西武秩父駅の目の前、改札を出てすぐの場所にある恵まれた立地の日帰り温泉「西武秩父駅前温泉 祭の湯」。ここには天然温泉の露天風呂のほか、多彩なお風呂、本格的なサウナ、岩盤浴があります。さらに温浴施設のすぐ近くには、秩父グルメを楽しめるフードコート「呑喰処 祭の宴」や、秩父名物が並ぶお土産ショップ「ちちぶみやげ市」など楽しめるスポットが充実!今回はそんな「西武秩父駅前温泉 祭の湯」を訪れて、実際に体験しながら館内の特徴・魅力を徹底的にレポートします。
西武秩父駅前温泉 祭の湯とは?
2016(平成28)年に33件の文化遺産から構成される「山・鉾(ほこ)・屋台行事」が、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。その中のひとつが「秩父祭の屋台行事と神楽」です。
秩父はお祭りで盛り上がり、お祭りで華やぐ土地柄。「西武秩父駅前温泉 祭の湯(以下、祭の湯)」は、秩父らしさとお祭りのワクワクを感じられる施設を目指し、2017(平成29)年に「西武秩父駅」のリニューアルと合わせて整備され、同年4月にオープンしました。
施設は大きく分けて、「温泉エリア」「フードコート」「物販エリア」の3つのエリアに分かれています。
温泉エリアには、高濃度人工炭酸泉などを備えた内湯、本格的なサウナと水風呂、天然温泉を使った露天風呂などのお風呂と、「岩盤浴」「岩盤洞」の2室からなる岩盤浴があります。さらに、気軽に食事できる秩父湯台所、湯上りのくつろぎにぴったりな「寝ころび処」「くつろぎ処」などもあり、入浴、食事、お休み処までが、すべて施設内に揃っています。
フードコートには、秩父名物や軽食などを食べられる飲食店が充実。珍しい鹿肉メニューがある「秩父ジビエ」をはじめ、「秩父わらじかつ亭」「丼屋 炙り」「秩父そば・武蔵野うどん」「秩父祭拉麺」「おやつ本舗」があります。おひとり様でも家族連れでも本格的な焼肉が楽しめる「焼肉 ほうりゃい苑」も見逃せません。
物販エリアは「ちちぶみやげ市」と呼ばれ、秩父を代表するお土産が揃っているほか、角打ちができる「酒匠屋台」などがあります。
まさに秩父観光帰りにあったらいいなと思うものが、祭の湯には全部揃っています。急いでひと風呂浴びるだけなら1時間程度で利用できますが、できれば1日滞在してゆったり過ごすプランがおすすめです。
西武秩父駅前温泉 祭の湯のお風呂を一挙紹介!
それではさっそく入館してみましょう。「フードコート」「物販エリア」は自由に出入りできますが、「温泉エリア」は受付で入館料を払う必要があります。
入館のみの料金設定もありますが、今回は入館料にフェイスタオル・バスタオル+館内着が付いた「館内着セット」を選びました。
館内着は浴衣タイプか作務衣タイプから選べます。カップルで来た時は雰囲気が楽しめるかわいい浴衣、おひとり様や子連れの場合は動きやすくてリラックスできる作務衣タイプがおすすめです。
また岩盤浴は別料金なので、こちらも申し込みました。受付で岩盤浴着と下に敷くための岩盤浴タオルを受け取ります。
受付を済ませたらお風呂のある2階へ。通路の飾りつけも春は桜、夏は風鈴など、季節を感じさせるものになっています。ここからは、それぞれのお風呂の特徴を詳しく紹介します。
・洗い場のシャワーとアメニティに注目!
女湯の内湯は、手前に掛け湯槽、サウナ、そして洗い場があり、奥には高濃度人工炭酸泉やジェットバスが並ぶ配置。洗い場で注目したいのは、なんといってもミラブルplusのシャワーヘッド。
祭の湯では、女湯は5ヶ所、男湯は2ヶ所の洗い場にミラブルplusのシャワーヘッドを使っています。ふんわりと優しい水流で、洗浄力抜群のウルトラファインミストシャワー。頭皮を優しくマッサージしてくれるシャワーを気軽に体験できるのはうれしいポイントですよね。
シャンプー、コンディショナー、ボディーソープのアメニティはクラシエの「Botanical(ボタニカル)」シリーズ。爽やかなシトラスグリーンハーブの香りは性別を問わず人気です。
また、暑い夏なら清涼タイプのヘア・ボディケア商品など、季節限定のアメニティが登場することもあります。
・超細気泡が溶け込む絹のような湯「シルク湯」
複数ある浴槽の中でも、最初に入りたいのは「シルク湯」です。その理由は、超細気泡が溶け込むシルク湯には、全身を柔らかくマッサージしてくれる作用があるから。さらに、肌の汚れを優しく落としてくれる働きもあるのです。
入ってみると、微細な泡がパチパチと肌の表面で弾けるのがわかります。綺麗な乳白色のお湯は、実はお肌のクレンジングにも効果的なんですよ。
・水流の強さを選べる「ジェットバス」と「スーパージェットバス」
ジェットバスコーナーは3人まで同時に使えるのが特徴です。座って腰やふくらはぎをゆったりもみほぐしてくれるタイプが2つ、残り1つは立って使うスーパージェットバスです。体の気になるところに直接強めの水流ジェットを当てて、じっくりもみほぐせますよ。
・浴槽が広めでゆったりと入れる「高濃度人工炭酸泉」
人気の高い高濃度人工炭酸泉は、浴槽が広めでゆったりと使えるのが魅力。入浴してしばらくすると、肌の表面から体内に吸収された炭酸ガスが毛細血管を拡張させ、血流を効果的にアップ!体を中からじんわりと温めてくれます。
お湯の温度をぬるめに調整してあるのもポイント。炭酸ガスが溶け込みやすく、体への負担も少なくなっています。
・常に高温のサウナを楽しめる「オートロウリュウサウナ」
女湯は2段、男湯は3段で、利用しやすい綺麗なサウナです。オートロウリュウは15分に1回とかなりの頻度。オートロウリュウ後は、じわっと温度と湿度が上がるので、ベテランのサウナ―でも十分満足できるはず。
ちなみに男湯のほうがサウナが広く、女湯には塩サウナが設置されています。
・女湯限定の「塩サウナ」ではアロマ塩でお肌つるつる体験も!
