5.絵本の歴史を見て読んで感じる「軽井沢絵本の森美術館」
ミュージアムパーク「ムーゼの森」内にある「軽井沢絵本の森美術館」。まるで絵本に登場するような濃い森にたたずむ趣のある美術館です。主に近現代の作家の絵本原画と絵本の初版などの資料を展示しています。
1990年に開館した同館は、約15,000平方メートルの敷地内に3つの展示館と図書館、ミュージアムショップで構成されています。「欧米絵本のあゆみ」をテーマにしており、年2〜3回の企画展を通じて多角的に絵本を来館者に紹介しています。
第1展示室には児童文学研究者である吉田新一が収集した絵本や研究書を公開する「吉田新一文庫」があります。第2展示室は企画展が中心。第3展示室は世界的人気作「ピーターラビット」シリーズの常設展示を展開しています。
洋書を中心とした1,800冊を超える絵本を収蔵する「絵本図書館」では時間を忘れて、本の虫になってしまうかも。なお、ポール・スミザー氏が手がけたナチュラルガーデン「ピクチャレスク・ガーデン」も必見。ぜひ森林浴を楽しみながら、とっておきの時間を過ごして。
6.アートの世界へ気軽に没入「トリックアートミュージアム軽井沢」
旧軽井沢商店街に位置する「トリックアートミュージアム軽井沢」。鑑賞が中心の一般的な美術館とは異なり、実際に触ったり写真を撮ったりできる体験型が特徴です。3階の。エントランスを抜けるとまず動物たちがミュージアムの楽しみ方をレクチャー。準備ができたら、アートの世界に冒険へ出かけましょう。
遺跡やジョーズが飛び出す水族館を満喫したら続いては2階へ。こちらは、世界の名作絵画や彫刻のなかへといざなうトリックアートが並びます。ゴッホの「ひまわり」にレオナルド・ダ・ヴィンチの「モナリザ」に小さなパロディが加えられクスッと笑える作品に。凹凸の逆転した「ミラクルルーム」や鏡の迷路など頭を使って素敵な1枚を手に入れて。
そしてラストは1階へ。「世界のトリックアート」や「ゴッホの部屋」訪問、大きくなったり小さくなったりが楽しめる「エイムズの部屋」などもりだくさん。おすすめは上下が逆になる「空中浮遊の間」。演技をしたり、表情で臨場感を出しましょう。なお、肉眼よりも写真を通してのほうがトリックがわかりやすいので、ぜひ絶極的に写真を撮って!なお、ティーブレイクにはカフェ「ZaCafé ART aLIVE」へ。信州りんごを使ったスムージーに、世界の料理も頬張れますよ。
1人の画家に焦点を絞って鑑賞! 作品から生涯まで追える美術館
軽井沢にゆかりのある芸術家の作品とともに生涯を知ることのできる美術館が多いのも特徴のひとつ。芸術家自らが建てたミュージアムから、遺志を継いで生まれた施設まであり別荘やアトリエを構え軽井沢とともに生きた人間らしい一部分を垣間見ることができます。どの美術館にも共通している部分は、やはり自然とともに佇む建築や構造、展示方法であること。自然と調和した美しい美術館の中で、日本が生んだ名画家達の遺志が色濃く残る作品や、現在進行形の作品を堪能してみてはいかがでしょうか。
7.くつろぎながらアートが心に染み込んでくる「軽井沢千住博美術館」
日本画家・千住博氏の作品を中心に初期から最新作まで約40点を常時展示している「軽井沢千住博美術館」。建築家・西沢立衛氏による建物は、千住博氏の光が溢れる明るい美術館にしたいとという想いから自然の傾斜を活用しアートと建築、そして自然が違和感なく調和した空間に仕上がっています。
ランドスケープのような展示室は、シルバースクリーンとUVガラスにより、外とつながったような錯覚に落ちるほどの開放感。ゆっくりと散歩をするようにアートを眺め、家具でくつろぎ、公園のように緑を眺めるなど時間を忘れて美術館滞在を楽しむことが可能です。公園でもあり、プライベートな自宅のリビングのような過ごしやすさが特徴です。
なお、敷地内には約150種類以上の植物が植えられた国内で唯一のカラーリーフガーデンもアートと一緒に楽しめます。ピンク、パープル、レッドにシルバーをはじめカラフルな草花を季節に合わせて愛でることも可能です。見頃は5月中旬から10月上旬までと期間も長いため、夏の新緑から秋の紅葉まで何度も訪れてアートと一緒に楽しんでみてもいいでしょう。