箱根の玄関口、箱根湯本にある日帰り温泉「湯の里おかだ」。雄大な自然を活かした露天風呂やバラエティ豊かなお風呂とサウナ、無料マッサージチェアなどを備えた休憩室が人気の温浴施設です。観光にも便利な朝風呂や、ランチとセットで温泉を楽しめるプランがあり、コストパフォーマンスにも優れていると評判です。今回はそんな湯の里おかだを実際に訪れて、じっくり隅々まで体験してきました!滞在して分かった魅力をすべて紹介します。
湯の里おかだとは?
湯の里おかだは、箱根湯本の奥座敷に位置する「ホテルおかだ」が運営する日帰り温泉です。「ホテルおかだ」や、系列の「箱根の森おかだ」に宿泊した場合は無料で利用できますが、泊まらない場合は、入館料を払うことで日帰り利用できます。
豊富な湯量が自慢で、広い敷地にバラエティ豊かな露天風呂が点在しています。お風呂の種類は、野天岩風呂、ジェット風呂、寝湯、打たせ湯、泡風呂など多彩で、このほかにサウナと水風呂があります。
珍しいのは、朝風呂タイムがあること。通常の11:00から23:00の営業時間のほかに、朝6:00から9:00にも利用できます。箱根観光の際には、渋滞を避けて朝早く出発することもあるでしょう。
そんな時、朝風呂の時間にオープンしている施設はとても役に立ちますよね。なお、9:00から11:00は清掃時間となっています。
急な坂道の上に建っているので、車でアクセスするか、箱根湯本駅前から乗れる湯本温泉郷共同バス「滝通り行きAコース」(乗車運賃1回100円)を使うと良いでしょう。
共同バスを使った場合は「ホテルおかだ」で下車して、館内エレベーターを利用してホテル内を突っ切れば、楽に湯の里おかだまで移動できます。
湯の里おかだの構造は、1階がフロントと売店、2階がお食事処「やまびこ」、3階がお休み処、4階が温泉大浴場・家族風呂となっています。
まずは1階で受付を済ませましょう。今回はゆっくりしたかったので、タオルと館内着のレンタルもお願いしました。
館内着はシャリっとした肌触り。前開きの作務衣タイプなので着崩れしにくい安心設計です。両サイドの紐だけでなく、合わせのところにボタンもあるので、うっかり胸元が見えてしまう心配もありません。
湯の里おかだで人気のお風呂を一挙紹介!
エレベーターで浴室のある4階に上がると、とても展望の良いスペースに出ます。ここは「湯坂茶屋」という湯上がり処。箱根湯本の町並みから、遠くには相模湾の水平線まで見渡せるんですよ。
湯の里おかだの温泉は、5本の自家源泉を混合して使用しています。泉質はアルカリ性単純温泉。pH8.7のアルカリ性のお湯が肌の角質をきれいに落としてくれるので、すっきり美肌になれると評判です。
浴室にはシャンプー、コンディショナー、ボディーソープのほか、女湯にはメイク落としも完備。脱衣所にはドライヤーだけでなく、ローション、乳液なども設置してあります。
・ぬるくて深い?湯の里おかだのこだわりお風呂
湯の里おかだのお風呂は、全体的にぬるめで深い浴槽が多いのが特徴です。
健康に十分配慮した温度設定なので、入りすぎてのぼせたり、血圧が急に上がったりする可能性は少なめ。全身浴でゆっくり体を温められる浴槽が多く、持病のあるお年寄りや小さな子どもでも安心して入れるのがうれしいポイントです。
さて、ここからはお風呂ごとに特徴を見ていきましょう。男湯と女湯で露天風呂のレイアウトは異なりますが、お風呂の種類そのものは同じです。ただし、ベビーバスは女湯にのみ設置されています。
・レトロなタイルの内湯で名湯をじっくり満喫!