塩サウナの室内温度はサウナほど高くはありません。室内は湿度が高めで、アロマオイルを垂らしたマッサージ用の塩が設置されています。
このアロマオイルの香りは月に2回ほど入れ替えがあり、さくら・さわやかグリーン・グラスランド・すっきりフルーツ・トロピカル・クールシトラス・和(なごみ)と、種類はとても豊富!
季節感などを考慮して、その時に使う香りが選ばれています。訪れた日は甘くフルーティーなトロピカルのアロマでした。香りの良い塩を手足に塗り、しばらくしてから流すと、びっくりするほどお肌がつるつるになります。ぜひ試してみてください。
・サウナ後の休憩は「水風呂」「ととのいスペース」で!
サウナまたは塩サウナ後は、汗や塩を流してから水風呂に入りましょう。水風呂のサイドに専用の掛け湯槽があるので、冷たい水を掛けてさっぱりしたい人はこちらがおすすめです。
サウナ後に冷たい水を掛けるのが苦手な人は、通常の掛け湯槽を利用しましょう。水風呂は段差が二段になっていて、段差を下りながら徐々に体を慣らせるのが特徴です。
休憩用のイスやベンチがある「ととのいスペース」は、露天風呂エリアにあります。外気浴で外の風や自然を感じながら、心地良いととのいタイムを過ごしてみてください。
・女湯露天風呂からは秩父のシンボル「武甲山」の姿も!
ここからは露天エリアのお風呂を見てみましょう。まず紹介したいのは、秩父の自然を存分に感じられる美しい景観!とくに女湯の露天風呂では、晴れた日なら「武甲山(ぶこうざん)」の雄大な姿を見ながら入浴を楽しめます。
・露天エリアの「岩風呂」は貴重な天然温泉
露天風呂にある岩風呂には、掘削深度2,000m超から汲み上げる天然温泉を使用。泉質は含よう素―ナトリウム―塩化物冷鉱泉。弱アルカリ性で、よう素や鉄分を含んでいます。
疲労回復や健康増進に効果があるほか、切り傷、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症にも向いているとされています。
天然温泉の岩風呂には屋根が付いていて、日差しや雨を遮ってくれるのがうれしいところ。秩父エリアには温泉が何ヶ所もありますが、西武秩父駅前で天然温泉に入れるのはとても貴重です。
・東屋が目を引く人工温泉「花見風呂」
露天エリアの中でもひときわ目立つのが「花見風呂」。広々とした長方形の浴槽で、ゆったりと手足を伸ばして入れます。訪れた日は重曹成分を含むアルカリ性のオリジナル人工温泉「芝桜の湯」でしたが、季節などによって替わるそうです。
なお、秩父の芝桜といえば、羊山公園にある「芝桜の丘」がとても有名。祭の湯では、この芝桜をイメージした温泉に入って、美肌に磨きをかけられるというわけです。
・露天風呂でうたた寝できちゃう「寝ころび湯」
露天風呂にある寝ころび湯も人工温泉です。屋根付きで隣との仕切り板もあるので、落ち着いてうたた寝したくなるスポット。サウナと水風呂の後に足を伸ばして横になりたい時、ここで寝転がってみるのもおすすめですよ。
・独り占めしたいプライベート湯「つぼ湯」
露天エリアで最後に紹介するのが「つぼ湯」。こちらも人工温泉を使用しています。男湯・女湯ともに2槽あり、円形・楕円形の浴槽があるので好みの形を選べます。
つぼ湯の醍醐味は、独り占めしてお湯を溢れさせながら入れること。貸切温泉のような気分を味わえる、ちょっと贅沢な浴槽なのです。