島根県津和野町は「山陰の小京都」とも呼ばれる美しい街。千本の鳥居からなるトンネルが幻想的な「太鼓谷稲荷神社」をはじめ、石畳と古い建築物が情緒あふれる街並みをつくっている「殿町通り」など、見どころが盛りだくさん。日本を代表する文豪・森鴎外の出身地としても知られています。今回は、津和野町でおすすめの観光スポット11選をご紹介。津和野の魅力を思う存分満喫しましょう!
歴史と文化が薫る「津和野」ってどんなところ?
津和野町は島根県の南西部で山口県との県境に位置しており、「つわぶきの生い茂る野」がその地名の由来といわれています。鎌倉時代末期に津和野盆地を一望する霊亀山(れいきさん)に城が築かれた後は山陰と山陽を結ぶ街道の要となり、江戸時代には和紙を中心とする産業で栄えました。
1.どんな願いごとも叶う大願成就の神社「太鼓谷稲成神社」
山の中腹に忽然と現れる朱塗りの社殿が圧倒的な存在感を放つ「太鼓谷稲成神社」は、江戸時代から五穀豊穣、商売繁盛の神様として祀られてきました。日本五大稲荷のひとつであり、正月の初詣には毎年数十万人の参拝客が押し寄せるほどの人気ぶり。263段の石段に約1000本の朱色の鳥居が並ぶ「千本鳥居」は壮観で、車で訪れてもわざわざ離れた場所に止めて、この鳥居のトンネルを通って参拝する人が多いそう。神様の御使いである狐の好物が油揚げであるため、「太鼓谷稲成神社」では古来より油揚げとローソクをお供えしています。
2. 津和野でのんびり散策を楽しむならここ!「殿町通り」
日本伝統の壁塗り様式である「なまこ壁」や白い土塀など、江戸時代の風情を感じさせる建物が残っている殿町通り。川から引き込んだ水が流れる掘割には、たくさんの錦鯉が泳いでいます。近くのドライブインには鯉のえさも販売しているので、えさをあげて楽しめるのもうれしいポイント。5~6月には掘割に花菖蒲が咲き、夜間のライトアップも行われて幻想的な雰囲気をたっぷり味わえます。
3. 電車好きの心をつかんで止まない「津和野駅」のSL
津和野駅脇の駐車場には、かつて山口県と島根県を結ぶ山口線を走っていたSL列車「D51」が保存されています。現在は、毎年3月~11月と年末年始などに「山口駅」~「津和野駅」間で「SLやまぐち号」を運行。「貴婦人」と呼ばれるC571型が走り、多くの観光客を魅了しています。
4. 旅疲れを癒やす津和野で唯一の天然温泉「津和野温泉」
津和野温泉は、津和野で唯一天然温泉が湧き出ている温泉地。周辺には2つの温泉施設があり、「道の駅 津和野温泉 なごみの里」内にある「あさぎりの湯」は、津和野の山々を眺めながら入浴を楽しめるのが魅力です。もうひとつの「ゆとりろ津和野」は、展望露天風呂が人気の温泉宿。満天の星空を見上げながらゆったりと湯浴みを満喫できます。
5. 森鴎外生誕の地に建つ資料館「森鴎外記念館」
日本を代表する文豪のひとり、森鴎外のファンなら絶対に足を運んでいただきたいのが森鴎外記念館です。鴎外が幼少期を過ごした国指定史跡「森鴎外旧宅」に隣接する記念館で、遺品や直筆原稿など、貴重な展示品の数々に胸躍ること間違いなし!命日(7月9日)や生誕日(1月19日)が近づくと、記念講演会やフォーラムが開催されるので要チェックです。