3.巨大な岩に包まれながらほっとひと息「一の湯」
天下一と呼ばれ「城崎温泉」の中心に位置する「一の湯」。歌舞伎座を設計した岡田信一郎が設計を手掛け、まさに歌舞伎座を彷彿させる豪華な建物が目を引く同エリアのランドマーク的存在です。江戸中期にオープンした当初は「新湯」と呼ばれていましたが、1734年に出版された名医・香川修得の書籍「一本堂薬選」にて紹介され一躍有名となりました。同書内の薬選で「但州城崎新湯は天下一」と書かれたことから現在の名前に。
同湯の特徴は自然岩を利用した半露天の洞窟風呂。岩に囲まれ荘厳な雰囲気のなかほっと一息つけると大人気です。なお、合格祈願、交通安全、開運招福の湯としても有名。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉・高温泉。神経痛、うちみ、疲労回復などに効果があるとされます。空いている朝風呂に浸かってから朝食をいただくのもおすすめ。夜になると建物全体がライトアップされ華やかな雰囲気に。ぜひ朝晩共に訪れてみて。
4.無病長寿の水に枯山水庭園が見所「極楽寺」
「城崎温泉」の南西に位置する禅寺「極楽寺」。「城崎ロープウェイ」の手前にあり、建立当時から現存する豪華な山門が目印です。自然豊かなエリアにあり、境内の枯山水石園「清閑庭」が有名。参道を境とした左右の白と黒のコントラストが美しく、白砂の上に浮かぶ苔を伴った岩が素晴らしいと評判です。阿弥陀如来を本尊とし1394年から1427年の間に禅師・金山明昶が開山、沢庵で有名な高僧沢庵和尚が再建したと伝わっています。
お寺の裏側には名水「独鈷水」があり、無病長寿の水と呼ばれています。なお、要予約で座禅体験も可能。説教と座禅にお抹茶付きとなっているので、温泉でほぐされた心をキリッとさせるためにぜひ利用してみては!? なお、社寺を巡り数珠を集め自分だけの数珠を作成できる「数珠巡礼」に賛同しているので社寺入りの数珠玉(数珠玉、散華、説明書きのセット300円)も手に入れることができます。
5.柱状節理が並び大地の鼓動を感じる「玄武洞」
国の天然記念物に指定されている「玄武洞」。160万年前の火山活動によって生まれ、流れ出たマグマが冷えて固まり、規則正しく作られたダイナミックな「柱状節理」が見事。世界で初めて地磁気の逆転が発見され、国際的にも地科学の新たな扉を開けた場所でもあります。約6,000年前波により姿を表しましたが、人の手による採掘を経て現在の洞窟の形に。六角形の玄武岩の石柱が立ち並ぶ姿は地球の不思議を感じさせます。「玄武洞公園」内には他にも「青龍洞」「白虎洞」「北朱雀洞」「南朱雀洞」という4つの洞があり、中国の四方を司る四神に由来しています。
なお、「玄武洞」の入り口周辺には「玄武洞ミュージアム」があり、洞窟の歴史や松山博士による発見について学ぶことも。併設するカフェ・レストランで但馬牛メニューに地産品を使ったご当地絶品ランチ&スイーツが味わえ、トータルで観光が楽しめます。
6.宿泊&半日コースで滝行体験ができる「法華寺」
1618年建立の日蓮宗寺院「法華寺」。法華寺の守護神として神瀧山山頂に鬼子母神が祀られています。子宝、安産、子育ての神様として祀られており、毎年4月には「鬼子母神大祭」を開催。2日間祈祷が続きその間は露天が境内に並び、餅まきから甘酒の振る舞い、くじ引きなどが楽しめ多くの参拝者で賑わいます。
同寺では「修養道場」を実施しており、「1泊2日コース」(10,000円)または「半日コース」(3,000円)から選択可能。「1泊2日コース」は神瀧の滝での水行や読経や写経、神瀧山山頂へのお参り、住職との聞法の集いなどを経て死生観などについてじっくり考えることができます。宿泊代朝食込み、夕飯とお風呂は近郊利用となります。「半日コース」は約3時間とコンパクト。1年を通して道場の受け入れを行なっている部分もポイントで、幅広い世代が参加する知る人ぞ知る人気のスポットです。