4.財閥の歴史と芸術家の関係も作品から学べる「三井記念美術館」
三井記念美術館は、三井グループとして有名な旧財閥三井家が江戸時代から収集してきた価値ある美術品を展示するために2005年に国の重要文化財である三井本館に開館。約4,000点にのぼる美術品のうち、「志野茶碗 銘卯花墻」を含む国宝6点、重要文化財75点、重要美術品4点が含まれています。
館内では三井家に円深い国宝茶室「如庵」の室内を精巧に再現。茶道具を年6回入れ替えて展示し「用の美」を表現。また洋風建築内に日本や東洋美術を展示するなど伝統的な「造形の美」も表現するなど建築と文化両方の融合と美を魅せてくれます。
特に茶道具は収蔵品の半数を占め、享保から元文年間にかけての各三井家の営業収益が上がった時代には、茶道具を中心に日本でも有数の名品がコレクションされました。
また、絵画においては円山応挙による国宝「雪松図屏風」をはじめ円山派作品が多く、三井家が同派を支えていた歴史的な部分も垣間見ることができます。現在改修工事のため閉館中。2022年のゴールデンウィークより次回展覧会を開催予定です。
5.駅直結で充実のアート体験が叶う「東京ステーションギャラリー」
1988年に東京駅丸の内駅舎内に開館した「東京ステーションギャラリー」。駅直結の美術館として長きに渡り愛されてきました。1914年駅舎建設当時の赤煉瓦や鉄骨が現存しており、駅舎の構造をそのまま活かしたレンガ壁の展示室が見所のひとつです。螺旋階段やステンドグラスなど美術館そのものが芸術作品です。企画展も芸術作品から人気の映画をモチーフにした展覧会を始め幅広い層に支持される近代美術を中心に展開しています。
ミュージアムショップ「TRAINIART」では、駅構内ならではの鉄道を多角的な視点から楽しめるオリジナルグッズが並び、切符をモチーフとした「マスキングテープ」(605円)やカシオペア・北斗星など人気のヘッドマークがデザインされた「ロルバーンノート Lヘッドマーク NAVY」(683円)。駅の風景を切り取ったような「駅員さんお仕事シリーズ」のほっこりアイテムが手に入ります。また、駅舎デザインのグッズも豊富に揃っています。ぜひ、お土産に手に入れてみては。
6.皇居周辺の自然とともに日本の近代芸術を一気見「東京国立近代美術館」
日本初の国立美術館として開館した「東京国立近代美術館」。横山大観や菱田春草、岸田劉生ら日本を代表する芸術家の重要文化財を含む13,000点を超える国内最大級のコレクションが見所です。明治時代から現代までの日本芸術の名作を思う存分鑑賞できます。
100年にわたる日本の芸術の歴史を一気に堪能できる所蔵作品展「MOMATコレクション」は、訪れたならば必ず見ておくべき作品がずらりと一堂に介しています。油彩や日本画、彫刻などから厳選された約200作品に宿る熱量を受け取れることができるはず。毎日開催中の所蔵品ガイドは解説者と参加者が芸術談義に華を咲かせられると人気のプログラムです。
企画展は1年に数回開催。美術史上で特に重要な作家の展覧会や、現在活躍中のアーティスト、テーマ展など、幅広い視点から美術作品を鑑賞することができます。なお、観賞中の休憩には館内の「眺めのよい部屋」をどうぞ。皇居周辺に北の丸公園をはじめ自然豊かな景色をのんびり眺めて手軽にクールダウンができます。