石ノ森萬画館は、漫画家・石ノ森章太郎が生み出した「サイボーグ009」や「仮面ライダー」などの数多くの作品を中心に、広くマンガ文化を伝承するマンガミュージアムです。2011年3月11日の東日本大震災で一度は閉館せざるをえなくなってしまった同館ですが、多くの人々の想いから2012年11月17日に再びオープン。そんなたくさんの人の想いが詰まったミュージアムをご紹介します。
石ノ森萬画館とは?
石ノ森萬画館は宮城県石巻市にあるマンガミュージアムです。館名に冠されている通り、館内では漫画家・石ノ森章太郎の作品にまつわる数々の展示を見ることができます。
石ノ森章太郎の作品の世界観を色濃く伝えるミュージアム
石ノ森萬画館で注目したいのは、まずその建物自体です。石ノ森章太郎自身が考案したデザインは、まるで「サイボーグ009」の作中に登場しそうな宇宙船のような形をしています。
このデザインには、行政が作る従来の”箱モノ”とは異なる物にしたいという想いや、遊び心を強調したいという、石ノ森章太郎の想いが込められています。その結果、石ノ森章太郎の世界観にどっぷりと浸かりながら作品や展示を楽しめる空間が誕生しました。
石ノ森萬画館の「萬画」とは?
お気づきの方もいるかと思いますが、石ノ森萬画館は「漫画」ではなく「萬画」と表記されています。これは石ノ森章太郎の表現で、1989年に石ノ森章太郎が提唱した「萬画宣言」に基づいたものです。石ノ森章太郎は、「漫画」に込められたメディアとしての無限の可能性を表現する言葉として、万物を表現できるという意味から「萬画(よろすが)」と呼んだのです。
石ノ森章太郎とは
石ノ森章太郎は、1938年1月25日に宮城県登米郡中田町に生まれました。その後、1954年に「二級天使」で漫画家デビュー。以降、「サイボーグ009」や「仮面ライダー」など、今もなお人気を誇る不朽の名作を世に送り出してきた漫画家です。特に代表作「サイボーグ009」や「仮面ライダー」などは、誰でも一度はふれたことのある作品なのではないでしょうか。