横浜の街、港のシンボルとして50年以上親しまれてきた横浜マリンタワー。ホテルニューグランドなど歴史的建造物と隣り合って、横浜の景観には欠かせない美しいタワーです。「恋人の聖地」にも認定され、デートスポットとしてもおすすめの横浜マリンタワーの魅力について解説します!
横浜港のシンボル、横浜マリンタワー
横浜マリンタワーは、昭和36(1961)年に建設されました。昭和34(1959)年の横浜港開港100周年の際に、横浜港を象徴するモニュメントを建設しようという計画が立ち上がったことがきっかけです。この時発案したのは横浜市民たちでした。
建設にあたってはさまざまな案が出されましたが、最終的に「どこの角度からでも同じ形に見える」という理由から、10角型という珍しい形が採用されたのだそうです。当時は紅白に塗り分けられていて、今でも横浜市民の中にはマリンタワーというとこの色を思い浮かべる人もいます。
高さは106メートルで、展望台の高さは94メートル。開業当時は他にほとんど高い建物もなく、文字通り横浜の港を見渡せる場所として人気を集めました。灯台の機能も持っていて、「世界一高い灯台」としてギネスブックにも認定され、陸上からも海上からも知られている存在でした。
しかし徐々に高層の建物が建設され、高さ296メートルのランドマークタワーが開業すると、展望台としての求心力は低下してしまいます。入場者数は年間30万人を切るようになり、経営が悪化し、2006年12月に惜しまれながらも営業を終了しました。
マリンタワーの管理は横浜市に移り、2009年の横浜港開港150周年の事業の一環として、公募された事業者によってリニューアルオープンしました。このリニューアルに伴い、外観はシルバーとブラウンオリーブになり、洗練された雰囲気を醸し出しています。
横浜マリンタワーが横浜デートにおすすめの理由
理由1:展望台からの景色がロマンチック!
やはりマリンタワーといったら展望台。ランドマークタワーには高さではかないませんが、約100メートルという絶妙な距離が街を美しく見せてくれます。
まずは1階のチケットカウンターでチケットを購入します。チケットのほか、展望ガイドや併設のレストランの割引クーポンももらえます。
エレベーターに乗って展望フロアへ向かいます。展望台は2層になっていて、高さ94メートル、30階のフロアにエレベーターが到着します。
展望フロアに到着。こじんまりした造りです。窓は大きく、全面から景色が見えるようになっています。以前はもっと窓が小さかったのですが、2009年のリニューアルで改修されました。
もらったマップを頼りに、横浜の街を見下ろします。この日登ったのはもうすぐ日が沈もうかという時間帯。晴れていて夕焼けが美しく見えそうです。
北西に見えるのはみなとみらいの景色。ずらりと並んだビルが壮観です。
北東にはベイブリッジ、大黒ふ頭が見えます。
南東に見えるのは三渓園方面、三浦半島や房総半島など。本牧ふ頭のクレーンが立ち並ぶ様子も見えます。
南西方向にはちょうど沈む夕日が見えました。ちょうど真西が富士山の方向です。取材時は1月なので、太陽がだいぶ南寄りに沈んでいきます。
あっという間に日が沈みます。
日が沈んだあとも明るさは残っています。明るいながらも徐々に夜景が際立ってきて、幻想的な景色を見せてくれます。
夕焼けと夜景、2つの顔を楽しめる時間帯でした。恋人とこの景色をずっと見ていたい…そんな気分にさせてくれます。
下りる際は29階の1層目の展望台から下りるのですが、ここにはガラス張りの床があります。絶妙な高さにドキドキ!
理由2:ふたりの雰囲気を盛り上げるレストラン・バーがある
横浜マリンタワーには、3つのレストラン・バーがあります。
タワーレストランヨコハマ
4階のタワーレストランヨコハマは、開放的な雰囲気のコンチネンタルレストランです。山下公園の緑、横浜港を一望できる贅沢な眺め。ランチ、ディナーともに地産の食材を取り入れ、厳選された素材を使っています。ここでプロポーズもありかも!?
