6. 目の前に広がる「もののけ姫」の世界!「白谷雲水峡」
スタジオジブリで多くの作品を手掛けてきた宮崎駿監督が、長編アニメーション映画「もののけ姫」で描く森のイメージを作るため、何度も足を運んだというのが「白谷雲水峡」です。
今にも「こだま」の首を揺らす音が聞こえてきそうです。
イスノキやタブノキ、ツガ、ウラジロガシの貴重な大木が聳え立ち、渓流沿いではホソバハグマやサツキなどの群落の姿が見られます。推定樹齢3000年以上の弥生杉や七本杉、奉行杉も「白谷雲水峡」の美しい景観作りに一役買う存在です。
7. 自然とのふれあいを満喫!「ヤクスギランド」
安房から16kmほど行った場所にあり、標高1,000~1,300mに広がる自然休養林「ヤクスギランド」。270.33ヘクタールの広大な森に5つのコースが設けられ、各々の興味や体力に合わせたハイキングやトレッキングが楽しめます。
見どころは、仏陀杉・母子杉・小田杉といった巨木や双子杉・くぐり杉・ひげ長老などのユニークな屋久杉。鹿児島県が選定する「森林浴の森70選」に選ばれただけあり、自然とふれあいながら歩いていると心が癒されます。
こちらは「ヤクスギランド」内にある「蛇紋杉」。
岩盤の上に立っていた樹齢2,000年ほどの屋久杉で、1997年の台風で根こそぎ倒されてしまいこの様な姿になってしまいました。写真は「根」の部分ですが、「幹」を見てみると名前の由来になっている蛇の様な木肌が見て取れます。
また、森の中を歩いていると屋久島の様々な伝説に神様と共に登場する屋久鹿に出会うことも。神々の使いと称されるシカで、「もののけ姫」でいう「シシ神」のような見た目です。
8. 屋久島の山々が広く見渡せる「宮之浦岳」
標高1,936m、九州地方最高峰の「宮之浦岳」。
日本百名山の1つとして知られ、古くから宮之浦集落の山岳信仰として崇められてきました。
山頂からは永田岳や安房岳など屋久島の山々を広く見渡せ、その景観はまさに絶景そのもの。登山ルートは「縄文杉ルート」、「淀川ルート」、「楠川歩道」、「安房歩道」、「永田歩道」の5つがあり、日帰りでの登山も難しくないですが、往復11時間ほどみておく必要があるので無理をしないように気を付けましょう。
9. 目指すは山頂で待つ天柱石!「太忠岳」
標高1,497mの太忠岳。山の頂には「天柱石」と呼ばれる高さ40mの奇岩が立ち、山のシンボルとして登山者たちに親しまれています。
山頂へは「ヤクスギランド」を抜けるコースが一般的です。視界全体を屋久杉の森が覆う中、奥のほうまで歩を進めると「白谷雲水峡」にも引けをとらない絶景が広がっています。途中で太忠岳の見どころである「釈迦杉」や「天文の森」を楽しみ、山頂にある天柱石を目指しましょう。所要時間は往復約8時間ほどです。
10. 屋久島屈指の絶景スポット「黒味岳」
山頂から、永田岳や宮之浦岳など奥岳の山々を一望できる黒味岳は、宮之浦岳と並ぶ絶景が望める山として人気を集めています。
標高は1,831mと宮之浦岳に迫る高さを誇りますが、淀川登山口から山頂までは標高差460mほど。山頂までの登りやすさも黒味岳の魅力です。
道中には、さまざまな植物が豊富に生育。新緑の春も紅葉の秋も、変化に富んだ美しい風景が登山者を楽しませています。とくに初夏は、山をピンクから白に染めるヤクシマシャクナゲが開花。色鮮やかな景観に心が弾み、より心地よい山登りが楽しめます。
屋久島の山にある巨岩のひとつ「高盤岳の豆腐岩」も見所の1つです。