世界遺産「首里城公園」で琉球王国の歴史と文化にどっぷりひたろう!

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沖縄の観光地として広く知られている首里城公園。琉球王国の歴史や文化を象徴する場所となっています。日本や中国、東南アジアとの交易の中で生まれた独自の建築様式を残し、「琉球王国のグスク及び関連遺産群」のうちの2つとして、首里城跡と園比屋御嶽石門は世界遺産にも認定されました。その後、国内からはもちろんのこと、外国からの観光客にもますます人気のスポットとなっています。ここではそんな首里城公園の特徴やみどころ、アクセスなどの情報をご紹介していきます。お出かけの際には、役立ててください。

首里城公園とは

首里城公園とは首里城を中心として整備されている国営公園です。那覇市内を一望できる丘陵にあります。公園の中心にある首里城は、1429年の琉球王国の成立から450年近くにわたり、琉球国王の居城でした。琉球王国の政治や文化、外交の中心地だったのです。
首里城は戦争や失火などにより、4回の全焼と再建を繰りかえしています。最後に全焼したのは、1945年の第二次世界大戦のときです。その後、1992年に沖縄本土返還20年を記念し、琉球王国時代の姿へと復元しました。このときにモデルとしたのは、18世紀代の首里城の姿です。

また、首里城公園は世界遺産へと登録されたことを受け、国内外からの観光客が増加しています。2000年12月に、首里城公園内にある首里城跡と園比屋御嶽石門が「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として登録されました。
現存する首里城は復元されたものですが、日本と中国の文化を融合させ、独自の文化とした建築様式は、沖縄文化の独自性を象徴しています。色鮮やかな建築美に魅了される人も多いでしょう。有料区域と無料区域に分かれており、気軽な散策もできる公園です。

無料区域でも楽しめる

首里城公園は、敷地内が無料区域と有料区域に分かれています。守礼門から奉神門までが無料区域。そして奉神門から入った先の中庭、御庭(うなー)からが有料区域です。そのため、首里城の正殿に入り、施設すべて見学するためには、入場料を払う必要があります。ただ、首里城の特徴である石垣の城壁や門、信仰上の聖域である御嶽(うたき)などは無料でも見学できるのです。

例えば、無料区域には、首里城の象徴的な門である守礼門もありますし、世界遺産にも認定されている園比屋御嶽石門(そのひゃんうたき)などもあります。

また、首里城公園のインフォメーションセンターである首里社館(すいむいかん)も無料で入れる建物です。レストランやカフェ、ショップなどがあり、休憩所としても使えます。首里社館は、首里城に関する展示もみられる場所です。

さらに無料区域では、小型犬や猫などに限り、リードにつないだりカゴに入れたりなどの条件のもとなら、ペットと一緒に見学もできます。

このように、無流区域も楽しめるのが首里城公園です。世界遺産があり、観光スポットであるのと同時に、気軽に立ち寄れる散策スポットでもあるのです。

琉球王国の文化に触れるイベントが楽しめる

首里城公園では様々なイベントが開催されています。毎日開催されているものから、通年開催のもの、季節ごとに行われるものなど様々です。毎日開催されているイベントには、御開門(うけーじょー)があります。奉神門の入り口にて毎朝行われるイベントです。銅鑼の音と「うけーじょー」の発音により、観光客を首里城正殿前御庭に誘い込みます。開門後の15分間は御庭内で琉球古典音楽や御座楽が流れ、琉球王国時代の役人に扮したスタッフとの写真撮影なども可能です。琉球王国時代の雰囲気を楽しめるイベントとなっています。休館日以外は、毎日開催されていますので、イベントに参加したい人は、御開門の時間(8時25分)に合わせて来園してみてください。

また、週に4回、琉球舞踊のイベントが開催されています。演目は月ごとに変わりますが、無料区域内の下之御庭(系図座、用物座)にて、年間を通じて琉球舞踊を観覧可能です。そのほか、通年開催のイベントには、首里城のライトアップや三線体験会などがあります。

さらに歴史イベントも、首里城公園では毎年開催されます。新春の宴からはじまり、百人御物参り(ももそおものまいり)、首里城祭り、中秋の宴などのイベントが開催されます。9月~11月や新春に開催される行事のため、その時期にピンポイントで来園してみてもいいかもしれません。このように、琉球王国に関する文化イベントが行われているのも、首里城公園のおすすめポイントです。