ザ バンド
マリンタワー1階のイタリアン・レストラン、ザ バンド。全面ガラス張りの広々とした空間で、本格的なイタリアの家庭料理・郷土料理を味わえます。ちょっとお茶したい、という時にも気軽に立ち寄れます。
ミズマチ バー
古き良き横浜の雰囲気を漂わせながら、スタイリッシュさも併せ持つミズマチバー。本格的なカクテルやウイスキー、シガーなども楽しめます。平日の17時から19時はハッピーアワーで、対象のドリンクが1杯400円とお得に楽しめます。
理由3:恋人の聖地に認定され、ウェディングも可能!
横浜マリンタワーは「恋人の聖地」にも認定されています。展望フロアからの景色はもちろん、雰囲気の良いレストランなどデートに最適な場所が満載。ウェディングも行っているので、デートやプロポーズの思い出の地で挙式、なんてことも叶います。
見逃せない、その他の見どころ
クレイジーケンバンドで「イーネッ!」
さまざまな音楽を自在に取り入れ、根強い人気を持つバンド・クレイジーケンバンド(CKB)。CKBのボーカル・横山剣は横浜生まれ横浜育ち、いまも横浜在住で、地域に密着した音楽活動を行っています。「マリンタワー・ゴーゴー」という曲も作っていて、エレベーターに乗るとその曲が流れます。思わずノリノリになってしまいます。
また、1階にはCKBのライブで使用された横浜マリンタワーのセットと、横山剣のシルエットが。
横山剣は横浜マリンタワーの名誉館長も務めていて、ここでしか買えないコラボグッズも販売しています。
カラフルで惹かれる山下清の壁画
1・2階の吹き抜け部分には、山下清の絵をもとに制作された壁画があります。「横浜の今昔」というタイトルで、横浜が開港した頃の様子と、マリンタワーが開業した1961年当時の様子を描いています。
ガラスモザイクタイルを貼り付けて作成されたこの壁画、タイルの数は全部でなんと25万個!細部までじっくりと見たくなります。
こんなに大きいの!?灯台として使われていたライト
同じく吹き抜け部分には、マリンタワーが灯台だったときの名残として灯火器具が展示されています。間近で見るとその大きさに驚きます。
かわいい!思わず買いたくなるお土産
展望台から降りてきて2階部分には、オリジナルグッズや横浜みやげを販売しているマリンタワーショップがあります。マリンタワーをモチーフにしたかわいいグッズが満載で、思わず買って帰りたくなってしまいます。
タワー系の定番、タワー型のミネラルウォーター。
マリンタワー型のストラップはおしゃれな雰囲気です。
かわいいクリアファイルもあります。勉強や仕事が楽しくなりそう?
横浜マリンタワーで開催されるイベント
横浜マリンタワーでは、さまざまなイベントを開催しています。通年通して開催しているのが「階段 de Go! Go! 2016」。マリンタワーの外階段335段をのぼって、展望フロアを目指します。展望フロアまでたどり着いた人には、記念写真付き認定証とオリジナル缶バッジがプレゼントされます。
大人なら約15分でのぼることができるので、気軽にチャレンジしてみては?基本的に毎月第二土・日曜日の開催です。
その他のイベントは公式HPでチェック!
取材・撮影・文:藤井みさ
施設情報
名称:横浜マリンタワー
住所:神奈川県横浜市中区山下町15番地
アクセス:公共交通機関でお越しの方 みなとみらい線「元町中華街駅」から徒歩約1分
JR「石川町駅」から徒歩約15分お車でお越しの方 首都高速横羽線「山下町出口」 首都高速横羽線「横浜公園出口」 首都高速狩場線湾岸線「新山下出口」
営業時間:10:00~22:30(最終受付22:00)
定休日:年中無休
駐車料金:展望フロア、THE BUND、The Tower Restaurant Yokohamaを利用の際に下記条件でサービス3000円以上の利用:30分のサービス(山下公園駐車場)5000円以上の利用:60分のサービス(山下公園駐車場)
電話番号:045-664-1100
公式サイト:http://event.marinetower.jp/
- 1