千葉の里山で親子でプチ農業体験!おいしそうなサツマイモもいっぱい収穫できました【あそびチャレンジ#25 農業体験編】

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あそびチャレンジ#25 農業体験編

すっかり暑さも和らぎ、屋外でも心地良く過ごせる日々が続く秋。親子でお出かけするなら、子供の学びのためにもしっかり季節を感じられる遊びに挑戦したいと思いませんか?

秋といえば「芸術の秋」や「読書の秋」、「スポーツの秋」など、さまざまな言葉に結び付けられますが、子供の笑顔を引き出すならやっぱり「食欲の秋」は欠かせません!

「とにかく食べるのが大好きなので、何か“食”に関する体験をさせたくて。季節的にもイモ掘りがいいかな…と考えていました」
そう話すお母さんと一緒に、千葉県・大多喜町の「スコップファーム」を訪れたのは小学4年生の太田世一(よいち)くん。今日はここで単なるイモ掘りだけではなく、田植えや収穫といった、ちょっとした里山農業体験に参加します。

空手を習っていることもあり、10歳にしてはガッチリした体つきの世一くん。普段外で遊ぶときは、ドッチボールに熱中しているそう。写真を撮るのも大好きで、体験中も畑の近くをいすみ鉄道の列車が走るとパチリ!「運行数が少ないので体験中に走っている姿が見られるのは運がいいですよ」なんて話をスタッフに聞いて、ちょっぴり満足そうな表情を浮かべていました。

まずはタマネギの苗植え体験からスタート。専用の穴あけ道具を使って、土の上にかぶさったビニールの上から苗を植える穴をあけていきます。
失敗するのが怖かったのか、最初は「お母さんやって!」なんてお願いしていた世一くんでしたが、少しやってみるとグサッと刺さる感覚が楽しくなったみたい。
「ここも穴あけていい?」と、道具を独り占めしてどんどん穴をあけていきます。

一定数の穴をあけた後は、順に苗を植えていきます。
「えっ、これがタマネギなの?こんな細いのがタマネギになるの?」
はじめてみるタマネギの苗の細さに世一くんはびっくり!
「昔は好きじゃなかったけど、今はタマネギ大好き!でも、今日は収穫できないんだね」
とちょっと寂しそうです。
「半年ぐらいで収穫できるようになるから、そのころにまた収穫体験に来てくださいね」
そんなスタッフさんの言葉を聞いて、ウンウンと力強くうなづいていました。

タマネギの後は、今度は同じ要領でスティックセニョールの苗植えです。すっかり道具の扱いに慣れた世一くん。今度は最初から「僕に任せて!」と言いながら上手に穴をあけていきます。積極的に行動する世一くんを見て、お母さんもうれしそう。

スティックセニョールはタマネギの苗よりも根っこの部分が大きいので、ほど良い大きさに穴を広げて植えるのがポイント。小さな穴を手でグイグイっと大きく広げ、苗をひとつずつ植えていきます。自分が何の苗を植えているのかよくわからなかった世一くんでしたが、ブロッコリーの一種だと聞いて驚きのようす。
「ブロッコリーは好きだけど、スティックセニョールなんて食べたことないよね?今度食べてみたい!」と、子どもがこれまで知らなかった野菜に興味を示すのも農業体験の良いところですよね。

苗植え体験を楽しんだあとは、別の畑に移動して世一くんが今日いちばん楽しみにしていたというサツマイモ掘りにチャレンジです!

