【体験ハンターどこへ行く!#13 トルコランプ編】
体験ハンター現る!
どうも、体験ハンターのリックェです。
カメラマン:いきなりですが、すごいですね!トルコランプ!
・・・はい、思わず魅入ってしまいました。
シンプルなピースの組み合わせなんですけど、なんていうんだろう。「すごい」以外に言葉がないですね・・・。「これ、どうなってるんだろう」が止まらない。もちろん見えているとおりに「このようになっている」んだけど、その上で、どのようにピースが繋がっていて、どう構成しているんだろう、この様子というか、この佇まいというか、こう、・・・このように存在しているの理由を問いかけてしまうすごさがあります。
カメラマン:なんとなくわかりますよ。パターンの持つ力みたいな。
そうですそうです、そんな感じ!
カメラマン:今日はどんなトルコランプを作りますか?
どうしましょう。魔法のランプを作れたらいいなって思ってます。
カメラマン:魔法のランプ?
魔法って荒唐無稽なものじゃなくて、心に働きかけるもののことなんですよ。人に魔法をかけるのは、知と美。歌や踊りのリズムに心惹かれるように、人間の知的・美的な感覚に訴える力が、ランプの幾何学的および色彩的なパターンにある気がします。
つーわけで、今日は、人の感性に働きかける魔法のランプを作ってやりますよ!!!!
魔法のランプを探し求める・・・
それが、マジックハンターだ!
トルコランプ ノアルーナさんにお邪魔しました
本日は埼玉県・入間市にある、トルコランプ ノアルーナさんでの体験です。
ランプの魅力!
灯りを消しているときのランプはこんな感じです。
これに灯りを点けると・・・
怪しい魅力が解き放たれますね!
灯りが消えているときと印象ががガラリと変わります。
白い石膏の部分は陰に変わり、ガラスは色づいて、明暗が反転するのが面白いところだと思います。
本場のトルコガラス!
作業に入る前に、ピースに使うガラスの紹介をします。
ランプに貼り付けるガラスは、トルコから取り寄せたもので、本場の職人さんが手仕事でカットもしたものだそうです。色とりどりのガラスの形状は、ひし形の他、正方形や三角形もあります。
写真では、ピンセットでつまんでいますが、素手で触っても大丈夫です。
エッジで怪我したりするようなことはありません。お子さんでも安心です。(体験の対象年齢は6歳〜)
ピースを選ぶときは、光のあるなしでも印象が違うので、ライトにかざしてみるのも良いと思います。
お気に入りはブルーのガラス。
自然光の下だと、一見黒にも見えるのですが、光にかざすと鮮やかな青色の透過光が目に飛び込んできます。このギャップがたまらないですね!
図案を考える
図案を考えていきます。
ランプのデザインは十人十色です。こうあれ、というルールはないので、想像と創造の両翼の羽ばたくにまかせて作って構いません。過去にはエヴァンゲリオンを表現した猛者もいたそうです。
便利な図案シート
とはいえ、いきなり図案を考えるのは難しいので、便利なシートにピースを並べて考えていきましょう。
ちなみに、このひし形で構成された星のモチーフは、 “Yulduz” (永遠に輝く星)といいます。
真剣な私。
いっぱい考えました。
暖色寒色どちらでまとめるか・・・、色の明暗をどれくらいの比率にするか・・・、対称性をあえて崩してみるか・・・、ノッてくるとやってみたいことがどんどんでてきます。
考える作業がとても楽しいので、あっという間に時間が経っちゃいました。
ランプに貼る
ある程度考えたら、実際にランプ本体に貼っていきます。
図案から、ピースを取って・・・
ランプにくっつけていきます。
図案の中心から作業をするとバランスがとりやすいみたいです。
完成!Yulduz!
シート上で整列していた Yulduz をランプ上に移しました。
平面上はクールな印象だったけど、ランプの曲面に移すと、柔らかい印象になるのが不思議です。味があると思いませんか?
