神奈川県箱根町、仙石原にある「星の王子さまミュージアム」は世界中で多くの人に愛され続ける小説「星の王子さま」をテーマにしたミュージアムです。園内には、作者・サン=テグジュペリの生涯に関する展示ホールが設置されていると共に、20世紀初頭のフランスの街並みが美しく再現され、レストランやミュージアムショップもあわせて楽しめます。今回はそんな星の王子さまミュージアムの魅力やお得に楽しめるクーポン情報などをご紹介していきます。
星の王子さまミュージアムとは?
星の王子さまの作者、サン=テグジュペリ生誕100年を祝した世界的記念事業の一環として、1999年に設立された星の王子さまミュージアム。世界中で愛される小説「星の王子さま」とサン=テグジュペリを紹介する世界で初めてのミュージアムです。
展示ホールでは、サン=テグジュペリの手紙や愛用品などとともに、ジャーナリスト、飛行家でもあった彼の波乱に満ちた生涯を、写真を交えながら解説。映像ホールでは400インチのスクリーンでサン=テグジュペリの生涯と「星の王子さま」の物語を紹介する映像を楽しむこともできます。
園内は、「星の王子さま」の世界観が楽しめるようサン=テグジュペリの暮らした1990年代のフランスの建物や庭園が作られ、リゾート型のテーマパークとして楽しむことができます。国内最大級の「星の王子さま」グッズショップである「五億の鈴」や、カジュアルフレンチが楽しめるレストラン「ル・プチ・プランス」も併設され、星の王子さまのファンだけでなく、家族連れやカップルのデートにもオススメな箱根の観光スポットとして親しまれています。
星の王子さまミュージアムはなぜ箱根にあるの?
ミュージアム設立は、サン=テグジュペリ生誕100年を祝した世界的記念事業です。恵まれた自然環境を持ちながら、快適に過ごすことができる空間を提供できることから、箱根の地が選ばれました。また箱根は、日本を代表する観光地として世界的に知られており、多くの人が足を運べる環境を準備できることも、箱根に作られた理由です。
星の王子さまの作者、サン=テグジュペリ
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリは、1900年6月29日フランスで生まれました。幼少の頃より飛行士に憧れ、兵役に志願し、陸軍飛行連隊に所属する軍用機操縦士と活躍。
退役後は民間の飛行士としても活躍しました。飛行士として軍隊に所属しながら26歳で作家として本格的にデビュー。寡作ながら飛行体験をもとに、「南方郵便機」(1929年)、「夜間飛行」(1931年)や「人間の大地」(1939年)、などを発表します。
1942年には、ヒトラー「我が闘争」に対する「民主主義の側からする返答」として高く評価された「戦う操縦士」や、占領下のフランスでも発刊され反ナチ派の間で読み継がれた「アラスへの飛行」などを刊行し、評価を不動のものとしました。
1939年、第二次世界大戦に召集されたサン=テグジュペリは、ドイツ軍のフランス侵攻を受けアメリカへ亡命。「星の王子さま」は亡命先のアメリカで執筆されます。その後、自ら志願して北アフリカ戦線へ赴き偵察部隊に着任。1944年7月31日地中海コルシカ島から偵察飛行に飛び立ったまま、消息を絶ちました。