって。
カメラマン:その前!
オー、・・・オーセンティック?
カメラマン:そう!”大判焼き”って言いましたよね?
”今川焼き” って呼ぶ派閥の人でした?
カメラマン:あれの名前は ”回転焼き” だから!!!
う、うん・・・
話が逸れてきたら、さっさと本題に入るのがいい・・・
それが体験ハンターだ!
庵an東京さんにお邪魔しました
本日は東京・神田にある庵an東京さんにお伺いしています。和菓子とあわせて抹茶体験などもあるみたいです。
本日作るのは練り切り
さて本日作る和菓子は、大判焼きでも今川焼きでも回転焼きでも太鼓焼きでもどてら焼きでも天輪焼でも御座候でもなく、練り切りです。練り切りは、白あんをベースに使った菓子で、さまざまな細工を凝らして四季折々の表現をします。
作るのは、”朝顔”。
そして、”花火”です。
どちらも夏らしいですね。
細工に使うのは白あん
練り切りの主な材料はあんこで、細工に使うのは白あん。
白あんは、あんこにつなぎを入れ、細工しやすくなっているそうです。触ってみると、なるほど黒あんに比べてベタベタしないので細工向きですね。それでも素手での作業は大変なのでビニール手袋をします。
着色する
白あんを着色します。
着色に使う食紅は、青と黄色はクチナシ、赤はベニコウジで、どちらも自然由来の色素です。
ペタリ。
白あんに青色の食紅をつけたら・・・
指先であんを繰り返し折り返して色素を全体になじませていきます。
無心にこねていきます。
全体に色が馴染んだら、まるめて水色の塊にします。涼し気ですね。
今回の体験は、朝顔を作りながら花火の準備もします。メインのスレッドで進めているのは朝顔作成なのですが、花火作成に水色あんを必要とするので小塊を取り分けておきます。このメインスレッドとサブスレッドの比率、主客のバランスは、”気配り”に通じていると感じました。
朝顔スレッドの方を進めますね。赤の食紅の半分を使って、同じように色素をなじませていきます。
どうでしょう!きれいに染まったと思うんですが!
カメラマン:そうですね!良いアッガイ色ですね。
ガンプラ感覚だ。
包餡(ほうあん)
あんこを包むこと、それが包餡(ほうあん)です。
これから、ピンクの皮で包餡します。
ピンクのあんを潰して、餃子の皮のようなものを作ります。
できた!
モノアイ<黒あん>を置いて・・・
・・・包む!これはアッガイというよりはドム。
モビルスーツの話をしている場合ではなくてですね。黒あんが見えないように均等に包む必要があります。皮が重なってる部分を上に伸ばし徐々に修正。ピンクのボールを目指していきます。意外と慎重な作業ですよ。
直れ、直れ・・・頼むから、直ってくれ・・・
・・・・・・
自分、今、めっちゃ『グリーンマイル』みたいになってません?
カメラマン:なってません。
最後に手のひらでコロコロと転がして、全体をきれいに包めました。
包餡、これにて了。
伸びぼかし
実際の朝顔の花の中心部分は白く、外側ほど色鮮やかになって行きますよね。これを再現します。未着色の白あんを少し中央に置きます。
優しく潰します。
色のきわを指で少しずつ伸ばしぼかしていきます。そう!これが、伸びぼかしの技術です。
刻め三角棒
仕上げに、朝顔の特徴の放射状の筋を刻みます。
この木の三角棒、本場の和菓子職人さんも使っている道具で、三角の各頂点の形状が少しずつ違っています。鋭角、丸角と、切り欠きの入った角があって使い分けがあるそうです。本日は、直線を引くだけなので鋭角のエッジを使っていきます。
中心から外に向かってエッジを当てます。簡単そうに見えてやり直しが効かない真剣勝負です。
どうでしょうか、けっこう朝顔っぽくできてませんか?
それか、古生代の海にこういう生き物が暮らしていた気がします。カンブリア大爆発で生まれたヤツ。
すげぇ楽しい!
作れ金団(きんとん)
次に作るのは、花火です。見本のフワフワした方ですね。
下準備として、朝顔のときと同じように着色をします。赤と黄色の食紅でそれぞれ染めました。1Pカラーと2Pカラーのカービィみたいでかわいいですね。朝顔のときに取り置きした青いあんは、さしずめアイス能力のカービィです。
これらを、金団(きんとん)にします。ちなみに、和菓子でいう金団は、あんをそぼろ状にしたものです。
まず、アイスのカービィを金団にしましょう。穴開きお玉の上に置いて・・・
ぎゅっ!
指で潰して押し出します。簡単ですね!あぁっ、カービィが!!!
1P&2Pのカービィは、まとめてお玉に。
グラデーションの金団が生まれます。これはスーパーデラックス!
カメラマン:今、おおよそ和菓子体験では目にすることのない写真が撮れています
金団であんこをていねいに包んでいきます。お箸で下から少しずつ金団を纏わせていきます。
・・・花火、完了しました。成功です。
自分で言うのもあれなんですが、類まれなるコンセントレーションを発揮してた気がします。
なんか、心臓のバイパス手術みたいな写真撮れたりしてません?
カメラマン:不思議と撮れましたね。
まとめ
ほんの1時間くらいの体験でしたが、練り切りの世界の広さを感じました。自由な造形と着色ができる白あんは何でも作れる気にさせてくれます。
手を使って、お菓子を作るのは楽しいですね。
そして、もちろん味も素敵なんです。
材料のあんこは京都の老舗あんこ屋さんのものだそうです。
おー!甘い!甘いんだけど、優しい!小豆の優しい甘さが生きてはります!
持ち帰りもできるそうなので、持ち帰って、苦いお茶とゆっくり食べるのも良さそうです。急いで食べるのはもったいない気がする!
あと少し、練り切りの良さを伝えて終わろうと思います。練り切りの朝顔や花火が本物とそっくりかというとそうでもありません。朝顔の五角形の筋だとか、花火の色鮮やかさだとか、注目ポイントを選んで作り手は似せていきます。それを見る人や食べる人が、朝顔や花火だと見なすのです。この”似せる”ことと”見なす”ことの共犯関係というか、お互いが歩み寄り、真ん中らへんで手をつなぐ感じは、美学というか、すこぶる和だな、と思いました。
みなさんも、和菓子作りを通して四季を感じてみてはどうでしょうか。
今回の体験ハンターこれにて了!!
<文=リックェ>
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