「御木本幸吉記念館」を見学しよう!
海女の実演を見終わったあとは、美しい植物に囲まれた庭園を散歩しつつ、島の奥にある「御木本幸吉記念館」へと向かいましょう。この記念館では、ミキモト真珠島の創業者である御木本幸吉の生涯を年代ごとに紹介しており、彼が大成するまでの流れや人間的な側面についても語られています。養殖真珠の原点を知るうえで、欠かせないスポットなのです。
入ってすぐ、目に飛び込んできたのは、忠実に再現されたうどん屋「阿波幸」。ここのうどん屋の長男として誕生したのが、創業者の御木本幸吉なのです。
九人兄弟の長男で、弟妹の面倒もよく見ていた幸吉は、子ども心に「鳥羽でせめて三番目の金持ちになりたい」と夢見ていました。そして、さまざまな商売を経験するなかで志摩の名産だった真珠の魅力に着目したのです。
こちらは、幸吉が真珠に興味を持ち始めたきっかけとなった「ケシ真珠」です。
幸吉はまず真珠の養殖ではなく、貝の増殖から始めます。そして、さまざまな人の意見を取り入れながら、真珠の養殖へと取り組んでいったのです。
途中、英虞湾の貝が赤潮で全滅し、落ち込むこともありました。しかし、家内であるうめ夫人が彼を励ましたことで、現ミキモト真珠島である相島(おじま)で世界初の養殖真珠が誕生したというエピソードも知ることができました。その他、記念館では10分ほどのアニメーションで子どもたちにわかりやすく幸吉の生涯を紹介するコーナーもあります。また、幸吉がトーマス・エジソンからいただいた手紙や、再現された家の様子など、彼の生涯を余すことなく知ることができます。
なにより、御木本幸吉という人物は野心があり、努力家。とても芯のある人物だったということがわかる場でもありました。
企画展も開催中!
ミキモト真珠島では企画展も開催中。取材時開かれていた企画展をご紹介します。
女性憧れのクラウンが間近で見られる
現在開催中の企画展「CROWN(クラウン)」では、イギリス王室の宝物コレクションのレプリカや、日本さくらの女王やミス・インターナショナルのためにミキモトが手がけたクラウンなどの展示がされています。こちらは、2017年3月26日までの期間限定イベントとなっています。
女性なら誰もが一度は憧れたことのあるクラウン。日常の中でなかなかお目にする機会のないものだからこそ、このチャンスを逃さずに訪れてはどうでしょうか。