内湯のお風呂はタイル張りで、レトロな雰囲気を感じられる空間です。浅い部分も多く、子連れでも入りやすくデザインされています。シンプルに温泉そのものを楽しむなら、この内湯のお風呂がおすすめですよ。
・自然の景色を背景に開放感を楽しむ「野天岩風呂」
露天風呂で温泉そのものを楽しみたいなら、「野天岩風呂」がおすすめです。
湯の里おかだの露天風呂は自然の景観を活かして作られているため、ひときわ開放感があるところに、この野天岩風呂が作られています。
周辺の山々の見晴らしも良く、新緑や紅葉などの四季を最も感じられるお風呂でもあります。無色透明で少しとろみのあるお湯が、しっとりと肌を包みます。
このお風呂に入れば、箱根旅行の気分が盛り上がること間違いなしですよ!
・露天でマッサージ気分を味わえる「ジェット風呂」
浴槽内のノズルからお湯が出て、背中や腰をもみほぐしてくれるジェット風呂。身体が硬くなっている時にうれしいお風呂ですね。露天にあるので、景色を眺めながらジェット水流を楽しめます。
・東屋付きで雰囲気も良い露天の泡風呂
ジェット風呂が横からジェット水流が出てくるタイプであるのに対し、底からバイブラの泡が出るのが泡風呂。全身を優しくもみほぐしてくれるので、コリなどを軽減してくれるそう。
・滝のように流れる「打たせ湯」
2本の打たせ湯が落ちてきます。座るのにちょうどよい台があるので、そこに腰を下ろして右肩や左肩に打たせ湯が当たるように調節しながら使いました。肩こりによく効くそうですよ。
・囲い付きでゆっくり休める「寝湯」
寝湯は露天風呂エリアにありますが、すりガラスで囲われています。そのため周りの目を気にせず寝転がり、下からのバイブラで浮き上がりながらじっくりマッサージされる感覚を楽しめます。寝湯はけっこう深いタイプなので、冬でも寒くありません。
・人の目を気にせずゆったり入れると評判の「家族風呂」
サウナの紹介に入る前に、同じお風呂つながりということで、貸切で使える家族風呂も紹介します。場所は大浴場と同じ4階。受付で申し込めば45分1,500円で借りられます。
お湯はもちろん温泉で、小さい子ども連れや、お年寄りと一緒に入るのにも安心です。そしてこちらの家族風呂は、大浴場と比較してもとくにお湯が良いのだとか。もちろん一人で貸切っても構わないらしいので、お湯にこだわる方はぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
サウナ・水風呂・ととのいイスなども詳しくチェック!
お次はサウナに行ってみましょう。サウナの出入口が内湯側ではなく、露天側にあるのもちょっと珍しい。まるで本場フィンランドのサウナ小屋のようです。
・露天風呂側から入る本格的サウナ
設定温度は85~90℃ということで、非常にスタンダードなドライサウナ。男湯と女湯でとくにサウナの温度を変えることはしていないそうです。
段差は2段で、とくに1段目は広く取られています。あぐらをかいて座っても余裕の広さ。2段目はダイレクトな熱さを体感できるので、熱めが好きな人におすすめです。
サウナとしては窓が広く、外の景色を見ながら利用できるのもポイント。私は窓から見える打たせ湯浴槽の滝を見ながらサウナを利用しました。何か動いているものを目にしているだけで、サウナの熱さが軽減されるような気がします。
・水風呂は天然水(井水)の掛け流し
サウナを出たところに掛け湯槽や給水器があり、使いやすい構造に工夫されています。給水器はサウナ近くのほかに脱衣所にも設置されていました。
サウナのすぐそばにある水風呂は、地下水の天然水(井水)。手を加えずにそのまま掛け流しにしているそうです。
私が利用した時はおよそ14度となかなか冷たい水風呂でしたが、非常にすっきりと爽やかでもありました。
なおこの水風呂に使う天然水は、従業員の賄いのお米を炊くのにも使っているそうです。これがまた、とても美味しく炊けるんだそう。良い水は水風呂にもご飯にもぴったりなんですね。
・風を感じながら外気浴できる「ととのいスペース」
水風呂を出たところには、ととのいイスが設置してあります。こちらもサウナ近くなので、すぐに外の風に当たれるのがうれしいポイント。
そのほか、露天風呂周りで膝を抱えて座ってととのうのもおすすめです。箱根らしい景色を見ながらリラックスすれば、街中のサウナとはまた違った気持ち良さを味わえると思います。