ランプの反対サイドにも図案を移しましょう。
天啓が降りてきたので、シートの上で考えていたデザインから急遽変更を加えた、アレンジ Yulduz です。
ものづくりの過程でインスピレーションが生まれ、インスピレーションがものを生み出すこともあります。
丸いガラスは工房お手製
丸いガラスは、こちらの工房で焼成したものです。今まで、直線的なピースに触れていたので、感性のスイッチングが必要です。
色や大きさ、透明度にも違いがあり迷う〜。ビビッときたものをチョイスします。
キミに決めたッ!
クロスを基調とした配置にしました。
ビーズを貼る
ビーズもしっかりガラス製で、表面の隙間を埋めるように使います。
ビーズをモチーフの間にスプーンで流し込んでいきます。単色のビーズを使うも良し、ミックスしたカラーのビーズを使うも良しです。ここでは、赤2、ピンク1、透明1の割合ミックスを試しています。
これはなかなか面白い配合ですよ!
ウェットティッシュで押さえてしっかり貼り付けます。ビーズはみっちり埋めるのが吉です。
というのは、後工程では、石膏を使って全体を固めるため、ビーズのない空白部分は光を通さなくなってしまうためです。
作業完了!
ビーズで全面をみっちり埋めたら、いったん作業は完了です。
このあと完成までは、乾燥や石膏による加工、台座やランプを仕込む工程があります。これらの工程は工房おまかせです。
それでは、仮の灯りを入れた様子を見ながら作ったランプを紹介・・・、
いえ、めいっぱい自画自賛させてください。
基本に忠実なワークのYulduz。赤い星です。その怪しい煌めきは、さそり座の尾の星、アンタレスのよう。
ひし形というシンプルながらも美しい形状を活かしました。写真ではわかりにくいですが、中心の左上と右下のタイルはメタルのミラーになっています。赤いガラスと合わさって、人類の文明の勃興の象徴、炎と金属加工を彷彿とさせます。読者の皆様の歩み寄りを希望します。彷彿としてくださいよ?
左へ回って、正方形のタイルを基本に素朴に並べたパターンです。
ガラスの鮮やかな色彩とは対照的に、透けるような淡い柔らかい光を湛えています。
駄菓子の餅飴みたいでかわいいですよね。
さらに左へ回って、青いガラスとターコイズのタイルが素晴らしくないですか?
中心部を抜いたり、外周にアレンジを加えていますが Yulduz の一種と見なせるでしょう。
青い星は、涼しげな氷の結晶とも、七つの箱ともみえるのではないでしょうか。
赤と青の、Yulduz の力を相互に変換するジェネレーターが如くはめ込まれた丸ガラスは、このマジックランプの魔法の源泉のようですよね。
また、少し離れて見てみると、ビーズやクロスしたガラスが、左から、赤、黄、青のグラデーションを作っていて、この規則的とも不規則的ともいえる、色の変化のうねり、音楽では、グルーヴっていうんスかね?いい味だしてません?
おわりに
魔法のランプが自分でも作れました!
英語のCHARMという単語には、「魔法」と「魅力」という2つの意味があります。本来、魔法といえば「人を魅了すること」なのです。と、そんな話を引き合いに出すくらいに気に入ったランプができました。とってもチャーミングでしょ。
作業的には、ピースを並べていくだけで難しいことはないので、誰にでもおすすめできるアクティビティです。
ただ、ピースを並べていくのは楽しすぎるので、没頭し過ぎに気をつけて。自分にかけるタイプの魔法です。バフってやつ。
凝り性の人に向けてのアドバイスは、体験前日くらいから図案を考えてもいいかもしれません。考える時間はいくらあっても足りないので。そして、いくら事前に考えても、実際にランプ本体に貼り付けたときの印象はまるで違うってのも面白いところ。ランプやピースには厚みがあるんだと思い出させてくれます。これは、手と目と頭で物を作る体験だからこそではないでしょうか。
ああ、もう一個作りたいなあ。試してみたい図案がもうある!
完成しました!
金属の台座や、中の照明が組み込まれたランプがこちらです!
これは、何個も部屋においても素敵かもしれない!
体験ハンターこれにて了!!
<文=リックェ>
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