銅門(あかがねもん)
住吉橋を渡って銅門へ。銅門は二の丸の表門にあたります。
この銅門も、埋門(うずみもん)と直角に配された渡櫓門(わたりやぐらもん)がセットになった枡形門です。
銅門という名前のとおり、渡櫓門には銅で装飾がほどこされています。
渡櫓門をくぐる際は、上を見てみましょう。
細長い窓が3つ並んでいるのが見えますか? これは石落としです。
上から見ると、こうなっています。敵が来たときにここから石を落として攻撃できるようになっています。
渡櫓門内部。意外に広々としています。土日祝日のみ公開されています。無料なのでぜひ立ち寄ってみましょう。
小田原城歴史見聞館
銅門を抜けたところにある小田原城歴史見聞館は、小田原城や小田原の宿、北条氏の歴史をジオラマや映像で紹介した資料館です。小田原の観光・イベント情報を検索、プリントすることもできます。
歴史見聞館の右手は二の丸広場です。江戸時代には藩主の居宅が建っていたこの広場では、骨董市や小田原おでん祭りなどのイベントが開かれます。
本丸堀と常磐木橋(ときわぎばし)
常磐木橋を渡って本丸を目指しましょう。江戸時代、本丸は堀に囲まれていました。
本丸のお堀は、菖蒲園になっています。また、斜面に植えられているのはあじさいです。6月には菖蒲とあじさいが競うように咲き、観光客の目を楽しませてくれます。
常磐木門(ときわぎもん)
枡形に加え、高低差がある堅固な守りの常磐木門。さすがは難攻不落の名城、とても突破できる気がしません。
左と中央が多聞櫓(たもんやぐら)、右が渡櫓(わたりやぐら)です。常磐木の名は、門の傍に生えていた松の巨木に由来するといわれています。ここを抜けると、いよいよ本丸です。
常磐木門をくぐってすぐ左には「小田原城情報館」があり、甲冑着付け体験ができます。料金は大人300円、小学生以下200円です。
甲冑のほか、お姫さまや忍者の装束もあります。手軽な値段なので、記念撮影によさそうです。
新しくなった天守閣の中へ
今回の大改修では、外装と共に展示が一新されたとのことです。なかでも注目は、江戸時代の天守閣の一部が再現された最上階です。さっそく入ってみましょう。入場料は大人500円、小中学生は200円です。
なお、画像は特別に許可を得て撮影したものです。
天守閣1階:江戸時代の小田原城
受け付けカウンターの壁面を飾るのは、寄せ木細工の現代作家の作品です。
まず目に飛びこんでくるのは、各地の天守閣の高さ比べ。首都圏でランクインしているのは小田原城だけで、全国で7番目だそうです。ちなみに1位は大阪城、2位は名古屋城です。
江戸時代後期に制作されたという天守閣の模型。このような天守雛型は、国内に8点しか残っていないそうです。一緒に写っているのは館長さんです。
このフロアでは、江戸時代の小田原城の役割や城主について、また宿場町としての小田原が紹介されています。
江戸時代の小田原城は、将軍のための城でした。城主の住まいは本丸ではなく二の丸に置かれ、城内の御用米曲輪(ごようまいぐるわ)に備蓄されていた米は、幕府のためのものだったといいます。
シアターでは、小田原城落城前夜という物語仕立てで北条家の歴史を知ることができます。