琉球グルメを楽しめる

首里城公園では、琉球王国や沖縄を代表するグルメを楽しめます。鎖之間(さすのま)では、琉球王国時代のお菓子やお茶を楽しめます。首里城内の鎖之間はかつて王子の控室であり、来賓を接待する場所でもありました。鎖之間ではそんな当時の雰囲気を体験させてもらえます。「花ぼうる」や「くんぺん」、「ちいるんこう」や「ちんすこう」などのお菓子とさんぴん茶(ジャスミン茶)を堪能してみてください。

また、首里社館の中にあるレストラン首里社(すいむい)では、沖縄料理を楽しめます。「首里社御膳」が一押しのメニューです。豚肉や昆布、沖縄野菜を使ったメニューは、見た目も上品で女性に人気があります。そのほかにも、島豆腐や島らっきょう、ソーキそばや島豚アグーのステーキ、ラフテーやゴーヤチャンプルー、タコライスなど、沖縄を代表するメニューが豊富です。いずれも沖縄産の野菜や果物を使用したメニューになっています。

さらに畜産由来原料やアルコール不使用なメニューもあり、ムスリムやベジタリアンであっても、琉球グルメを楽しめるでしょう。

建築美を楽しめる

首里城公園には、門や正殿などシンボルとなる建築物が多数あります。例えば、中国風の牌楼形式で作られている守礼門は2,000円札にもなったことがあり、首里城の象徴的な門です。上の綾門(上の方にある美しい門)との愛称を持つ門で、数ある門の中でもバランスの取れた造形をしています。

また、園比屋御嶽石門は、琉球石灰岩で作られた礼拝所です。かつては、国王が外出する際に安全祈願をした場所でした。世界遺産にも認定されましたが、同時に国指定の重要文化財でもあります。石門には精巧な装飾のほどこされている屋根があり、優秀な石工技師の技術がかいまみれるでしょう。

さらに、正殿も、みどころの多い建築物です。正殿は琉球王国最大規模の木造建築といわれています。一見すると2階建てに見える正殿は、実は3階建ての建物です。正殿をこのように建築することは、日本にも中国にも類をみません。また、首里城の建築は、日本古来の唐破風妻飾のある屋根の細工や中国の宮廷のような色使いなど、それぞれの特徴をアレンジしていることが分かります。琉球王国が、日本や中国の建築様式をおりまぜつつ、独自の文化を確立していったことが分かるでしょう。このような建築美を楽しめるのも、首里城公園のおすすめポイントなのです。

景観を楽しめる

首里城公園は、内部から眺望する楽しみと、外部から首里城の外観を遠景から楽しみがあります。首里城は標高120m~130mの高台に位置しているため、眼下には町並みや海などの景観を楽しめます。特に、城壁の西側にある物見台、西のアザナ(いりのあざな)からは那覇市内だけではなく那覇港の様子が一望できるでしょう。天気がよい日であれば、水平線上の慶良間諸島が展望できます。

西のアザナは、かつて物見台として鐘を備え、時報を報じていた歴史があります。城内や城外の様子を確認するために、優れた場所だったようです。西側に位置しているため、夕暮れ時には夕焼けを見ることもできます。古の琉球王国の人々が、どのような景色を見ていたのかと想像をめぐらす楽しみを発見できるでしょう。

また、逆に公園の外から、首里城公園の景観を楽しめます。首里城公園は、遠景からも楽しめる公園です。日没後ライトアップされる首里城は城郭や周辺の施設が柔らかな光で包まれます。昼間の雰囲気とはまた違った姿を見せてくれること、うけあいです。

周辺散策も楽しめる

首里城の周辺にはみどころのあるスポットがたくさんあります。首里城公園の見学がすんだら、周辺の散策もおすすめです。首里城の南には城下町が広がっています。その城下町である首里金城町は、風情ある石畳が続く町です。約490年前に作られたといわれる石畳の道は、現存するものは300mほどになっています。琉球王族も歩いたその道を歩いてみてはいかがでしょうか。

また、首里城公園のわきには緑に囲まれた池、龍潭があります。人工池ですが、琉球王朝時代には、湖水鑑賞船を浮かべて、中国からの使者をもてなしたといわれている場所です。さらに、その隣には、古めかしい橋(天女橋)とその先のお堂、弁財天堂があります。天女橋は、重要有形文化財に指定されています。

