透明度を誇る「浦富海岸」の海をシーカヤックで巡る
海から見る景色も大きな魅力にあふれる「山陰海岸国立公園」。2日目は、国の名勝にも指定されている浦富海岸でシーカヤックを体験します。浦富海岸は、鳥取県の東端から約15km続く変化に富んだ海岸線で、ほとんどが手つかずのまま残されています。透明度の高い水質を誇り、文豪・島崎藤村もその景観を絶賛したことでも知られる県内随一の景勝地です。
体験するのは初心者向けの「クリアカヤック プレミアムコース」。ウエアは濡れてもいいものであれば、Tシャツや短パンなどのラフな私服でOKです。海の向こうには、どんな冒険が待っているのでしょうか?
陸地でパドリングを習ったら、さっそく海へ。ガイドが後ろに乗って漕いでくれるため、カヤックの進み具合を気にせずにゆったり景色が楽しめます。こちらのコースで乗るのは、全体が透明なクリアカヤック。美しい海に浮いているような不思議な感覚が味わえ、船底をよ〜く見ていると、イカやクラゲが見えたりすることも!
海に漕ぎ出してから数分、大きな岩や洞窟の近くに辿り着きました。浦富海岸で楽しむシーカヤックの特徴は、連続して4つのも洞窟探検が楽しめること。こうしたコースは世界的にも珍しいのだそう。
波の浸食によって作られた奇岩や洞門は、迫力満点! さっそく中へ入っていきます。
洞窟の中に入ると、家族みんなが思わず「おお〜!」という声をあげていました。神秘的な雰囲気のなかで荒々しい岩肌や響く水音を感じながら、冒険気分をたっぷり味わえます。
岩の中をくぐってみたり、生き物を探しながらゆっくり進むなど、道中にはたくさんのお楽しみが。美しい景色と自然が織りなすアトラクション体験は、忘れられない時間になりました。
遊覧船に乗って、海&海岸線の見どころを一気見!
続いては遊覧船に乗って、シーカヤックとはまた違う角度から「山陰海岸国立公園」らしい景色を楽しみます。網代港に隣接する乗り場から出発し、40分ほどで浦富海岸の名所ぐるりと回るコース。海食崖や無数の小島など、国立公園の特色である変化に富んだ海岸景観が目の前に広がります!
海へ出ると、さっそく小島や洞門が見えてきました。離れた場所から眺めてみると、何千万年もかけて作られていった自然の神秘を改めて感じます。
頂上に立派な松が生えた洞門「千貫松島(せんがんまつしま)」や、白色をした「白粉の断崖(おしろいのだんがい・写真左端)」など、個性豊かなスポットが続々と現れます!ゆっくり眺められるように速度を落としてくれたり、船長が各所の成り立ちや豆知識をアナウンスしてくれたりと、見どころをじっくり観賞できるのが嬉しいかぎりです。
海面をのぞくと、透明度の高さにも目を見張ります。海のコンディションが良い日ならば透明度は25mに達し、船上からでも海のいきものを観察できるそうです。
浦富海岸のすばらしい景色を一度で楽しめる遊覧船。昼間は1時間おきに運行しているので、休憩がてらに乗船するのもおすすめです。また、しけによる欠航が増えるシーズンに合わせ、町内を船長とマイクロバスで巡るガイドツアーも始まったので、欠航時でも浦富海岸を楽しめます。