皇居の観光ならどこがおすすめ?皇居一般参観コースや東御苑内の見どころを紹介

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皇居東御苑を散策してみよう!

皇居内部の参観も楽しいですが、一般公開されている皇居東御苑にも見逃せない名所がたくさんあります。史跡・歴史・建物・自然が好きな人にぴったりの魅力的なスポットを紹介します。

・江戸城の正門「大手門」

皇居東御苑は、大手門、平川門、北桔梗門から出入りできます。入門する際は入園票を受け取り、帰り際に返却するだけで大丈夫です。

ちなみにこちらは江戸城の正門として使われていた「大手門」。かつては諸大名がここから登城していました。大手門は敵からの侵入を阻止して反撃するために、大小2つの門から成り立っています。写真の門は大きいほうのもので、元々の門は1945(昭和20)年4月の空襲で焼失。1967(昭和42)年に復元されたものです。

 

・江戸城警備における最初の番所「同心番所」

江戸時代には、石垣のような大手三の門跡を抜けた先に「同心番所」がありました。大手三の門は本丸への入口になるため、警備がとても厳重でした。その警備の要となったのが、同心番所です。警備詰所である「番所」は皇居内に3ヶ所あり、こちらは主に下級武士である「同心」が詰めて監視していました。

 

・強固な警備を誇っていた番所「百人番所」

同心番所のすぐ近くにある「百人番所」。横に長い造りで約45mあります。目の前にある大手中之門を守るために造られた警備詰所です。甲賀組、伊賀組、根来組、そして4組の鉄砲百人組「二十五騎組」が警備していました。昼夜交代制で働いていたそうです。

20名の与力と、100名の同心が働く大がかりな編成だったことからも分かるように、江戸城は警備にとても力を入れていたんですね。横に長く続く建物がとても美しく、多くの観光客が写真を撮っていました。

 

・位の高い武士勤務していた番所「大番所」

大手中之門跡の石垣を抜けると、3つ目の番所「大番所」があります。こちらはより本丸に近いことから、位の高い武士が勤務していました。とても古い造りに見えますが、一度再建された建物。江戸城から皇居となった後に作業所として使われたのち、1968(昭和43)年に江戸時代のかたちに復元されたものです。

 

・かつて本丸御殿のあった「本丸大芝生」

江戸城の本丸があった場所は「本丸大芝生」として緑の空間に生まれ変わっています。およそ13万平方メートルある敷地には、かつて広大な御殿が建っていました。大奥があったのもこの場所です。とても開放的ですがすがしい場所で、大の字になって芝生に寝転んでいる人もいました。

 

・江戸城の名残りが現存する「天守閣跡」

本丸大芝生の先には、「天守閣跡」があります。天守を載せるための土台だけ残されているのは、江戸の大火で全焼後、翌年に天守台だけ再建されたからです。4代将軍家綱の叔父で補佐役の保科正之氏が「平和が保たれている時代に天守は不要」と意見したことで、このようなかたちになりました。

天守閣跡に登って本丸大芝生を眺められます。かつてここに江戸城本丸御殿があったと思うと、とても壮大な景色が広がっていたことを想像できますね。さらに上に進むとベンチがあり、休憩できるようになっています。

 

・美しい音楽堂「桃華楽堂」

天守閣跡の隣りには、美しい外観の小さなコンサートホール「桃華楽堂」があります。8つの壁面には、それぞれ日月星(正面)、楽の音(右)、衣食住(左)といったように、図柄が陶片で描かれていてとてもきれいです。

コンサートホールは、残念ながら一般の人は入場できません。しかし正面奥の建物には、宮内庁の職員組織「楽部」の庁舎があります。楽部の職員は、雅楽(ががく)などの演奏会を実施する組織。秋の雅楽演奏会は一般の方も参加できるそうなので、気になる方は宮内庁の公式サイトをチェックしてみてくださいね。

 

・昔は坂から海が見えた「汐見坂」

かつては海が見えたことから「汐見坂」と名付けられたこの坂。今ではその面影もすっかり消えています。

徳川家康が江戸城を築城していた時代は、この近くまで日比谷入り江が入り込み、今ではビルが建ち並ぶその向こう側の東京駅周辺は、江戸前島と呼ばれる低地でした。東京湾や佃島まで見渡せたというのですから、本当に抜けが良い場所だったのですね。

汐見坂を下ると、その先に見えるのは二の丸エリアになります。

 

