通天閣は大阪のシンボル!大阪の町を望み、浪速の文化にふれる

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通天閣と合わせて楽しみたい!周辺観光スポット

通天閣のある一帯は、新世界と呼ばれ、今の万博のような第5回内国勧業博覧会が開かれた地です。そこにルナパークができたりして以来、隆盛を極めました。高度成長期以降は低迷していますが、それだけに時が止まったようで、昭和の名残りがあって風情を感じます。庶民的な町は、テレビドラマや映画の舞台にもなり、赤井英和主演の映画「どついたるねん」やNHK朝ドラ「ふたりっ子」でもおなじみ。この辺りは串カツのメッカともいわれ、串カツ屋が多く軒を連ねます。昭和の古き良き時代をあらわす大衆演劇場や射的などの娯楽施設も健在なので、歩きながら昭和30~40年代の雰囲気を味わうのもオツなもの。動物園があって路面電車が走る町は、昭和にタイムスリップしたような印象を受けます。

希少な動物と出会える!「天王寺動物園」

通天閣の東側にあるのが天王寺動物園です。日本で3番目に古い歴史をもつ動物園で、2015年には開園100周年を迎えました。キーウィやドリルなど、日本国内では「天王寺動物園」でしか見られない動物を飼育していることもあって、休日には多くの人でにぎわいます。人気のエサやり体験ができるエリアもあり、子どもから大人まで楽しめる動物園です。

もっと「天王寺動物園」のことを知りたい!

古き良き昭和の世界が味わえる「ジャンジャン横丁」

通天閣から南東へ歩いたところにある商店街がジャンジャン横丁です。飛田遊郭と新世界をつなぐ道として1921(大正10)年にできました。恵美須町3丁目を南北に通る商店街は全長が約180mですが、道幅は狭く、2~3人で一杯になるくらい。狭い軍艦の通路を彷彿させたことから別名・軍艦横丁と呼ばれたこともあります。名称の由来は三味線の音色で、昭和初期には通りの両側から三味線が聴こえ、サノサ節や串本節などとても喧騒がある町として名づけられたようです。

現在のジャンジャン横丁は、昭和の名残りがある商店街で、通天閣観光の立ち寄り場所としても知られています。全体的に串カツ屋や寿司、喫茶店といった飲食店が多く、大衆娯楽のひとつである射的屋もあります。将棋道場や碁会所もあって商店街から窓越しに対局を覗く人もいるほど。かつては縁台将棋も見られましたが、さすがに最近はその光景にはなかなか出会いません。

世界各国を巡るお風呂の旅!「スパワールド世界の大温泉」

通天閣からまっすぐ南へ歩くと、スパワールド世界の大温泉が見えてきます。天王寺“世界の温泉”という源泉を有する都市型の温浴施設で、ヨーロッパとアジアをイメージしたフロアに分かれているのが大きな特徴。ヨーロッパゾーンには、古代ローマ風呂やギリシャ薬膳風呂、カプリ島の青の洞窟を再現したお風呂などがあり、アジアゾーンには、日本の渓流露天風呂や大檜風呂、イスラムの石風呂などがあります。各国の代表的なお風呂に入れるので、ちょっとした旅行気分を味わいたいときにもおすすめです。ちなみに、ヨーロッパゾーンとアジアゾーンは、月替わりで男女入れ替えとなるシステムになっています。

観光客からも愛されるチンチン電車!「阪堺電車」

大阪市内と堺市内を走る路面電車で、正式名称は阪堺電気軌道。通称チンチン電車として大阪では親しまれています。そもそもは1895(明治28)年に荻田利兵衛を含む26名が発起人となって走らせたもので、繁華な天王寺から住吉大社や天下茶屋遊園へ誘客するためにできました。その2年後に設立された大阪馬車鉄道が、今の阪堺電車のルーツになっています。

現在、阪堺電車は、通天閣近くの恵美須町を起点にした路線と、天王寺駅前を起点にした路線の2路線で、我孫子道からさらに堺へ行き、浜寺駅前まで走っています。基本的に日常の生活や通勤・通学に利用されてはいますが、令和になってさらに数を減らした路面電車だけに、珍しさも相まって観光目的で乗車する人も少なくありません。普通運賃は大人230円、子ども120円です。

通天閣で堪能したい新世界のグルメ

新世界名物は、なんといっても串カツ!その昔は「八重勝」や「だるま」など、今も残る名店が新世界の味として大阪グルメを伝えていましたが、いつのころからか串カツ屋が次々に軒を連ねるようになりました。
新世界の串カツは、二度漬け禁止がお決まりのルール。ソースが共用で、一度口をつけたものを再度漬けると、衛生上好ましくないことから暗黙の了解となっています。

通天閣の南にある「いっとく本店」は、千日前店や本町店、阪急梅田東通り店など16店をも展開する串カツチェーン店です。文字通り新世界の大衆演劇場のすぐそばにある「いっとく劇場前店」では串カツは90円からで、高いものでも牛バラ290円、ズワイガニ380円とリーズナブル。何を食べていいか迷うならば、「本日の串カツ10本盛り」1,400円か、「本日の串カツ15本盛り」1,900円がおすすめです。 

浪速区霞町1丁目(現・恵美須町2丁目)の「串かつ だるま」は、1929(昭和4)年から続く串カツの老舗。「串カツといえば、だるま」と言われるほど有名で、元ボクサーであり、俳優の赤井英和氏が学生時代から通う、行きつけの店としても知られています。ジャンジャン横丁から北へ行ったところにある「だるま動物園前店」では、元祖串カツをはじめ、どて焼きなど、大阪名物がたっぷり味わえます。おすすめは、串カツ9本にどて焼きが付いた「ジャンジャンセット」1,400円です。

通天閣の南にあるひと際目立つ建物が「横綱」。串カツを秘伝の甘口ソースで提供し、充実した居酒屋メニューも人気を集めています。なかでも、通常サイズの最大20倍で提供される「新世界焼きそば横綱盛り(10人前)」や「揚げたこ焼き横綱盛り(8人前)」はメガ盛りで有名です。その他、こだわりのちゃんこ鍋も見逃せません。

新世界のジャンジャン横丁にある串カツ屋の「八重勝」は、並ぶのを覚悟で行くべき人気店。古くから大阪の串カツ文化を支えてきた店で、グルメスポットとして数多くのメディアに紹介されています。串カツは1本100円からで3本単位でのオーダー。おすすめは330円の牛肉串カツで、ふんわりした衣に、あっさりしながらも牛肉の旨みが十分伝わる味わいがたまりません。甘辛い白味噌で煮込んだどて焼きも名物です。

大阪観光の際は「ビリケンさん」が待つ通天閣へ!

大阪のシンボルともいうべき通天閣。趣向を凝らした展望台からは、方角や季節によってさまざまな表情の大阪の街を一望できます。また、足の裏をなでるとご利益があるとされる「ビリケンさん」に会えるのも通天閣ならではの楽しみです。周辺には、大阪ならではのグルメが味わえるお店がたくさんあるので、ぜひ通天閣とあわせて楽しんでください。

取材・文/曽我和弘
撮影/近藤駿

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