首里社館から西に進めば、玉陵(たまうどぅん)に行くことができます。玉陵とは王家の墓のことです。玉陵は首里城跡や園比屋御嶽石門と同様に、世界遺産に認定されています。首里城公園と合わせて、足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

首里城公園の料金

一般入館料金(20名未満)

  • 大人:820円
  • 中人:620円
  • 小人:310円
  • 6歳未満:無料

団体入館料金(20名以上)

  • 大人:660円
  • 中人:490円
  • 小人:250円
  • 6歳未満:無料

年間パスポート

  • 大人:1,640円
  • 中人:1,240円
  • 小人:620円
    ※対象区域:正殿、奉神門、南殿、番所、書院、鎖之間、黄金御殿、寄満、近習詰所、奥書院、北殿
    ※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方は、券売所窓口にて手帳を提示により無料
    ※上記の手帳をお持ちの方1名につき、介護者1名まで無料で入館可能

首里城公園の割引クーポン

モノレールフリー乗車券による入館料割引

モノレール(ゆいレール)のフリー乗車券をすでに購入している場合には、入館料が割引になります。首里城公園の券売所で、乗車券を提示することで、団体料金が適用されるのです。そのため、個人旅行なら、モノレールを利用するとお得になります。フリー乗車券1枚あたり1名の割引です。なお、乗車券は1日券、2日券のどちらでも構いません。

  • 大人:820円→660円
  • 中人(高校生):620円→490円
  • 小人(小・中学生):310円→250円

首里城公園の営業時間

通常営業時間(無料区域: 歓会門、木曳門、久慶門)

  • 【4月~6月】8:00~19:30
  • 【7月~9月】8:00~20:30
  • 【10月~11月】8:00~19:30
  • 【12月~3月】8:00~18:30

通常営業時間(有料区域:正殿、奉神門、南殿、番所、書院、鎖之間、黄金御殿、寄満、近習詰所、奥書院、北殿)

  • 4月~6月:8:30~19:00
  • 7月~9月:8:30~20:00
  • 10月~11月:8:30~19:00
  • 12月~3月:8:00~18:00
    ※入館券販売締切は閉館の30分前

定休日

  •  7月の第1水曜日とその翌日
    ※首里城公園の一部対象施設のみ休館
    ※対象施設:有料区域内施設(正殿、御庭、南殿、番所、書院、鎖之間、黄金御殿、寄満、近習詰所、奥書院、北殿)、首里杜館(レストラン、売店、地下駐車場を含む)

首里城公園のアクセス

公共交通機関を利用する場合

  • ゆいレール「首里駅」から 徒歩約15分
  • 「首里駅」から路線バースデイ「首里城前バス停」にて下車、徒歩1分。あるいは「山川バス停」にて下車後、徒歩約15分

車を利用する場合

  • 那覇空港から約40~60分
  • 那覇市内(国際通り周辺)から約15~25分
  • 識名園から約10~20分

首里城公園の駐車場

首里城公園地下駐車場

  • 住所:沖縄県那覇市首里金城町1-2
  • 営業時間:
    【4月~6月】8:00~20:00
    【7月~9月】8:00~21:00
    【10月~11月】8:00~20:00
    【12月~3月】8:00~19:00
  • 駐車台数:バス(マイクロ)最小20台~最大46台、普通乗用車最小50台~最大116台
    ※シーズンや混雑状況により変更の可能性あり
  • 料金:
    【1回分料金】大型車960円、小型車320円
    【回数券11回分料金】大型車9,600円、小型車3,200円
    ※障害者駐車場料金減免あり
    ※運転者または同乗者が、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を駐車場料金所にて提示した場合、駐車料金(普通乗用車、小型乗用車、軽自動車)が全額免除
    ※団体バス等(乗車人数11人以上)については、身障者団体に限り全額免除

周辺駐車場情報
・首里パーキング 130台
・首里パーキング 270台
・えんパーク・首里19台
・首里城前駐車場6台
・守礼駐車場15台
・城南駐車場7台
・首里城入口駐車場20台
・首里城前パーキング40台
・龍潭前ひまわりパーキング5台
・タイムズ駐車場首里城前21台
・三井のリパーク首里城前13台

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