・紅白の梅の花を見られる「梅林坂」

12月末から2月頃まで梅の花々を楽しめる「梅林坂」。約70本の紅白の梅が植えられており、見ごろの季節になると人々を魅了します。この地に最初に城を築いた太田道灌(おおたどうかん)が、菅原道真を祀る「天神社」を設け、道真が好きだった梅を植えたことが、坂の名前の由来なのだそうです。

 

・都会の真ん中で森林浴できる「二の丸庭園」

二の丸エリアには、緑あふれる場所が多くあります。東京から失われていく雑木林を再現するために造成された「二の丸雑木林」は、本当に見事な自然が広がり、癒やされるスポットです。

春には、タチツボスミレ、キンラン、ギンラン、夏にはノカンゾウ、ヤマユリ、秋にはノコンギク、カシワバハグマ、リュウノウギクなど、幅広い野草が雑木林を彩ります。

さらに進むと「二の丸庭園」があります。江戸時代には、この二の丸エリアにも庭園のある御殿があった時期もありました。しかし度重なる火災で建物は焼けてしまい、庭園は荒廃。その後皇居東御苑ができるにあたり、18世紀半ばの庭園の図面を参考に再現したものが、現在の二の丸庭園です。

SNS映えするスポットもあり、多くの人が花々をバックに写真を撮っていました。奥にはベンチが設けられており、自然に癒される森林浴や休憩もできます。

さらに進むと、自然に囲まれた二の丸池がありました。コウホネ、ヒメコウホネ、ヒツジグサ、アサザなどの水生植物が生育していて、初夏から秋にかけて水面を花々で覆います。さらに右手前には菖蒲田が広がり、5月末から6月中旬にかけては、約84品種の花菖蒲が咲き誇ります。池ではヒレナガニシキゴイなどが優雅に泳ぐ姿も見られますよ。

池の奥のほうには小山がありました。まさか皇居にここまで自然を感じられる場所があるとは思わず、ワクワクしながら登っていくと、その先に小川を発見!小川は小さな滝のように下に流れ落ちていきます。小川のせせらぎと木々が奏でる葉音には、誰もが癒されるでしょう。

二の丸庭園を歩いていると、緑と花の奥に風情ある建物が現れます。こちらの建物は「諏訪の茶屋」で、明治時代の数寄屋建築で造られています。もともとは1912(明治45)年に、皇居西側にある吹上御苑に建てられたもの。昔、その場所に諏訪社があったことから、名前に「諏訪」と付いているそうです。茶屋と名が付いていますが、中には入れないので気をつけてくださいね。

二の丸には、都道府県の木が植えられているスポットがあります。このエリアが意外に面白くて、さまざまな種類の木を眺めながら庭園を散策できます。都道府県の木が一覧で紹介されているパネルがあるので「宮崎県は南国だから、ヤシ科植物のフェニックスなのかな?」「東京都、神奈川県、大阪府などの大都市はイチョウなのか」など、会話や考察を楽しみながら木々を眺められますよ。

皇居のアクセス方法

皇居周辺にはJR線・地下鉄の駅が多数あるので、公共交通機関を利用して訪れるのがおすすめです。

皇居一般参観コースに参加する場合の集合場所・桔梗門の最寄り駅は、地下鉄三田線「大手町」駅。D2出口から出て、道路を左手に見ながら真っ直ぐ進みましょう。交差点を渡ると、その先に桔梗門があります。

各門の最寄り駅と所要時間は以下の通り。自分が観光したい場所をチェックしてから出かけましょう。

・【坂下門】地下鉄千代田線「二重橋前」駅(6番出口)または地下鉄三田線「大手町」駅(D2出口)から徒歩約15分、JR「東京」駅(丸の内中央口)から徒歩約20分

・【桔梗門】地下鉄千代田線「二重橋前」駅(6番出口)または地下鉄三田線「大手町」駅(D2出口)から徒歩約10分、JR「東京」駅(丸の内中央口)から徒歩約15分

・【大手門】地下鉄各線「大手町」駅(C13a出口)から徒歩約5分、地下鉄千代田線「二重橋前」駅(6番出口)から徒歩約10分、JR「東京」駅(丸の内北口)から徒歩約15分

・【平川門】地下鉄東西線「竹橋」駅(1a出口)から徒歩約5分

・【北桔橋門】地下鉄東西線「竹橋」駅(1a出口)から徒歩約5分

(※掲載されている情報は公開日のもので、最新の情報とは限りません。最新情報は必ず公式HPでご確認ください)

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