東京を代表する観光名所として有名な「聖観音宗 浅草寺(以下、浅草寺)」。毎年3,000万人以上の参拝客が足を運ぶ、浅草随一の観光スポットです。雷門を抜けた先に続く仲見世通りには、飲食店やレトロな和雑貨店、おもちゃ屋さんなどさまざまなお店が立ち並び、賑わいを見せています。今回は実際に浅草寺を訪れて、参拝ルートや境内の見どころ、仲見世通りで注目のお店などを紹介します。
浅草寺とは?
東京都台東区にある浅草寺は、1,400年近い歴史がある都内最古のお寺です。浅草寺の始まりは飛鳥時代。推古天皇36年(628年)に漁師の兄弟が網にかかった仏像を拾い、以降私宅を寺にして生涯にわたって礼拝供養をしたことが始まりとされています。
霊験あらたかな寺として、源頼朝や足利尊氏、徳川家康など、名だたる武将が祈願に訪れました。現代でも多くの人に親しまれ、国内外から毎年3,000万人以上の参拝者が訪れます。そんな浅草寺の魅力を探っていきましょう。
雷門から参拝スタート!
浅草といえば「雷門」をイメージする人も多いでしょう。大人気の観光スポット「雷門」は浅草寺の総門で、正式名称は「風雷神門(ふうらいじんもん)」と呼ばれます。その名の通り、左側には風神、右側には雷神の姿が見られますよ。
大きな文字で「雷門」と書かれた大提灯は、高さ3.9m、幅3.3m、重さは約700kgもあります。
注目して欲しいのが、大提灯の裏側。見事な龍の彫刻が描かれているのです。真下から覗く龍は迫力満点で、写真を撮っている方も多く見られました。雷門から入る際は、合掌一礼をしてから境内に入るようにしましょう。
・堂々たる仁王像が見守る「宝蔵門」
雷門をくぐると見えてくるのが、仲見世通り。さらに進むと朱色の楼門「宝蔵門」が現れます。この門はもともと「仁王門」と呼ばれ、左右には4m超えの仁王像が安置されています。左側が口を開けた「阿形(あぎょう)像」、右側が口を結んだ「吽形(うんぎょう)像」で、どちらも木曾檜造り。重さはなんと約1,000kgあります。眼力が強く迫力があるので、ぜひ足を止めて見てみてくださいね。
・参拝前に「お水舎」で身を清めよう
本堂にお参りする前に、本堂右側にあるお水舎で身を清めましょう。中央の龍の口から受けた一杯の水で、すべての作法を行うのがポイントです。
手順は、右手にひしゃくを持ち左手を清めます。次に左手に持ちかえて右手を清め、再び右手でひしゃくを持ち、左手で水を受けます。その水で口をすすぎ清め、ひしゃくを立てて柄に水を流してから元に戻す、という流れが正式な作法です。
ちなみにお水舎の中央で威圧感を放つ像は、水を司る「龍神像(沙竭羅龍王像)」。天井に描かれた「墨絵の龍」はかなりの迫力で、隠れた見どころとして知られています。
・常香炉で煙を浴びて無病息災を祈ろう
参拝の前に忘れてはならないのが「常香炉」。常香炉にお香を供え、煙を浴びて邪気を払いましょう。常香炉の煙を浴びると体の悪いところが良くなるという俗説からか、多くの人は煙を頭などに掛けていました。大きな屋根のおかげでお香の火が消えず、雨の日でも変わらず煙を浴びられます。