今回は手で掘っていうのではなく、スコップを使用してドバッと一気に掘り起こすという内容。お母さんが最初に見本を見せたあと、続けて世一くんが挑戦します。
「う~ん、どの辺がいっぱい取れるかな~」
わずかに地上に飛び出しているイモのツルを見ながら、たくさん埋まっていそうな場所を探します。最初にスコップを入れる場所を謝ると、サツマイモを傷つけてしまうため身長です。

「ここにいっぱいありそう!」
そう声を上げるとグサッと地面にスコップをさし込む世一くん。そのまま勢いよくイモを掘り起こします。ちょっと力がいる作業だけど、世一くんにとっては問題ナシ!次の瞬間、ドバッとおいしそうなサツマイモが大量に姿を現しました。

「わぁ~すごい出てきた!やった~、ママより多いし大きいよ!」
思っていた以上にいっぱい出てきて世一くんも大興奮!自然と笑顔がこぼれます。

その後も何度かイモを掘り起こして大満足。最後はハサミを使って丁寧にひとつずつツルから切り離し、カゴに入れていきます。
「いっぱい採れたね~。今日のごはんのときに食べた~い!」
なんて言いながら、華麗な手さばきでカゴをイモで埋めていく世一くん。
まるで本当に農家の人のようです。

無事にサツマイモの収穫を終えたら、続いて袋詰めの作業。カゴの中からひとつずつ選びながらビニール袋に入れ、開封口をシールでとめていきます。
「見て見て!本当に売り物みたいなったよ!」
まるでスーパーの商品のような仕上がりを見て世一くんはニッコリ!
ここにきて、ようやく達成感を味わった雰囲気でした。

カゴのイモがなくなるまで袋詰めをしたら作業は終了。遊び気分ながらもサツマイモの収穫からパッケージまでの流れを学べたことに、お母さんも喜んでいました。ちなみに袋詰めしたサツマイモは、お母さんと世一くんでひとつずつ好きなモノを選んで持ち帰りOKなんです。

袋詰めの作業をしながらも実は世一くん、すぐ隣に停めてあるトラクターが気になっていたんです。すべての作業を終えたあと、「さすがに運転はできないけど、エンジンをかけるまでやってみます?」とスタッフに声をかけられ、大きくうなづいて運転席へ。

教えてもらいながらトラクターのエンジンをかけるのに成功!最初は不安そうな顔をしていましたが、ブルンブルンというエンジン音が響き渡ると同時に笑みを浮かべる世一くん。ここでもひとつ、達成感が味わえたみたいです。

農業体験の最後は、近くの「農園食堂 and カフェ 膳所」に移動してランチタイム。このスコップファームで収穫された旬な野菜を使った料理を味わいます。

世一くんは「昔懐かしのナポリタン御膳」、お母さんは「せいろ御膳」をオーダー。所要時間は2時間ほどでしたが、農業体験でいっぱい体を動かした世一くん。豪快な食べっぷりからも、おなかのすき具合がよくわかりました。

「いろいろな野菜のことがわかって、とても楽しかったです!おいしそうなサツマイモが採れたので、あとで食べるのが楽しみ!!」と、今日一日を楽しそうに振り返る世一くん。

「イモ掘りだけではなく、ほかにもいろいろな体験ができたのがうれしいですね。豪勢なランチもついていて、ちょっとぜいたくな時間を過ごした感じです。今回植えたタマネギやスティックセニョールの収穫時期にまた参加したいですね!」
遊びの中にもしっかり“学び”がある内容に、お母さんも大満足のようすでした。

採れたてのおいしさと、季節で変わるおいしさに出会える旬な味覚の収穫体験。子供と一緒に行くなら、単に収穫するだけではなくスコップファームのような学びとなる体験もできるツアーに参加してみてはいかがでしょう。実体験で覚えたことは、きっと忘れられない記憶として残るはずですよ!

またスコップファームでは、化学肥料なしの有機肥料のみでの野菜栽培にチャレンジしている点も見逃せないところ。ケミカルで作られた見た目がきれいな野菜より、多少見た目が悪くても化学的なものをほとんど使っていない野菜は安心で、子どもと一緒に体験をする場所としてもぴったりです。

今回の農業体験では、時期によってさまざまな収穫が楽しめるので、一度だけではなく、季節を変えて参加してみてくださいね。

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<写真=中里慎一郎>

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