ちょっぴりコワいけどおもしろい!『水木しげるの妖怪 百鬼夜行展』で貴重な妖怪画を見に行こう【神奈川】

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劇場版『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』の大ヒットで話題沸騰中の人気作品『ゲゲゲの鬼太郎』をはじめ、さまざまな妖怪を生前に描いてきた漫画家・水木しげる氏。怖いけれどユニークでちょっと愛らしい妖怪たちに、つい心奪われてしまう子どもたちも多いのでは?

水木氏の生誕100周年を迎えた2022年から全国各地で開催されてきた記念展「水木しげるの妖怪 百鬼夜行展」が、この冬、横浜の「そごう美術館」でも開催がスタート。

思わず身震いしてしまうコワ〜イ妖怪から、クスッと笑えるかわいい妖怪まで、約100点もの妖怪画が一挙に展示されます。さらに、水木氏の人生を振り返る展示や、貴重な所蔵品の展示もあり、子どもだけでなく大人も楽しめますよ!

《あかなめ》©水木プロダクション

水木氏が晩年までに描いた妖怪画は日本だけで、なんと1,000点にもおよぶといわれています。今回の記念展では、その中から100点の妖怪画を厳選。水木氏の創作手法を3つのパターンに分けた考察とともに展示されます。

《一反木綿》©水木プロダクション

彼の描いた妖怪には、昔の絵師が描いた妖怪のデザインを尊重したものや、古来から言い伝えられてきた形のない妖怪をさまざまなものからヒントを得て描いたものなど、必ず根拠となるものがあるそう。さらに、より妖怪たちに実在感を与えるため、背景が細かく書き込まれていることも大きな特徴です。

その唯一無二の作品性は、妖怪好きの子どもだけでなく、絵画に興味のある子どもにも良い刺激を与えてくれるはず。親子で感想を話し合うのも楽しいかもしれません。

水木しげる ©水木プロダクション

それにしても、なぜ水木氏がそこまで「妖怪」にこだわり続けたのか、気になりませんか?

「水木しげるの妖怪 百鬼夜行展」では、漫画家・妖怪絵師・妖怪研究家である水木氏が妖怪に興味を持ちはじめた幼少時代や、生死を彷徨った従軍時代、貸本漫画家から人気漫画家となった時代を通して、その理由に迫ります。

妖怪に興味津々の子どもの中には、その人生に共感して新しい刺激を得られるかもしれません。

柳田國男『妖怪談義』修道社1958年5版(初版1956年)水木しげる蔵

水木氏が妖怪画を描く際に参考にしていたとされる、妖怪に関する書籍の展示もされています。貼られた付箋やメモ書きは、実際に水木氏が生前に書き残したもの。現代では貴重となった書籍を通して、水木氏の作品づくりを肌で感じてみるのも楽しそうですね。ファン必見の貴重な展示がそろう百鬼夜行展。ぜひ、水木しげるの不思議世界を体感してみてください。

<文=藤間紗花>
※掲載されている情報は公開日のもので、最新の情報とは限りません。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。

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